【その1 実は恥ずかしがり屋さん?】
「メキシコ人=フレンドリー」というのは誰しもが思い描くメキシコ人の国民性ではないでしょうか?
アミーゴ文化のメキシコでは人類皆友達というかのごとくすぐに誰とでも仲良くなったり、「Mi casa es su casa (私の家はあなたの家)」という言葉があるように、とても寛容で優しく親身にしてもらえる経験も少なくありません。
でも、メキシコ人には意外にシャイな一面もあります。
人見知りの人の割合も多く、特に1対1の場合は初対面でいきなり友達というより、相手を気遣いながら距離を近くしていくという面も多くみられます。どこか日本人の私達に似た感覚で親近感がわいてしまいます。
【目をみて話さない?】
「相手の目を見て話しましょう」私達はこう教わって育ったかもしれませんが、メキシコ人はあまり相手の目を見ながら話すということはしません。これは、相手の目を見ることで敵意を示してしまったり、リスペクトを欠いているととらえられてしまうからだそうで、特に目上の人や初対面の人に対して目を直視して話すことは無礼にあたるとされています。
こういった相手の目を見て話さない、初対面では距離感を測るということろが恥ずかしがり屋な国民性を築き上げてきた原因ではないかといわれています。
また、とてもお喋りなメキシコ人ですが、これも関係が打ち解ければのこと。それまでは割とモジモジして話しかけるのを躊躇したり、親しい人と話す時とは打って変わって大人しく応答する人も見かけます。
確かにメキシコ人は陽気ですし、とにかく人当たりが良い人達が多いです。それは特に年齢を重ねてくるのに比例して見られる傾向が強いと感じています。
小さな子どもたちや、中高生、また都会ではなく田舎の人達に恥ずかしがり屋な部分がよくみてとれます。
こういったメキシコ人の恥ずかしがり屋な部分は、旅行で一時的に訪れるよりも、長期で滞在してみると垣間見れるメキシコ人の意外な部分だといえます。
【その2 実はとても傷つきやすい?】
小さなことも大きなことも気にしない印象があるメキシコ人、メンタルが強いと思われがちですが、実はとても傷つきやすい人たちでもあります。
基本的には印象通り、大抵の事は気にしないメキシコ人ですが、こと自分の家族、恋人、友人に関してはとてもセンシティブで、傷つきやすい人達です。
特に恋人関係の出来事については仕事も日常生活にも全く手がつけられなくなるほどに落ち込む人がとても多いことに驚きます。
とかく大げさなメキシコ人。傷つくときも思いっきり。
ただ、傷ついても立ち直りが早いのもメキシコ人。これにはメキシコ人の自己愛の強さも関係しますが、それに加えてメキシコではメンタルクリニックやカウンセリングに対するハードルがとても低く、事あるごとにカウンセリングを受け第三者を介して傷を癒やす方法を取るのが一般的です。
どうしようもなく落ち込んで立ち直れなくなってからカウンセリングを受けるというよりも、もっと早い段階で普段から自分の不安や状況を話すことが立ち直りの早さに繋がることが明るいメキシコ人の理由かもしれませんね。傷ついても溜め込まない。メキシコ人らしい一面です。
【その3 水曜日までは深酒しない?】
テキーラ、パーティ、ダンスと楽しく毎日お祭り騒ぎな印象のメキシコ人ですが、実はそんなことはないんです。
なんと、OECD(経済協力開発機構)のデータによると「世界で一番働き者」といわれているメキシコ人(これも意外ですよね?)仕事に影響が出る騒ぎ方はしないようです。観光地に行くと訪れる人達の喧騒でいつも賑やかな感じがしてしまいますが、実際に日常生活を送っているメキシコ人達の平日はいたって静かです。
仕事に対する向き合い方の違い、生活の為に仕事に就いているという場合が多く、仕事に影響して困るというようりも、その後のプライベートの時間が辛くなってしまう平日の深酒は避けているようです。
そして、週末間近の木曜日からもちろん金曜日の夜からは思いっきり深酒をする。これがメキシコ人流の楽しみ方です。
【その4 家族が何よりも大切】
昨今では核家族が増え、進学や結婚で別々の世帯に暮らすメキシコ人も増えてきているようですが、メキシコ人にとって家族はなによりも大事な存在です。
家族の為に仕事も恋人や友人との約束も断ることはよくあることですし、むしろ家族同伴でイベントやパーティーに参加する場面が日常であります。例えば、大家族のメキシコ人と仲良くなると、休日に”従兄弟の甥っ子の誕生日会”といった自分とは接点のない人のパーティーに誘われることもしばしば。イベント事はほとんどの場合が家族関連のイベントです。
特にクリスマスの過ごし方は日本人の私達とは全然違うもので、恋人同士のロマンティックな日ではなく家族が一斉に集う盛大なイベントでとても心が温まります。
とにかく家族が大事なメキシコ人、文字にすると至極当たり前なことですが人生の大切なことに気づかせてくれます。
【その5 実は健康志向!?】
世界一の肥満大国と言われているメキシコ、コカコーラの消費量も世界1ということで、スーパーや商店に並ぶコカ・コーラの量に圧倒されます。街を歩いていても体の大きな人たちばかり!
メキシコに来て太ってしまった!という人も少なくないのではないでしょうか?
でも、実はメキシコ人は健康志向の人が多いのも事実です!
朝食はフルーツたっぷりのヨーグルトにしぼりたての野菜ジュース、フィットネスジムはいつも沢山の人がトレーニングしています。
また、パーソナルトレーナーの指導で栄養管理している人も多いとか。公園に行くとランニングやウォーキングをしているメキシコ人を沢山みかけます。2020年からのコロナパンデミックでは肥満体質の疾患が重篤になったことも影響し、健康の為の自己管理をするメキシコ人も増えてきているようです。
また、意外かもしれませんがメキシコ料理は健康食そのもの。もちろん食べ過ぎるとカロリーが高いですが、しっかり作られたメキシコ料理には健康に大切な3大野菜といわれる、玉ねぎ、トマト、パクチーが必ず使われていますし、メキシコ料理には欠かせない唐辛子にはビタミンが豊富で新陳代謝を高める効果があるのです。もともと食文化では世界最先端のメキシコ、食に関しても健康志向といえるでしょう。
日本に比べても、安価で美味しい果物や野菜が手軽に手に入り、仕事の時間よりもプライベートの時間を尊重するメキシコ人はストレスを溜めない健康志向な生活を送っているといえますね。
【まとめ】
いかがでしたか?「メキシコ」と聞いて読者の方が思い浮かべるイメージはどういったものでしょうか?実際に接してみるとわかる意外な一面。筆者は「実は恥ずかしがり」な一面を見てどこか日本人と似ている部分があって親近感が増しました。
知れば知るほど奥が深く魅力的なメキシコ人の意外な一面を皆さんも見つけてみてはいかがでしょうか?