日常生活に乗ってかかせない「ことわざ」。どことなく和のイメージが強いですが、実はスペイン語圏にもたくさんのことわざがあります。しかし語学を教科書で学んでいるだけでは、スペイン語のことわざに触れることは案外ありません。そこで今回は明日からでも使いたくなる、スペイン語の変わった面白いことわざやスラングをご紹介いたします。
1「君は電車のようだ」
スペイン語:「Estás como un tren」
意味:「君はセクシーだ」
「私がまるで電車のよう?」「足が早いこと?」なんて思うかもしれませんが、実は全く違います。意味はなんと「君はセクシーだ」ということ。日本人にはなかなか理解できませんが、昔電車がスペインにもたらされた時の、圧倒的な風格や利便性から生まれた言葉とのこと。単純にハンサム、可愛いというよりは肉体美を褒める言葉だそうです。尚、こちらはスペインで使われることが多いことわざのようです。(筆者はメキシコ人に使っても一度も伝わりませんでした...)
2「ローマ法王の話をしていたら」
スペイン語:「Hablando del rey de Roma」
意味:「噂をすれば影が立つ」
「いや全然してないよ!話聞いてた」と怒らないでください。意味は「噂をすれば影が立つ」ということ。噂話なんかをしていた時に、その人がやってくると「あ!ローマ法王の話をしていたら!」なんて風に使います。さすがはキリスト教徒が多いスペイン語、こんなところにも法王が出てきます。ちなみに英語では「Speak of the devil」で直訳をすると「悪魔の話をしていたら...」言語によって対象が全く違うのはなかなか興味深いですね。
3「痩せ犬にはノミがたかっている」
スペイン語:「Al perro flaco no le faltan pulgas」
意味:「泣きっ面に蜂」
「痩せてる上にノミがたかってるって…なんて悲しいことわざなんだ…」と思ったあなた、ことわざのセンス◎です!意味は「泣きっ面に蜂」、「踏んだり蹴ったり」ということ。悲しいことが連続して起きる時に使う言葉です。「泣きっ面に蜂」が実際に起きたところは見たことがありませんが、「痩せ犬にはノミがたかっている」であればイメージがしっかり湧きますね。
4「おならはどこ?」
スペイン語:「¿Dónde es la peda?」
意味:「パーティーはどこ?」
「おなら聞こえちゃった?」と心配はなさらないでください。意味は「パーティーはどこ?」ということ。こちらはことわざというよりは若者言葉、スラングです。例えば集合場所に行って、人がほとんどいない時に「え?おならはどこ?」なんて具合に使うことができます。おならが良い意味で使われることは日本語ではなかなかなにのではないでしょうか。
5「ハエを食べている」
スペイン語:「Estás comiendo moscas」
意味:「話が横道にそれている」
「え?私ハエが食べちゃってる?」と心配はなさらないでください。意味は「話しが横道にそれる」ということ。授業なんかで先生の雑談に熱が入ると「先生!ハエを食べてますよ!」といった具合に使うことができます。カエルがハエを食べるようなイメージなのでしょうか。真偽はわかりませんが、日本では「道草を食う」ように、目的を見失う時時、人間は何かを食べるイメージが強いようです。