メキシコシティから3時間で行けるキューバ。せっかくなら少し足を伸ばしてみたいと思っている人も多いでしょう。
ですが、予備知識なしで行くと、想定外なトラブルが次々と降りかかってきます…
本当にあったドタバタキューバ旅行のエピソードです。
入国にはツーリストカードが必要。メキシコの空港で手に入れよう
まず、キューバに入国するにはツーリストカードが必要です。
日本ではキューバ大使館で手配できますが、手続きが煩雑。
メキシコの格安航空Interjetのカウンターなら、1枚250ペソで買えます。
また、キューバ入国には海外旅行保険加入が義務。事前に「アメリカ資本ではない」保険会社で申し込みをしておきましょう。
Interjetの座席は足元が広く、椅子もフカフカ。
到着の1時間前に、機内で飲み物とおつまみを出してくれます。同じ格安航空のVolarisにはない嬉しいサービス!ビールも飲めます。
キューバの首都ハバナまで3時間、時差は−1時間です。
機内でツーリストカードを埋めておきましょう。英語もあるので記入は難しくありません。
・名前
・生年月日
・パスポート番号
・国籍
だけ記入すればOK。
入国時に荷物検査があるのはなぜ…両替も空港で済ませよう
いよいよ空港に到着。
建物に入るとすぐに税関があり、パスポートとツーリストカードを提出。スムーズに通過できます。
キューバ最初の難関は、入国時の荷物検査。
列整備をしてくれないので、混雑、というより混沌。そう、カオスです。
X線の機械は2台しか動いていないので、
1人詰まると、トラブルが解決するまで動きません。
ドローンを持ち込んで「これはなんだ」と言われて揉めている人もいました。
30分は覚悟してください。
ようやく荷物検査を抜け、上の階にあるトイレに向かったのですが、エスカレーターが故障中…
重い荷物を持って駆け上がるのはかなり辛かった。。。
空港のトイレは洗剤の甘い香りが激烈すぎて倒れそうになります。
しかしトイレットペーパーは完備で、自動で流れるので快適。
ちなみに空港以外のトイレは基本的には紙がないので、ポケットティッシュを持っていくのがオススメ。
空港の両替所は街中の両替所よりも空いているので、3〜5万円分くらいのお金を替えておくと良いでしょう。街中では両替よりもキャッシングの方が便利です。
日本円はいいレートで変えてもらえます。メキシコペソはメキシコの空港で変えてもらう方が良いようですね。
アメリカドルからの両替は高額の手数料を取られるので避けましょう!
民宿「CASA」に泊まってみよう
空港から市内までのタクシーは25CUC。大きいバンに乗せてくれます。
ちなみに、運転手さんに、通称CASAと呼ばれる民宿を紹介されるかもしれません。予約をしていない人は、そこに行くのも一手です。
ただし初めに部屋を見せてもらい、お湯が出るか、電気が通っているか、玄関先に政府公認のCASAのマーク(白地に青のいかり)があるかを確認しましょう。
写真は、カピトリオそばにあるConsulada通りの、エリザベスさんのCASA。1泊1人30CUCで、部屋も広く快適でした。
ただしハンガーとゴミ箱がなく、洗濯も不可です。人懐っこい子どもがいて、とても癒されました。
wifi…実はあります!近年増えている有料wifiスポット
ハバナ市内を歩いていると、時々、こんな光景を目にします。
みんな、スマホにかじりついている…
そう、ここはwifiスポット。ホテルのロビーやETECSAという通信会社などではwifiカードを購入でき、ネットを使うことができるんです。1時間2〜5CUCが相場。このようなwifiスポットはここ最近急速に増加しているようです。
やはり値段が安いほどネットは弱いので、ホテルのwifiが安定しているそう。
緊急で必要な方は、使ってみてください。
相乗りタクシー「コレクティーボ」を乗りこなせ!?長距離移動は一苦労
都市間の移動は、バスか「コレクティーボ」という相乗りタクシーを使います。
バスは時間がかかるので、コレクティーボがオススメですが、これが色々とハード。。
・ハード理由その①:時間指定をして予約ができない。
キューバの南の田舎町・トリニダーに向かうため、ハバナのCASAのママにコレクティーボの予約を頼みました。
朝一に出発する予定でしたが、14時にしか来ないよ!とのこと。
運行スケジュールが決まっているので、わがままが言えません。
個人タクシーは好きな時間に出発してくれますが、相乗りの何倍も高いので断念。
相場は1人25CUCです。もちろん、約束の時間に来ないことも覚悟しましょう。
・ハード理由その②:車内が死ぬほど暑い
キューバの車はクラシックカーでなくても古い車が多く、エアコンがありません。
そのため外気30℃の中、サウナのような空間に5時間いることになります。水分補給は絶対に必要ですし、酔いやすい人は事前に対策を。
ただ追い越し追い越されるクラシックカーを眺めたり、地球の原風景のような壮大な景色に感動したり、道中はなかなか楽しいです。
ハード理由その③ 部品もガソリンも手に入らない!客を乗せていても物資確保に必死。
トリニダーから次の都市、バラデロに行くときのタクシーでもトラブルが。
朝はきちんと時間に到着してくれましたが、乗ってびっくり…中が裸!
