ウシュマルとは?
ウシュマルは、ユカタン州の州都メリダから南84キロ(車で約1時間半)のところにある、マヤの遺跡です。ウシュマルという名前はマヤ語で「三回建てられた」という意味だそうです。少し小高い丘に作られた都市であり、雨水を最大限に利用できるよう、様々な工夫がなされています。
石碑などの資料が乏しく詳しい歴史ははっきりしていないのですが、マヤの古典期終末期から後古典期前期、つまり 紀元後800~1100年ごろにかけて栄えた都市と言われています。同時期に栄えていたチチェン・イツァとは同盟関係にあり、最盛期には25000人が、この地に生活していたといわれています。他の遺跡とは違って、すぐに放棄されたわけではなく、勢力が衰えた後も人々が住み着いていたため保存状態よかったといわれています。1950年代から修復が始まったので、現在見ることが出来る建造物は非常に美しく整備されています。
ウシュマルの特徴は、楕円形をした珍しいピラミッドと、雨の神チャークを模した石の装飾、そして細かい石を積み上げて装飾を施した美しい建造物です。
この独特の建築様式を「プウク様式」といい、あの有名なアメリカの建築家:フランク・ロイド・ライドの作品にも大きな影響を与えています。ちなみにプウクとは、マヤ語で「丘」という意味です。