Ek’ Balam エクバラム:新しい発見で注目を浴びている密林の中のマヤ遺跡!

巨大なアクロポリスで有名なマヤ遺跡の一つ。超有名遺跡のような混雑がないので、神殿や球戯場などをのんびりと見ることが出来ます。アクロポリスの中腹で発見されたマヤ特有漆喰の装飾は一見の価値あり!近くにあるコロニアル建築が美しい街バヤドリッドとセットで行くとより楽しめます。

エクバラムとは?

エクバラムは二重の防塁(石垣)に囲まれたマヤの都市であり、巨大なアクロポリスに特徴があります。近隣にある世界遺産「チチェン・イツァ」よりも少し前の古典期後期(紀元600-900年)に最盛期を迎えました。エクバラムの名前のうち「エク」はマヤ語で星(黒色と解説される場合もある)を、「バラム」はジャガーを意味します。

※下の写真はエクバラムの全体をとらえた写真です。中央の一番奥にそびえ立つのがアクロポリスです。

エクバラムは、90年代後半から2000年にかけての大規模な調査で、新たな発見が相次ぎ、研究者の間で注目されている遺跡です。発見された石碑の解読によると、エクバラムを建設した最初の王の名前はウキット・カン・レットク(火打石の四つの額の父という意味)という名で、彼の指導の元に防塁内のほとんどの建物が作られたと考えられています。

また大きな発見とされたのが、アクロポリスの内部にあった美しい漆喰の装飾です。これは初代王の墓で、陶器、貝製品、貴金属など7,000個以上の副葬品と共に埋葬された王が発見されました。残念ながら副葬品は現地で見ることはできませんが、墓の入口にある漆喰の装飾は見ることが出来ます。

エクバラムの見どころ

【アクロポリス】

アクロポリスは遠くから見るとピラミッドのように見えます。しかし実際には、基盤は全長144メートル、奥行き50メートル、高さ33メートルで、複合的に建造物が重なり合っています。

※下の写真はアクロポリスをパノラマで撮影したものです。中央にそびえ立つ高さ33メートルの建造物の両脇にさらなる部屋が続いています。この全長が144メートルになります。

※下の写真はアクロポリスの下に広がるたくさんの部屋です。

※下の写真は中央の階段部分です。階段の両脇には屋根がたくさん設置されていますが、これはその下で発見された漆喰の装飾や石碑などを保護するためのものです。

※下の写真はアクロポリスの頂上から下を眺めたところです。正面にあるのが楕円の神殿であり、その右側にあるのが双子の神殿になります。

※下の写真はアクロポリスからの眺めです。

【初代王の墓の入口 35sub アクロポリス内】

エクバラムにおける最大の発見は初代王の墓です。その墓は35subと名付けられたところにありました。この35subは、アクロポリスの中央階段を上って4層目の向かって左側になります。下の写真でいうと、階段の左側にある一番上の屋根の下になります。

王の墓の入口は下の写真のようになっていました。

ジャガーが口を大きく開けたように見える素晴らしい漆喰の装飾は、もともと石の下に埋められており、発掘調査によって初めてその存在が明らかになりました。このジャガーの口の奥が初代王の墓になっており、7,000個以上の副葬品が発見されました。これらの副葬品はメリダにある「マヤ世界大博物館」に収められています。

マヤ世界大博物館へのリンク(英語・スペイン語のみ)

【双子の神殿】

下のパノラマ写真の正面に見えるのが、双子の神殿と呼ばれる建物です。

下の写真でわかるように、全く同じ建物が一つの基壇の上にのっています。このことから双子の神殿と呼ばれています。

【楕円の神殿】

楕円の神殿は入り口近くにある大きな建物で、上まで登ることが出来ます。とても複雑な形をしていますが、全体的に見ると楕円の構造になっています。しかしながら、ウシュマルのピラミッドとは違って何層か石段が重なった形です。