なんだこれは!中からドアや窓を開けることもできません。
運転手さんの横には優しい彼女がいて、
「この車、買ったばかりで、建設中なの。」
と言いながら、見たこともないフルーツを奢ってくれました。
さて、ガタガタの道の中をかっ飛ばして到着して欲しいところでしたが、
30分に一回ずつ、車を停めてどこかへ走っていく運転手。その度に10分くらい待つ。これでは一向に到着する様子がありません。
一体何をしてるんだ?
私「どこに行ってるの?暑くて死にそうなんだけど…」
彼女「車の部品をあちこちから調達してるの。次はガソリンを入れてくるから、ちょっと休憩しましょ。」
いや休憩はいいから早く向かって欲しいんですが…
車から降ろされると、運転手はまたどこかへ。その間ひえひえのレモネードを奢ってくれる彼女さん。
「キューバは本当に物不足でね。見た通り車も部品から組み立てないといけないの。ガソリンも普通に買うと高いから、いろんなルートで安く手に入れるのよ…」
と社会主義国ならではエピソードを話してくれました。
結局6時間で着く予定が、8時間かけて到着。
本当に色々起こるんです。故障しなかっただけマシでしょう。
帰りの空港で友人がキレた!遅くとも出発便の3時間前には空港にいるように
帰りも波乱でした。
バラデロのホテルでタクシーをお願いすると、「15:30の便なら、9:30には出たほうがいい」と言われました。幾ら何でも早すぎないかと思いましたが、あとでその理由がわかります。
バラデロからハバナの空港まで70CUC。これでも負けてもらいました・・・空港まで約2時間半です。バラデロ市内から出ているバスなら、ハバナのバスターミナルまで10CUCでいけますが、もう少し時間がかかるようです。
出発時刻の3時間前にハバナのホセ・マルティ空港に到着。
小さい空港なので、どうやって時間をつぶそうか…と心配していましたが、
荷物預かりカウンターがまだ開いていない。
誰もいないカウンターの前には長蛇の列ができて、なんのアナウンスもないまま不安そうに待つこと1時間。みんなそわそわしています。
やっと、スタッフがタラタラと歩いてきました。
それを見て友人がキレた。
「チンタラ歩いてんじゃねぇ!」と叫んでいました。日本語で。
ということで、アドバイス通り早めに並んでおいて良かったです。wifiもないので、時間を潰せるものを持っていたほうがよいですね。
【まとめ】トラブルは多いほど思い出に残る
以下、キューバで注意することのおさらいです
・ ツーリストカードが必要。Interjetのカウンターで購入可
・ 入国時の荷物検査が死ぬほど長い
・ 両替は空港で。日本円がオススメ
・ 空港以外のトイレには紙がない
・ タクシーはハバナ市内まで25CUC
・ 紹介されたCASAに行くときはお湯、電気、マークの確認を
・ wifiはある!有料のカードを購入しよう
・ 長距離タクシー(コレクティーボ)の事前予約を。
・ とにかく暑いので水分補給。
・ 車の状況によっては寄り道されることも
・ 出国時、空港には3時間前に着いておく
・ 空港はwifiなし
色々ありましたが、この謎のフルーツがとっても美味しかったので、全て良しとします。チェリモヤというペルー原産のフルーツらしいですが、果実がクリーミーで超美味。種を窓から放るのも楽しかった。
それに、トラブルが多いほど思い出に残ったりするものですよね。