アンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール
今月1日、全世界が注目する中メキシコ大統領選挙が行われ、国民再生運動(Morena)の候補として自身3回目の大統領選に出馬したアンドレス・マヌエル・ロペス・オブラドール氏(64)が2位に大差をつけて勝利しました。
同氏は1953年にタバスコ州の決して豊かとは言えない家庭に生まれ、メキシコ国立自治大学(UNAM)で政治学を学んだ末、1970年代に政界入りを果たしました。ちなみに彼は「AMLO」の愛称で知られていますが、これは名前の頭文字に由来します(Andrés Manuel López Obrador)。過去にも2度大統領選挙に出馬しているAMLOは、2000年から2005年までメキシコシティの市長を務め、当時市民から絶大な人気を集めました。
AMLOは、その国民の不安や恐れを利用し支持を得るポピュリズム的な政治姿勢から「メキシコのトランプ」とも呼ばれています。彼は主に、汚職の撲滅、治安・貧困問題の解決、メキシコ経済の回復を掲げています。2日にはトランプ大統領と電話協議に臨み、不法移民問題やNAFTAに関して30分以上話し合いました。トランプ大統領も記者団に対して、「関係は非常に良いものになると思う。何が起こるか見てみよう。」と語っており、両国の冷え込んだ関係の改善を目指す意向を示しました。
新しいメキシコに注目
AMLOは大胆な政策転換の可能性も示唆されており、メキシコ企業のみならず日系企業からもその動向に注目が集まります。これから、メキシコがどのように変わっていくのでしょうか。