配車サービスを提供する「ウーバー(UBER)」は、メキシコ合衆国中西部ミチョアカン州の州都で世界遺産モレリア歴史地区などがあり多くの観光客が訪れるモレリア市と、パリクティン山などを擁するウルアパン市でサービスを開始した。しかし同州当局や運輸関係者らは、同社の提供するサービスは法律的枠組みからはずれた異例なものとして苦言を呈している。
運輸委員会のマルコ・ラグナス(Marco Lagunas)は、ウーバーの配車サービスは113の市町村で実施するための承認を得ておらず、規制されていないものだと警告した。また、同社サービスを提供する運営者や車両は罰金などの対象になるとも明確にした。同じく公共交通機関関係者もウーバーを競合と認めず、同州で実施される同社のサービスは違法タクシーであると宣言した。
交通規制委員会のジョゼ・マルティネス(José Martínez)によると、ウーバーは欧州やラテンアメリカ諸国でも民間輸送部門からの撤退の要請がある中、運輸業者としてサービスを実施していると伝えた。
一方、ウーバーはソーシャルネットワーク上で、最初の利用客がモレリア市のサッカークラブであるモナルカス・モレリア(Monarcas Morelia)に所属する選手、カルロス・グスマン(Carlos Guzmán)氏だったことを発表した。またブログでは、信じられないほど文化的で美食にあふれたミチョアカン州でサービスを開始できたことを誇りに思うとも伝えた。
参考記事