【メキシコで挑戦するプロボクサー 中井麻美 】 闘いの聖地メキシコで、世界王者への道を切り拓く。

メキシコでプロボクサーとして活動する中井麻美さん。様々な格闘技を経てボクシングに転向。わずか3年で世界ランキング5位に上り詰め、現在は世界チャンピオンを目指して、一人でメキシコへ移住し、異国の地で挑戦を続けています。中井さんはなぜ戦いの舞台にメキシコを選んだのか。ひたむきに高みを目指す姿に迫ります。

プロボクサー 中井麻美 プロフィール

1994年生まれ、大阪府出身。15歳で武道・日本拳法に出会い、その後、キックボクシングや総合格闘技(DEEP JEWELSで7戦)を経験。2021年からボクシングに専念し、わずか3年で世界ランキング5位にまで上り詰めた。2023年にはボクシングの本場であるメキシコへ単身で移住し、世界チャンピオンを目指す。

戦績・タイトル

西日本学生日本拳法選手権 準優勝

第21回白虎会優勝大会 優勝

日本バンタム級チャンピオン

WBOアジアバンタム級チャンピオン

日本拳法との出会いから、キック・総合格闘技を経てボクシングへ — 異色の格闘技キャリア

 小・中学生の頃はサッカーに打ち込んでいて、格闘技と出会ったのは高校生の時でした。当時は総合格闘技イベント「PRIDE」が流行っていて、元々試合を観るのが好きだったんです。そんなある日、たまたま近所の市民体育館で日本拳法をやっているのを見かけて、「これだ」と直感しました。

 迷わず始めた日本拳法には、それまでのどんなスポーツでも味わったことのない興奮がありました。すっかり魅了された私は、キックボクシング、総合格闘技へと挑戦の幅を広げていき、現在やっているボクシングに辿り着きました。様々な格闘技を通して、自分が最も惹かれるのは「拳で戦うこと」だと気づいたのです。

 打撃、投げ技、関節技、絞め技などなんでもありな総合格闘技から、パンチのみのボクシングへの転向は珍しい決断でしたが、迷いはありませんでした。昔から、自分が本当にやりたいことをやらないと気が済まない性格なんです。

勝機は自らの手で掴む。日本を飛び出し、ボクシングの本場メキシコへ

 もともとは日本で選手活動を始めましたが、とにかく戦うことが好きで、現地の格闘技に触れたり、他競技の練習をしたりするためにインドネシア、タイ、アメリカ、メキシコなどを訪れました。そんな中で、より強い相手と戦える環境に身を置きたいと思うようになりました。特にメキシコは、ボクシングの本場であり、自由で活気のある国。この地なら自分のスタイルで成長できると確信し、「迷ったらGO」の精神で渡航を決意しました。

 これまで私はジムに所属しており、試合のマッチメイクもジムが管理してくださっていました。しかし、メキシコではすべてが自己責任。コーチや練習場所を自分で選び、試合も自らの手で掴みに行く必要があります。何事も自分で決めたい性格の私にとって、この環境こそが最も合っていると感じています。

 世界チャンピオンになるチャンスは、待っていても訪れない。だからこそ、私は日本を飛び出し、メキシコでその機会を勝ち取りに行くことを選びました。

たった一人、ゼロからの挑戦。初戦で味わったメキシコの厳しさ

日本を飛び出した時は、スペイン語はほとんど話せず、プロモーターも練習場所も、もちろんスポンサーもいない状態でした。覚悟はしていたものの、異国の地でたった一人、すべてを自分で切り開いていく厳しさに直面する瞬間もありました。

 例えば、メキシコで迎えた初めての試合。「メキシコではホームとアウェイの選手に対する判定の差が大きい」と噂に聞いていた私は、相手をノックアウトしない限り勝てないと覚悟していました。接戦のまま迎えた7ラウンド目、ついに相手をダウンしましたが、審判はカウントを取らず、試合は続行——。驚きと悔しさが込み上げたものの、畳み掛けるように攻め続け、ついにKOを奪いました。ようやく勝利が認められた瞬間でした。なかなか決定打を出せず焦る場面もありましたが、どんなに不利な状況でも、自分の力で勝ちをもぎ取れる自信を得た試合でした。

