メキシコの気候
常夏の国と思わがちなメキシコですが、実はそうでもありません。
メキシコの国土は日本の5倍以上。同じ月でも地域と標高により、さまざまな気候を持つ国です。
メキシコの気候は高度により大きく4つの地域(気候ゾーン)にわけられます。
1、 標高0〜600m 熱帯地域
標高ゼロの沿岸地域から標高600m以下の地域は、熱帯気候で湿度が非常に高く、気温は年間を通じ25℃前後。年間降水量1,500mmと比較的に雨の少ない気候です。
メキシコの沿岸地域、カンクンで有名なユカタン半島、アカプルコなどがこの気候ゾーンにあたります。
熱帯地域は一年中気温が高く湿っぽい気候ですが、11月から4月の乾季には雨は降らず湿度も下がるため、旅行に最適です。
また、メキシコ周辺では東のカリブ海、西の太平洋でハリケーンの発生があります。ハリケーンの多くは日本の台風と同じく8月から10月の間に集中して発生し、メキシコに上陸することもあります。
2、 標高700〜1,600m 温暖地域
気温20℃前後の穏やかな温暖気候です。6月から10月までは雨季で、夕方から夜間にかけて雨が降ります。降水時間は長くはありませんが、6月と9月には降水量が多くなります。
民芸品で有名なオアハカやメキシコ第二の都市グアダラハラなどがこの気候です。
温暖地域の気温は年間を通して安定しており、雨季であっても雨が降るのはほとんど夜であるため、旅行の差し障りにはなりません。
11月から4月の乾季はもちろん素敵ですが、雨季に入り少し経った7月頃にはメキシコの眩しい太陽に新緑の緑が映え、とても綺麗です。
3、標高1,600〜2,800m 高原地域
次に標高の高い高原地域は、一年中乾燥していて、暖かく温暖な気候です。温暖気候と同じく6月から9月の夜には雨が降ります。日中は温暖な気候ではありますが、冬は朝晩と昼の気温差が激しく、夜は氷点下まで達することもあります。世界遺産のグアナファトや、メキシコシティがこの高原地域に含まれます。
高原地域は冬でも日中は穏やかな気温で、11月から4月の乾季は文字通り雨の心配はありません。
冬でも日中の気温は20℃を超え、朝に洗濯した服を正午には着てでかけられます。
1月から3月は朝晩の寒さもゆるみ、旅行しやすい季節です。
4、 標高2,800m〜寒冷地域
標高2,800m以上は高山気候で、標高4,800mを超えると雪と氷が1年中溶けることがありません。
メキシコシティは標高2,420mですが、周囲を3,000m級の山に囲まれているため、陸路でメキシコシティから移動する際は3,000mの山々を越えていくことになります。
メキシコは火山大国で5,636mのオリサバ山、5,426mのポポカテペトル山など、5,000mを超える山があります。
メキシコシティから2時間半の場所に位置する4,380mのネバド・デ・トルーカ山は4,100mまで車で登ることができ、旅行者でも楽しむことができます。登山に向いているシーズン10月、4月頃です。
メキシコの標高
メキシコの標高地図をみると起伏に富んだ地形がよくわかります。
メキシコへはいつ行く?
標高差と多様な気候のおかげで、1年中いつでもメキシコを楽しめます。それぞれの地域にベストシーズンがありますが、全国的なベストシーズンは、11月から4月の乾季といえます。
この時期は日中の気温も上がりすぎることはなく、夕立にあう心配もありません。高地では湿気の少ないカラッとした気候なので、日本との違いを感じられるでしょう。
ただし朝晩は冷え込むので、脱ぎ着のできる上着をお忘れなく。