メキシコで日本のパスポートを取得・更新する場合
メキシコで日本のパスポートを発行できるのは在外公館であるメキシコシティの在メキシコ日本国大使館とグアナファト州にある在レオン日本国総領事館のみです。
初めてパスポートを申請する・パスポートの有効期間が既に切れている場合は新規発給、残存有効期間が1年未満となった場合は切替発給(更新)になります。
2023年からオンライン申請がスタート!
2023年3月からパスポートの申請をオンラインでもできるようになりました。
日本国外に住んでいる場合、オンライン在留届(ORRネット)に登録してアプリをダウンロードする必要があります。
オンライン申請の切替申請(更新)では申請時に在外公館の窓口に行く必要がなくなりました。
新規申請には、戸籍謄本の提出が必要になります。窓口提出、または郵送で提出することも可能です。
オンライン申請の場合でもパスポートの受け取りは、在外公館の窓口のみです。必ず旅券名義人本人が行く必要があります。子供(新生児)のパスポートの場合でも保護者だけでなく、本人が居なければなりません。
詳しくはコチラをどうぞ!
パスポートオンライン申請についてパスポートオンライン申請について②オンライン申請は日本国内から申請する場合と国外から申請する場合で必要書類や手順が異なるので注意が必要です。
オンライン申請では証明写真もアプリ内で撮影できるので写真屋さんでパスポート用の証明写真を撮ってもらう必要がなくなりました。
必要書類
・申請書 1通(ダウンロード可能、窓口にも備え付け)
・現在保有のパスポート、旧パスポート(お持ちの場合)
・写真 2枚(縦4.5cm x 横3.5cm、頭頂~顎が約3.4cm、白黒、カラーいずれも可能)
・メキシコ政府発行の滞在許可証(日本とメキシコの重国籍者はメキシコの出生証明書または有効なメキシコ旅券)
・戸籍謄本の原本(申請日よりさかのぼり6ヶ月以内に発行されたものに限る)戸籍抄本は不可。←更新の場合は原則として提出を省略できます。
詳しくは下記リンクをご参照ください。
必要書類について子供(未成年)のパスポート申請の場合、親の身分証明書、ビザなども必要になる場合があるので在外公館などにメールで問い合わせすることをおすすめします。
スペイン語での氏名表記
メキシコ人との国際カップルの間に生まれた子供の場合スペイン語の名前と日本語の名前を持っていたり、日本の戸籍とメキシコで登録されている名前が異なります。戸籍のままの名前でも問題ありませんが、括弧書きでミドルネームや両親の姓を例外として特別に併記することができます。
※例
メキシコで登録されている名前:Alejandro Taro Gonzalez Gaimu
日本の戸籍に登録されている名前:外務 太郎
旅券に表記可能な氏名:
姓-GAIMU (GONZALEZ GAIMU)
名-TARO (ALEJANDRO TARO)
また通常はヘボン式ローマ字で登録されますが、スペイン語でのスペル(非ヘボン式ローマ字)表記で登録することも可能です。
※例
カタカナ名→カルロス
ヘボン式→KARUROSU
非ヘボン式→CARLOS
これらの表記は申請書裏面、非ヘボン式ローマ字の登録欄に別途記入する必要があるので説明をよく読んで記入します。
手続きの流れ
必要な書類が揃ったら在外公館に申請をします。(オンライン申請ではこの工程がオンラインで行えるようになりました)
窓口に書類を直接提出する場合、申請日より3日(休館日を除く)後以降に交付されるので窓口に名義の本人が行きパスポートを受け取ることができます。
在外公館から遠隔地に住んでいる場合、郵送等による申請の仮受付や申請日同日中のパスポート交付を行ってくれます。
事前に来館日の調整が必要となるので、希望する場合は領事班に連絡しなければなりません。必要書類もコピーなどが追加されたり窓口申請時と異なるので確認しましょう。
申請は郵送で可能ですが、受け取りは窓口のみなのでパスポートの名義の本人が在外公館へ行きパスポートを受け取ります。
パスポートを受け取る際に旅券発券手数料を支払います。メキシコペソの現金で釣り銭が要らないように用意します。旅券手数料は5年用10年用、12歳未満などで変わります。また年度ごとに料金が変動するのでホームページでチェックしましょう。
旅行券手数料についてメキシコでメキシコのパスポートを取得する場合
メキシコ人と日本人の国際カップルの間に生まれた子供だけでなく、両親ともに日本人でもメキシコで生まれた子供はメキシコの国籍を取得することができ、メキシコのパスポートを作ることができます。
メキシコのパスポートは有効期間が1年間、3年間、6年間、10年間と4種類もあります。
しかし1年間のパスポートは3歳未満の子供のみが申請可能です。未成年者(18歳未満)は3年間または6年間のパスポートが申請できます。
また手数料も有効期限によって変わりますが、60歳以上、身体障碍者はすべて半額になります。
メキシコでの他の手続きと同様にすんなりと行かないのがメキシコのパスポート取得です。
