「メキシコってどんなところなの?」そう聞かれたら、なんと答えますか。
みんな優しい、治安が悪い、愛に溢れている、時間にルーズ…どれも正解。
でも、意外と説明が難しいですよね。
今住んでいる場所やこれから住む場所を理解するのに、手っ取り早い方法があります。
「映画」を見ること。
その国の監督が撮った映画を見ると、そこでの生活や社会がどんなものか、よくわかります。
メキシコにはアカデミー賞常連のアレハンドロ・イニャリトゥ監督をはじめ、素晴らしい監督が多くいます。
情熱的であるのはもちろんのこと、メキシコの情勢や社会問題を反映した作品が多いことも特徴。
今回は、そんなメキシコ映画のうち、4つの名作をご紹介します!
「アモーレスペロス」監督・アレハンドロイニャリトゥ
原題:Amores Perros
モデル、闘犬使い、ホームレス達の「犬」をめぐって、メキシコシティーを舞台に3つの物語が絡み合う。イニャリトゥ監督お得意の構成で、息つく間もなく話が進みます。
メキシコシティー特有のスピード感や、やり場のない暴力的なエネルギーを存分に感じることができます。
日本人駐在員御用達の日本食レストラン「ミカド」も登場。他にもメキシコシティーの名所がたくさん出てきて、今流行の聖地巡礼ができそう。
「天国の口、終りの楽園」 監督:アルフォンソ・キュアロン
原題・Y tú mama también
オアハカのビーチ「天国の口」を探しに、17歳の少年2人と人妻が旅に出る。
メキシコのカラフルな街並みや照りつける太陽の下で繰り広げられる珍道中。5分おきに出てくるセックスシーンも見ものですが、どこか虚しさが漂う作品です。
メキシコ人なら知らない人はいないほど有名な映画。若者の喋り方がメキシコシティーのスラングまみれで、スペイン語がわかる人には楽しみの一つです。
「父の秘密」監督:ミシェルフランコ
原題・Después de Lucía
メキシコの若手監督、ミシェルフランコの作品。
妻ルシアを事故で亡くし、娘とプエルトバジャルタからメキシコシティーへ引っ越してきた男の物語。
男が開くレストランはポランコが舞台。富豪の同級生のプール付き豪邸でのパーティーも、メキシコらしい。
全体的に重い空気が続く映画で、娘がいじめに合うシーンは壮絶そのもの。
ですが、見終わった後はスカッとすること間違いなしです。
「赤い薔薇ソースの伝説」監督:アルフォンソ・アラウ
原題・Como agua para chocolate
革命時代、結婚を禁じられているティタと、姉の旦那になったペドロの情熱的な純愛を描いた物語。
数々の伝統的なメキシコ料理が登場。ティタの作った料理が、人々の気持ちを左右する数々のシーンは見ものです。
馬に乗った革命戦士たちもメキシコらしさ満点。愛を貫く二人の結末は衝撃的です。
映画を知っていると話のネタにも!
メキシコ社会の予備知識として、これを見ておくとメキシコをより理解できるでしょう。
もちろん映画なので誇張されている部分もあることは、ご承知おきくださいね。
現地のメキシコ人との話のネタとしてはもちろん、メキシコについて知りたい人にもオススメできますよ。