 一方、日々の練習では、メキシコの人々の支えがあるからこそ、ここで戦い続けられていると痛感しています。さまざまなジムでスパーリングの相手をしてくれる選手がいる。何の見返りも求めず、純粋に応援してくれる人がいる。そんなシンプルなことが、どれほど大きな力になるのか、ここに来て、改めて思い知らされました。日本にいた頃は、応援してくれる人がたくさんいました。しかし、言葉も通じず、頼れるジムもない状態でメキシコに渡った私にとって、ここで受ける「応援」は 決して当たり前のものではありません。メキシコ人の心の温かさに支えられ、前を向き、明るく練習を続けることができています。

異国の地でもブレない強さ。環境の違いを楽しむ力

メキシコでの生活は、食事から文化まで、日本とは大きく異なります。しかし、私はどんな環境でも楽しむことが得意なんです。メキシコでの暮らしも、その違いを受け入れながら、思い切り楽しんでいます。

 試合前には体重管理が欠かせませんが、日本とメキシコではまず手に入る食材が大きく違います。そこで最近は、現地の食材から試行錯誤して和食を作ることにハマっています。例えば、メキシコではラディッシュの葉がすべて捨てられてしまうのですが、それを近所の八百屋さんから大量にもらって炒め、ふりかけを作りました。ラディッシュの葉にはカリウムが豊富に含まれていて、減量中の塩分排出にも役立つため、とても重宝しています。

 また、メキシコに来て一年、毎日スペイン語の勉強にも励んでいます。語学学校には通わず、最初は子供向け番組を観ながら学びました。今では、友達や一緒に住んでいるメキシコ人の家族など、周りにメキシコ人がたくさんいるため、自然とスペイン語を話す機会が増えています。生活の中でリアルな言葉を学べる環境があることは、本当にありがたいですね。

メキシコで掴む世界王者の座。異端の挑戦で、常識を塗り替える

私の第一の目標は、ここメキシコで世界チャンピオンのベルトを手に入れることです。自分が誰よりも強くないと気が済まないし、その強さを証明したいんです。

 私の経歴は、いわゆる普通のボクサーとは違います。アマチュアで華々しい戦績を残したわけでも、オリンピック強化選手として育てられたわけでもない。それでも、エリートたちを倒し、ここまで登り詰めてきました。

 だからこそ、私が世界一になることで、大切なのは恵まれた環境ではなく、「どこまで情熱を持って戦い抜けるか」だと証明したい。エリートが勝つのが当たり前の世界で、“異端”が勝ち上がる方がずっとかっこいいじゃないですか。

 実は、ボクシングを始めてから、たった一度だけ負けてしまった試合があります。階級が一つ上がるだけでも大きな差が生まれるボクシングの世界で、私は四階級上の相手に挑みました。普通ならあり得ない話ですが、世界タイトルに手をかけるチャンスだった以上、逃す選択肢はありませんでした。何より、相手がどんな選手であれ、「自分なら勝てる」と確固たる自信がありました。だからこそ、初めて負けたときは、これまで味わったことのない悔しさと、何かが折れるような感覚に襲われました。その敗北があったからこそ、二度と負けたくないという思いが強固になり、メキシコでさらなる高みを目指し続ける原動力となっています。

 アマチュア経験があるかどうか、どんなバックグラウンドを持っているかは関係ない。本気で強くなりたいという熱い想いさえあれば、どんなエリートにも勝てる。それを証明することができれば、同じように夢を追う人たちにとって、大きな希望になると思っています。

世界一まで、あと一歩。 共に戦う仲間を募集

現在、私の世界ランキングは5位です。世界一まで、あと一歩のところまで来ています。これまで強気なマインドで語ってきましたが、私も人間です。試合前には、やはり緊張します。だからこそ、応援してくれる方々の存在は本当に大きく、戦う覚悟も、気持ちの強さも、支えがあることで大きく変わることを実感しています。この最後のステップを登り切るために、共に戦ってくれる仲間を募集しています。

私は、ただ勝つだけでなく、見る人にとって面白い試合をするということを大切にしています。ボクシングはスポーツであると同時に、エンターテインメントでもあります。KOが珍しいと言われる女子ボクシングですが、私はKO率80%の実績があります。見る人の心を熱くさせる、そんな戦いをお約束します。

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一試合ごとのスポンサードから年間スポンサーまで、ユニフォームへの企業ロゴ掲載やSNSでのプロモーションなど、柔軟に対応いたします。ぜひご相談ください。

世界の頂点を目指して、共に戦ってくださる仲間をお待ちしています!

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