さらに未成年のパスポートを取得するにはパスポート申請者(子供)と両親も申請に同行しなければなりません。会社や学校を休んでパスポートオフィスに行ったのに書類が足りない、記入ミスなどがあるからまた後日で直して来てなどと言われる可能性もあります。
そこで今回は子供(未成年)のメキシコパスポート取得の手続き中心にを体験談を交えて解説します。
2023年の情報ですが必要書類や手続きは変更することもあるので必ず公式サイトもご覧ください。
必読書類
・出生証明書(Acta de nacimiento)
・両親の身分証明書(パスポート、メキシコのビザ、INEなど)
・申請手数料の支払い証明書(銀行の領収書など)
・旧パスポート(更新の場合)
・身分証明書(7歳以下の子供の場合は証明写真付きかかりつけ医の手紙、それ以上は学生証など)
・本人と両親のCURP
※更新の場合は身分証明書が不要となっていますが、筆者は前回のパスポートから子供の顔が写真と変わっているという理由で身分証明書の提出を求められました。同じ理由でパスポートを作れなかった友人もいるので更新の場合でも子供の身分証明書は持っていくことをおすすめします。
全ての書類は原本とコピーを持っていくのが無難です。パスポートオフィスではコピーをしてくれないので、コピーが必要と言われた場合は近くのコピー屋を探し、また列に並ぶことになるかもしれません。
両親や子供の身分証明書になるものはホームページで確認できます。1つあれば認められるはずですが、パスポート、メキシコのビザ、INEなど持っているものは念のため複数持っていくことをおすすめします。
複数の子供のパスポートを同時に申請する場合は、両親の書類のコピーは子供の人数分必要になります。
パスポートオフィスで写真を撮るので日本の様に証明写真を自分で用意する必要はありません。
手続きの流れ
メキシコのパスポート申請ではまずパスポートオフィスへ行く日の予約を取ります。ホームページまたは電話で予約することができます。セマナサンタや夏休み前は希望者が増えてすぐに予約が取れない場合もあるので余裕をもって予約しましょう。
パスポート予約サイト予約を取るためのサイトで申請書を作成します。パスポート申請者のデータや希望するパスポートの有効期間などを選択します。
パスポートの有効期間によって手数料が変わり、銀行への振込用紙がダウンロードできるようになります。予約日までに支払いを済ませておかなければなりません。
予約日に申請者本人と両親がパスポートオフィスへ行きます。
まず受付で必要な書類が揃っているか確認されます。
書類が揃っていたら係りの人が書類の順番を整えてくれるのでそのまま窓口に持っていき、書類を提出します。
しばらく待つとパスポートに印刷される写真を撮影します。フォトブースのような所で子供と両親の写真を撮影します。
※メキシコの証明写真はおでこと耳を出さないといけないので子供も大人も前髪をワックスで流したりヘアピン(飾りがついていないもの)などで留めたりしなければなりません。子供は家でヘアセットをして行っても待ち時間が長いので髪型が崩れる可能性が高いです。荷物になりますがワックスやヘアゴム、ヘアピンを持って行ってその場でセットしました。
両親のサインと両親の指紋を登録します。日本のパスポートのように子供のサインを親が代筆したり、字が書ける子供が自分でサインをするようなことはありません。
子供の生年月日などパスポートに登録される内容に間違いがないか確認し、両親がサインをします。
写真を撮影が終わったらパスポートが完成するまで待ちます。名前を呼ばれたら受け取り窓口へ行き、もう一度情報に間違いがないかを確認して受け取ったというサインをすると受け取り完了です。
筆者が行ったときはパスポートオフィスに到着し、手続き開始から2時間でパスポートを受け取ることができました。筆者の義家族は1時間弱、友人は4時間かかったそうなのでその時の混雑状況によりかなり差がありそうです。
プエブラのパスポートオフィスには子供が遊べるスペースや授乳室もありました。しかしトイレがなく一旦オフィスを出て外にある商業施設のトイレまで行かなければなりませんでした。また飲食は禁止されています。子供連れで長時間待つことになるので、そのような準備と覚悟をしていくことをおすすめします。
完成したメキシコのパスポート(未成年用)は子供本人のページの反対ページに両親の顔写真と名前、国籍、CURP番号、サインが印刷されています。
まとめ
今回はメキシコでのパスポート取得についてお伝えしました。日本でパスポートを申請する場合とメキシコの在外公館で申請する場合では少し手続きが違います。不明な事や心配な事はメールや電話を聞いてみると職員の方が丁寧に教えてくれます。
メキシコのパスポートの手続きは上手く行けば当日パスポートを受け取ることができます。
しかし、サイトなどで確認した書類を全て持って行っても1回申請できない可能性もあります。問題なく手続きが進むように万全の準備をしていくことをおすすめします。