楕円の神殿の中腹から石段を撮影したところです。

楕円の神殿の上からの眺めです。正面にアクロポリスがあり、左手に双子の神殿があります。中央の低い建造物は球戯場の一部です。

【球戯場】

非常に小規模ですがエクバラムにも球戯場が残っています。

球戯場の石組みはまるで蛇のうろこのような作りになっています。

【アーチの入口】

エクバラム遺跡地区の入り口を入ってから森の中を歩き、一番初めに到着するのがこのマヤアーチの入口です。

このアーチの中が二重の防塁に囲まれたエクバラムの中心部になるのです。アーチの近くには防塁がきちんと復元されており、どんな形になっていたかがわかります。

エクバラムへのアクセス

エクバラムは、カンクン、メリダ、プラヤデルカルメン、トゥルムといった観光地から日帰りできる距離にあり、ツアーに参加するのが最も効率よく回れる方法です。ローカルバスを乗り継いでいくこともできますが、エクバラム遺跡までいく公共交通機関はないので、最終的には最寄りの町バヤドリッドからタクシーを使うことになります(所要時間片道30分)。

【ツアーで行く】

メリダ、カンクン、プラヤデルカルメン、トゥルムなどの主要都市から、コロニアル建築が美しい街「バヤドリッド(Valladorid)」と組み合わせたツアーが出ています。しかしツアーによっては、セノーテを訪れるものや、世界遺産チチェン・イツァを組み合わせたもの、コバ遺跡と組み合わせたものなどもありますので、ご希望に合わせてお選びください。なお、日本語のガイドご希望の方は、カンクン発をおすすめします。カンクンの日系旅行会社のHPにエクバラムに行くツアーが掲載されていますので、問い合わせてみましょう。

【レンタカーもしくはチャータータクシーで行く】

メリダ、カンクン、プラヤデルカルメン、トゥルムのどの都市でもレンタカーをすることが出来ますので、運転と語学に自信がある方は、レンタカーもオススメです。またチャータータクシーですと、交渉次第で好きなように回ることが出来るので、運転に気を遣うのは疲れるという方は、タクシーをチャーターするのも便利です。

【ローカルバスで行く】

ローカルバスで行く場合は、各都市からバヤドリッドのバスターミナルまでADOのバスで行き、そこから遺跡まではタクシーをチャーターすることになります。以下は、各都市からバヤドリッドまでの距離とバスの所要時間になります。エクバラム遺跡までは、これに加えて30分のタクシーの所要時間を考慮してください。なお、遺跡で帰りのタクシーを捕まえるのは難しい場合がありますので、往復の交渉をすることをオススメします。

<各都市からバヤドリッドまで>

・メリダ 165km 2時間15分(高速利用)

・カンクン 171km 2時間(高速利用)

・プラヤデルカルメン 141km 2時間40分(高速利用なし)

・トゥルム 102km 1時間40分(高速利用なし)

ローカルバスADOの時刻表はこちらをクリック

エクバラム遺跡地区 観光情報

エクバラム遺跡地区

ZONA ARQUEOLÓGICA EK BALAM

【開園時間】

年中無休 朝8時から、午後5時まで

【入園料】(2016年7月現在)

遺跡入場料: 65ペソ

ユカタン州による通行税: 外国人 123ペソ /メキシコ人 64ペソ

従って日本人の場合は合計188ペソが必要

【その他】

・チケット売り場にトイレ、売店があります。

・園内にはお土産物の露店がたくさんあります。

・日傘の利用は禁止されていますので、帽子を着用しましょう。

・園内での食事は禁止されています(水はOK)。お弁当などは外で食べましょう。

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著者情報

紹介文: カリブ海に面したおしゃれな街・トゥルムの小さなブティックホテルで働いています。ここ数年でトゥルムはヨガのメッカとなり、美と健康に興味のある方々が世界中から集まります。「マヤ遺跡のある田舎町」から「キュートでヘルシーな町」へと、トゥルムは急激に進化中♪トゥルムのいろんな表情をお伝えできたらと思います。

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