メキシコ初のケーブルカー「MEXICABLE」
昨年10月にメキシコシティに完成した公共交通機関「MEXICABLE(メヒカブレ)」。名前の由来は「MEXICO」+「CABLE(ケーブル)」です。
「MEXICABLE」は、メキシコシティのエカテペックに全長4.9㎞、7つの駅(2017年現在)を要する国内初の公共ケーブルカーです。実はこの計画は2014年に建設が発表され、メキシコシティ、メヒコ州政府さらには個人投資家が総額7億ペソ(約42億円)の大金を投じたビッグプロジェクトでなんです!
でもどうしてこんな街中にケーブルカーが設置されたのでしょうか?そこにはこの地区ならではの問題を解決する意図がありました。
メキシコにケーブルカーを建設する3つの利点
①街と街を安全に繋げる!
メキシコをはじめ中南米特有の小さな路地が多い街並みでは、犯罪の発生率が非常に高く問題視されております。この問題は、メキシコが経済発展をする上で乗り越えなければならないとされており、「MEXICABLE」は安全な移動手段としての役割を果たします!
②大幅な時間短縮を実現!
エカテペックには、細く入り組んだ道が多く、バスなどで移動した場合かなり時間がかかっていました。「MEXICABLE」が建設される前は始発駅Santa Clara駅から終着駅Cabaña駅までおよそ、最大90分かかっていた移動時間を、およそ20分にまで大幅短縮を実現し住人たちの足として活躍しています。
③環境に優しい交通手段
「MEXICABLE」はイタリア製の電気輸送システムを採用しており、地球に優しい交通手段となっております。最近では中国で将来的なガソリン車の販売禁止が発表されるなど、サステナブルな開発が世界で進められる中で、「MEXICABLE」のような輸送システムが標準化されるかもしれませんね。
「MEXICABLE」基本情報
「MEXICABLE」は始発駅であるSanta Clara駅、Hank González 駅、Fátima駅、Tablas Del Pozo駅、Los Bordos駅、Deportivo駅、Cabaña駅までの7駅、全長4.9㎞をおよそ19分で巡ります。直径50㎜のワイヤーを190個ものキャビンが走り、1つのキャビンは10人乗りで、1時間に最大6000人もの乗客を運びます。一日最大29000人もの人々の利用が期待されています。乗車料金は6ペソで、現在時点の始発駅であるSanta Clara駅からは、地下鉄Indios Verdes駅までの直行バス(MEXIBUS)や駐輪場などが設置され、各公共機関へのアクセスも向上しています。また各駅の壁にはアートが施されており、それぞれの駅のデザインも必見です!今後も「MEXICABLE」の拡大が予想され、メキシコ発展の起爆剤になると期待されています。
利用してみてはいかがですか?
どうでしたか?今回ご紹介したメキシコ公共交通機関「MEXICABLE」のように街中を走るケーブルカーは、なかなか日本では体験できません。ぜひ、メキシコシティを訪れた際には「MEXICABLE」に乗って、カラフルなメキシコの街並みをゆっくり堪能してみても良いでしょう!「MEXICABLE」からの景色の映像をご覧下さい!天気の良い日にはポポカテペトル山も見えるそうですよ。
「MEXICABLE」公式サイト