死者は90人を超える被害に。オアハカ市内はインフラ復帰
7日にメキシコ南部で起きたマグネチュード8.2の地震は、未だ余震が続き、予断を許さない状態だ。チアパス州の各自治体では、非常事態宣言が出されている。死者はメキシコ全土で98名、オアハカ州だけで78人に登る。
オアハカの州都・オアハカ・デ・フアレス市内に住む日本人の情報では、市内は現在インフラ等は通常通り復旧しているという。
36名以上が亡くなるなど特に被害が大きかったフチタン村では、5,000棟が倒壊し、街には瓦礫が散乱している。断水・停電が続き、多くの人が救援物資を待っている。
役所職員オスカル・クルス・ロペス氏は「非常に深刻な状況だ」と述べる。
フチタン村は壊滅状態。大統領も訪問し、支援を呼びかける
フチタン村は7万人が住む小さな村で、オアハカ市内から300km離れた場所に位置する。
車では5時間の距離で、物流体制がもともと不便なこともあり、救援支援が進みにくい。2都市をつなぐ道路の一部では、落石や道路の崩壊などで通行に時間がかかっている状態だ。
役所は州や国家、支援団体との連携を強め、行方不明者の救出や安否確認、水・食糧・生活必需品・インフラ・人道支援の要請など支援供給体制を確立するとしている。
エンリケ・ペニャ・ニエト大統領は8日被災地を訪問。「(水源供給のため)フチタン村に7つの電動式の井戸を設置する」とツイートした。
耐震強度が低いメキシコ南部の家々
今回の地震で被害が大きかったのは、オアハカ州・チアパス州・タバスコ州など、メキシコの中でも収入水準の低い地域で、彼らは第一次産業を中心に生活している。
フチタン村もその例に漏れず、漁業や農業を生業として生活する人が多くを占め、先住民も多い。
これらの地域では、コンクリートでできた建物はほとんどなく、多くの家が粘土と藁を固めたアドベと呼ばれる建材でできている。耐震強度はほとんどない。
さらに9日にはハリケーン「カティア」が上陸し、不運にも災害が重なった。
津波による被害はまだ報告されていないが、メキシコ政府はチアパス州の湾岸地域の住民たちに避難を勧告している。
オアハカ州南部では2015年の7・11月、今年の6月にもマグネチュード5~6程度の地震が起きているが、被害は少なかった。しかし今回の地震を受け、今後の災害対策の整備は課題となりそうだ。
義援金・支援物資の受付(メキシコ・日本)
オアハカ州政府は義援金の受付を始めた。以下の口座から寄付ができる。
BBVA BANCOMER
CUENTA(口座):011 093 1527
CLABE(コード):0126 1000 1109 3152 77
オアハカ州政府facebookページURLまたメキシコ国内のスターバックス各所でも、支援物資の受付をしているようだ。
日本でも、安倍首相が支援を表明したほか、
広島県福山市でも11日から義援金の受付を開始している。
福山市支援物資受付ページURL(義援金・支援物資受付組織の信ぴょう性については、個人のご判断でお願いいたします。)
参考ページ外部サイトURL(スペイン語)