原産地はメキシコ。スペイン人によりヨーロッパへ。
メキシコシティ南郊、舟遊びで有名な観光地ソチミルコ界隈では今でも農業がさかん。野菜や花を栽培している農家、生産者たちがいます。またこの地区には花・植木の卸市場があります。
そこでよく目にするのがメキシコ国花ダリア。色も形もまちまち。
メキシコシティではソチミルコで、またメキシコシティの隣のプエブラ州やメキシコ州でも栽培されているそうです。涼しい気候に適応する植物で、日本でも涼しい地方できれいな色で咲くそうです。高原の植物といったところですね。
スペイン人が来る前はアココショチトルacocoxóchitl“, アココトリ‘acocotli’, o クアネネピジ‘cohuanenepilli’ と先住民族言語ナワトル語で呼ばれていました。
その後征服者スペイン人によってヨーロッパへ野生種が運ばれました。17世紀、18世紀ごろ。そしてヨーロッパ各国(スペイン、オランダ、フランス、ベルギー、デンマーク、スエーデンなどの貴族の庭園や植物)で植えられ、また品種改良されていきました。ダリアの命名者アンデシュ・ダール(Anders (Andreas) Dahl、1751年3月17日 - 1789年5月25日)は、スウェーデンの植物学者とされています。彼の名前DAHL により、ダリアとなったそうです。
写真はソチミルコの花市場で箱売りされているダリア。
国花に制定されたのは1963年
1963年5月13日、当時のメキシコ大統領 アドルフォ・ロペス・マテオスによって国花に制定されました。
こちらにスペイン語でそのことが書いてあります。そして2007年、メキシコダリア協会(La Sociedad Mexicana de la Dahlia)により、8月4日がダリアの日に制定されました。
メキシコダリア協会のページより。ダリア野生種の花。花びらは改良されたものよりも少なめ。コスモスに感じが似ているように感じます。先住民族たちは薬用、食用にもしていた。
菊科のダリア。球根を食べたり、花を食べたりもできるそう。でも27年住んでいて、その機会がなかったから、あまりメキシコ人の間でも知られていないのかな?と思っていたら、国立チャピンゴ農業大学の先生の記事がありました。
チャピンゴ農業大学のホセ・メヒア・ムーニョス先生の記事。血液中のコレステロール値をさげる。糖尿病や肝臓の病気に良いけれど、あまりメキシコ人たちにも知られていなくて残念です・・・と書いてあります。
花の種類が多いので、色もたくさん。葉っぱも食べられるそうだけど、これを食材にしたら、おいしそうなカラフルなお料理ができそう。