住民票について
海外に1年以上赴任、居住する際には、日本の住民票を抜くことが可能です。
手続きは簡単です。
『海外転出届』を住民票がある役所に直接もしくは郵送で提出します。
原則渡航日の14日前から当日までの間に、本人・世帯主・同一世帯の方のうち、いずれかの方が役所に出向いて提出を行います。
海外転出届を出すと、現住所の住民票は「除票」となります。市町村によってはルールが異なる為、お住まいの地域の役所へご確認ください。
住民票を抜く際には主に下記の3点に注意が必要になります。
海外滞在期間や給与を考慮し転出するかどうかを考えましょう。
1. 国民年金
◆ 住民票を転出するメリット
・支払う必要がなくなる
・任意に変わるだけなので、加入は続けられる。
◆ 住民票を転出する際のデメリット
・支払わなければ受給額が少なくなる。
日本に住民票がある20歳以上60歳未満のすべての人に加入する義務がある「国民年金」。
住民票を抜くと、国民年金の支払いが義務から任意に変わります。
つまり、住民票を抜けば年金を支払う必要がなくなります。
転出している間の支払いをしない場合は、その期間の分だけ最終的に受給できる額も減少します。
しかし、加入は続けられるので、そのまま払い続けることも可能です。
2. 国民健康保険
◆ 住民票を転出するメリット
・海外に滞在している間の国民健康保険料を支払う必要がない。
◆ 住民票を転出するデメリット
・国民健康保険に加入できなくなるので、日本に一時帰国の際などに怪我や病気にかかった場合、医療費が自費負担。
日本に住民票があるすべての人が加入することができる「国民健康保険」。
住民票を転出すると、保険料を支払う必要がなくなりますが、年金と違って、任意で加入することができなくなります。
一時帰国の際など日本にいる時に怪我や病気にかかった場合、保険が効かないので医療費が高額になります。
また、住民票を残したままにしておく場合は、必要な書類を準備し手続きをする必要がありますが、国民健康保険は、海外での治療にも適用することができます。但し、適用範囲や自己負担額は市町村により異なるので、確認が必要です。
3. 住民税
◆ 住民票を転出するメリット
・住民税を払う必要がなくなる。
◆住民票を転出する際の注意点
・日本にいた時の所得額で課税されるので、海外移住後の住民税の支払いについては注意が必要です。
前年度の収入に基づいて、毎年1月1日に住民票がある市区町村から課税される税金が「住民税」です。
つまり、1月1日時点での住所が日本以外の場所の場合は、課税対象とはなりません。
反対に1月1日以降に海外転出届を提出した場合、海外にいながら前年分の住民税を支払わなければなりません。
参考リンク
ビザ取得までの間にお金に困らないために
メキシコへの渡航後、在留許可書を取得するまでは銀行口座の開設ができません。
また観光ビザで渡航し、渡航後にビザを取得する場合は、ビザの取得までに時間がかかることもあるので、その間に必要な費用を確保する方法を考えておく必要があります。
ただし、メキシコへの現金の持ち込みは10,000USドルまでと決められています。
そのためしばらくの間の生活費の支払いに使える、クレジットカードを日本から用意していくか、海外送金サービスを利用するという方法もあります。
現地での生活では、現金しか使えないシチュエーションも多くあるので、日本のクレジットカード等のキャッシング機能を使うのも一つの方法です。
まとめ
安心して出国できるように住民票、年金、保険といった公的手続きや、銀行口座の開設、クレジットカードなどは、早めに準備しておくことをお勧めします。