ポソレ(Pozole)
まずは日本人にも食べやすく、野菜たっぷりで人気が高いスープであるポソレです。緑、白、赤というメキシコの国旗カラーが使われていることもあり、日常的に、そして独立記念日に食べられるメキシコを代表するスープです。
一般的には豚の頭から取った濃厚なスープに肉やポソレ用の大粒のトウモロコシが入ったスープです。自分で千切りのレタス、玉ねぎやラディッシュを加えて食べます。お好みで粉末のオレガノや唐辛子を加えて風味を変えます。
有名なハリスコ州のポソレはロホ(赤)ですが、メキシコシティなどで人気が高いのはブランコ(白)、ゲレロ州はベルデ(緑)と3色あります。
また豚肉以外にも鶏肉で作られるポソレもありこちらの方がさっぱりしています。ナヤリット州やコリマ州など海ではシーフードが具になることもあるようです。最近では肉を使わないベジタリアン用のポソレもあります。
ポソレはアステカ時代からの食べ物でナワトゥル語でpozolliと呼ばれていました。トウモロコシの豊作と子どもが生まれることを願って神様にお供えされていました。スペイン人僧侶が残したアステカ時代のレシピによると神への生贄として人の肉や犬の肉が使われていたようです。
メキシコシティーにはLa casa de Tonoという有名なチェーンレストランがありそこのポソレが人気があります。
La Casa de Toño の人気の秘密メヌード(Menudo)またはパンサ(Panza)
地域によりメヌードまたはパンサと名称が違いますが、牛の胃袋と唐辛子などを煮込んだスープです。牛の内臓の肉を使っているので少し臭みがあります。
メキシコ人はよく二日酔いの日に朝ご飯としてこのスープを食べます。二日酔いでなくても週末の朝ご飯に食べることが多く、お店などでも土曜日か日曜日の朝しか売っていないことも多いです。
メキシコ中央部と南部では少し違いがあります。中央部のスープはさらさらしていますが、南部のメヌードはトマトや人参、ひよこ豆も入っていて具だくさんのスープになっています。
ビタミンや、鉄分、プロテインも豊富で栄養価が高いですが、肉の安い部位を使っているため安く買うことができるのでメキシコの庶民に重宝されるスープです。
ソパ・デ・トルティージャ(Sopa de tortilla)
その名の通り揚げた”トルティージャ”が入ったスープです。トマトをベースにしたスープに揚げた細長いトルティージャ、チチャロン(豚の皮を揚げたもの)、チポトレ、アボカド、フレッシュチーズ、サワークリームを加えてたべます。ソパ・アステカ(sopa azteca)と呼ばれることもあります。
トマトなど野菜をベースとしたスープが美味しく自分で具を入れるため辛さも調節できるので、日本人の口にも合うスープです。
コンソメ・デ・バルバコア (Consome de barbacoa)
イダルゴ州で有名なバルバコア(羊の肉の蒸し焼き)のスープです。そこでは地面に穴を掘ってマゲイの葉を敷きその上に羊の肉を置きます。焼けた石や炭と一緒に肉をマゲイの葉で包み数時間蒸し焼きにします。蒸し焼きにされた羊の肉はホロホロになってとてもやわらかくあまり臭みも感じません。
このバルバコアの肉と肉汁で作ったスープがコンソメ・デ・バルバコアです。こちらも二日酔いの日に食べられることが多く、お店も週末の朝ご飯から昼ご飯までの営業になります。
ビリア(Birria)
ビリアはハリスコ州発祥のヤギの肉(羊や牛の場合もあり)を使ったスープです。ヤギ肉の臭みを消すためのたくさんの香辛料で調理した肉とトマトをベースとしたコンソメスープでできています。こちらも伝統的な作り方では地面に穴を掘って作る”土釜”を使って肉を調理します。
最後に玉ねぎとパクチーのみじん切り、ライムを絞って食べます。トルティージャも一緒に出されることが多く、スープの肉をトルティージャに挟んでタコスにして食べてもOK。
ビリアはハリスコ州発祥のヤギの肉(羊や牛の場合もあり)を使ったスープです。ヤギ肉の臭みを消すためのたくさんの香辛料で調理した肉とトマトをベースとしたコンソメスープでできています。こちらも伝統的な作り方では地面に穴を掘って作る”土釜”を使って肉を調理します。
最後に玉ねぎとパクチーのみじん切り、ライムを絞って食べます。トルティージャも一緒に出されることが多く、スープの肉をトルティージャに挟んでタコスにして食べてもOK。
カルド・デ・カマロン(Caldo de camaron)
肉だけでなくエビを使ったスープもあります。エビと人参、ジャガイモが入った、トマトや唐辛子、エビのブイヨンで作ったスープです。
エビのうま味がとてもおいしいスープですが、レストランによってはとても辛く作られているので初めて頼むレストランでは注意です。
海がある街やシーフードレストランでは必ずと言っていいほど売られています。またクリスマスディナーでもよく食べられます。
スーパーではクノール食品のエビのブイヨンキューブも売られています。
フリホーレス・チャロス(Frijoles charros)
メキシコ料理には欠かせないフリホーレスのスープもあります。トマトや唐辛子をベースとしたスープにフリホーレスにベーコン、チョリソーなどの肉類が入ったボリュームのあるスープです。
このスープは肉と食べることが多く、バーベキューをする時やタコス屋さんでも食べる事が出来ます。
日本人の方には好き嫌いが分かれるフリホーレスですが、フリホーレスが好きな方はきっと好きなスープです。
カルド・ソチル (Caldo xochitl)
鶏肉から作ったスープにお米やアボカド、鶏肉、ひよこ豆や野菜が入ったスープです。最後にパクチーと玉ねぎも加え、ライムを絞るので他のスープに比べてすっきりしたさわやかな味です。これ一皿で炭水化物、野菜、たんぱく質が取れる栄養バランスの取れたスープです。
家でも簡単に作れる市販のスープ
上記で紹介したスープは一般的に家庭で食べるよりもお店で買うことが多いです。スーパーでは様々なスープの素や温めるだけになったクリームスープが売っています。
これらを使えばお手軽にメキシコのスープを作れるだけでなく、日本でもメキシコのスープを楽しめることができます。
Knorr (クノール) メキシコ 商品一覧まとめ
今回はメキシコ料理のスープについてご紹介しました。いかがでしたか?日本ではあまりメキシコのスープは知られていませんが、メキシコに住む日本人の間でも「メキシコ料理のなかでスープが特に好き」という方をよく見かけます。
ヤギや羊など日本ではあまり食べ慣れない材料を使ったスープもありますが、きっと自分好みのスープも見つかるはずなので是非チャレンジしてみてください。
amigaではこれからもメキシコの生活に役立つ情報を発信していきます‼