らーめんに飢えるメキシコ生活に飛び込んだ、「蟹らーめん」の噂。
「カンクンに、伝説の蟹らーめんがあるらしい。」
「日本人がやっているらしい。」
「死ぬほどうまいらしい。」
その噂を聞いたのがいつのことかは忘れた。
しかしメキシコに来てから、大好物の「純日本風家系太麺豚骨らーめん」が食べられず、
日々友人から嫌がらせのごとく送られてくる「家系らーめん」(写真)にもがき苦しんでいた私は、
すぐに決めた。
「蟹らーめんを食べに、カンクンに行こう。」
世界最高のリゾート地カンクン!こんなところにラーメン屋があるのか?
というわけで、カンクンに到着!!
白い砂浜と青い海のビーチに、美味しい魚介、楽しいマリンスポーツ…
オールインクルーシブのホテルでは、寝て、食べて、泳いで、心ゆくまでエンドレスリピート…
西に南に脚を伸ばせば、古代文明が脈打つチチェンイツァ遺跡にトゥルム遺跡が…
圧倒的な歴史の深さと美しさ、充実のアクティビティーを誇る、最高のリゾート地、カンクン。
アメリカ人のリゾートなんて言わせない。カンクン。
しかし!今回のお目当ては、伝説の「蟹らーめん」。
聞くところによると、名前はhiroyaというそうだ。
google mapを開き、「カンクン hiroya」で検索。(注:Ramen Hiroyaだと、別の店舗に飛ばされます)
カンクンのホテルエリアにひっそり店を構えている、という噂通り、カンクンのやや北に位置するホテルゾーンにピンが刺さる。
早速その辺りまで行ってみるが、これが少しわかりにくい。
Aloft Hotelの辺りを探すも、なかなか見当たらない…
「この辺日本料理屋ある?」と聞くと、
「うん、いくつかあるよ」と言われてしまう…
ここでちょっとピンときた私。地図のこの広場みたいなのはなんだ?
コンビニOXXOの手前に、こじんまりした円形の建物があったので、建物の形に沿って進んでいく。
まもなく、「火ろ屋」「らあめん」ののぼりが見えた。
あった、ここだ。
どこまでもミステリアスな伝説のらーめん屋だ…
衝撃のビジュアルと値段!しかし真っ赤な蟹の甲羅の誘惑には抗いがたい。
店に入ると、日本人店主の方が迎えてくれた。それだけで少しホッとする。
落ち着いた雰囲気で、外の風を感じられる半テラス席に通された。
過去に旅番組「世界さまぁ〜リゾート」に出たこともあるようで、キャプチャが壁に貼ってある。
よく見ると、らーめんの上に真っ赤に輝く蟹がどーん、生き生きとした巨大ロブスターがどーん…
かなり衝撃的なビジュアルだ。
すぐに噂の「渡り蟹らあめん」を注文。
お値段は250ペソと、(控えめに言っても)かなりお高めだが、ここはリゾート地カンクン。なにより10ヶ月ぶりの好物のらーめん。
目を瞑ろう。むしろいくらでも出そう。
そわそわしながら待つこと約15分…
出てきた!なんだこれは!
蟹が、大きな器からはみ出そうだ。
さらに驚きなのがこの蟹、ただの飾りじゃない。身がしっかりたっぷり詰まっている。
この渡り蟹はカンクンで採れるそうで、とても新鮮だとか。
ということで10ヶ月ぶりのらーめん、伝説の「渡り蟹らあめん」。
心して、いただきます!
日本人でよかった…念願の「渡り蟹らあめん」は、あまりに濃くてうまかった。
一口食べて確信した。これは絶品だ。
日本のらーめんに引けを取らないスープの濃さと旨味、
そしてスープの味をはねつけない程よい固さの中太麺、
衝撃を受けた。このふたつがしっかりと絡み合い、絶妙なハーモニーを奏でている!
うまい!!これが食べたかったのだ!
そして見た目から美味しいこと間違いなしの蟹さん。
身がこんなに。みそも。卵も。
魚介が大好きな私、貪りつくしました。
バリバリと噛むほど、中からどんどん身が出てくる!
そしてこんなにぷりぷりなのは新鮮だからなのか。
あまりにうますぎて、半泣きで無心に食べていたら、
あっという間に、食べ終わってしまった。
日本から遠く離れたカンクンで、こんなに日本を感じられるとは!
日本人でよかった。らーめんって、すばらしい!
純日本風らーめんに飢えているみなさんに、必ず食べて欲しい。
そんな感動体験すらできてしまう、カンクンのらあめん「火ろ屋」。
みなさんもぜひ、いや、絶対に足を運んでみてください!
特に、日本の濃いらーめんの味が恋しくてたまらない、長期滞在者のみなさん。
きっと泣かされます。
ちなみに、ロブスターらーめんやハバネロらーめん、普通のらーめんもあります。
どうぞご賞味ください!