【家庭の方針】少ない情報に振り回されないこと。家族会議をすることが何よりも大切!
メキシコのような場所では、少ない情報に振り回されることがありますが、家庭の方針がブレて目先の情報に振り回されると、お子様にとってよくない結果を招くことがあります。
まずは、お子様の性格や、滞在期間、日本語・英語の学力などを考慮し、今後について夫婦・家族会議を行い、駐在中の短期的な方針、さらには帰国後どんな将来を過ごして欲しいのかまで、きちんと考えてみましょう。中高生の場合、本人の意向を尊重することも非常に重要です。
こんな点をチェックしてみましょう。
◻のんびりした性格だ
◻進学校を受験させる予定だ
◻滞在期間は3年未満
◻高い英語力がある
◻金銭的に余裕が有る
お忙しいお父さんと、情報集めに必死なお母さん、一度お子さんの将来を考えるために、向き合う時間を取ってみてください。
【よくあるケース】非英語圏の帰国子女が陥りがちな「あれもこれも」病
せっかく海外にいるなら、そこでの生活を満喫したい。一方、日本語の学習もさせないといけないし、英語も伸ばしてやらないといけない…何もかもさせようとすると、かえって中途半端な結果を生む危険性があります。そんな「あれもこれも病」になっていませんか?
A子さんの例:「あのインターナショナルスクール(以下インター)は日本人がたくさんいて安心らしい」という情報で入学させたが、駐在期間が3年しかなく、日本人のお友達と話すことが多かったので、英語力も国語力も心配だ。
→日本人の多いインターに入学させる場合も、学校内外のシステムをうまく使えば、英語の学力を伸ばすことはできます。インターにいると国語が…という焦りで漢字練習などをさせるご家庭もありますが、お子さんにとっては英語の学校生活に慣れることが優先。学校生活が落ち着いてから始めましょう。
B男くんの例:インターの学費が高額だったので日本人学校に入れた。最近、中学受験を考えるようになり、通信教育を始めたが、おっとりした性格もあってかあまり身が入らないようなので、息抜きに一度旅行に連れて行こうと思っている。
→中学受験を考えている場合は特に、「せっかくの海外生活のびのびさせよう」「旅行にもたくさんいこう」「でも受験勉強もしよう」と曖昧なのが、実は一番よくありません。お子さんの性格や帰国の時期によっては、中学受験をしないという選択も当然ありますから、それも含めて家族で方針を固めた方がよいでしょう。
【現地の学校選び】インターナショナルスクール?日本人学校?どちらにしてもメリットはある。
インターに英語ができない状態で入学した場合、入ってすぐは意思疎通や友人関係づくりに苦労します。一方環境適応能力が非常に鍛えられ、帰国後も前向きにやりとげる力が身につきます。日本人が多いスクールは日本人同士で固まって過ごすので、英語力の伸びが限られるケースが多いので注意が必要です。
最近はインターが人気の傾向にありますが、日本語学校では、日本のカリキュラムで教育を受けられるという大きなメリットがあります。お子様の英語力・適応力があまりなく、3年未満の短期滞在の場合は、こちらがおすすめかもしれません。
いずれの学校にせよ、学校と家の往復の日々になるので、現地の人との交流はほとんどないと言っていいでしょう。地元で習い事(サッカースクールなど)に通わせたり、キャンプイベントなどに参加させたりと、メキシコならではの交流の機会を与えることも、両親の大切な役目です。
【熾烈な中学受験】帰国子女≠受験で有利・楽ができる。進学校受験をするなら、成績を確実にとること+英語の受験対策準備を。
帰国子女受験は、科目が少なくて楽、インターの場合、培った英語力を使えて有利、というような、楽観的なイメージを持つ方も多くいるのですが、中学受験は特に熾烈さを増しています。特に進学校受験の場合は、英語圏の現地校出身帰国子女で、小6の時点で英検1級を取るレベルの子たちが合格していきます。
メキシコを含め、非英語圏のインター生は、生活の言語が異なるため、英語力に限界がありますので、簡単には太刀打ちできません。中学受験を考える場合、学校の成績をしっかりとることに加え、普段の友達との会話ではない、学力として通用する英語力を鍛えることが大切です。
【学習法】メキシコでできる日本語・英語の勉強の仕方
受験勉強の仕方としては、一時帰国したときに集中型の夏期講習に参加させたり、ネット通信教育を利用したりすることで、日本のカリキュラムを追いかけることができます。こちらの写真は、取材させていただいたJOBAの夏期講習会に参加したメキシコ・ブラジルの生徒さんのコメントです。
帰国子女向けの集団指導塾には様々な国からの生徒さんが集まるので、「メキシコって他の国に比べてこんな国だったんだ!」と気がつく機会が得られ、より深い国際感覚を育むことにつながるそうです。
英語の勉強に関しては、英語の家庭教師が人気です。また、中・高・大学受験ともに、近年帰国子女向けに英検やTOEFLなどの英語外部試験を利用した入試を目指す場合、メキシコ各地のBerlizや、レオンのWorldwide English、メキシコシティーのBritish Councilなどで、TOEIC、TOEFLの対策コースを受講するという手もあります。
メキシコ国内の英語スクール【不安に負けない】もやもやした不安は、2つに分類できる。箇条書きにしてみよう。
個別の不安はいろいろあると思いますが、「曖昧な不安」はどんどん膨らみます。そんなときは、不安を箇条書きにしていきましょう。すると不安は大抵、なんとかなることと、どうにもならないことの2つに分かれます。
なんとかなること(「どの学校に入れればいいかわからない」「メキシコのインターの教育水準が心配」など)は、答えはあるはずだがまだ知らないから不安になる、というだけなので、自分でネット等を使い調べてみることで、多くの場合は安心できます。メキシコは情報が少ないですが、外務省のHPには必ず教育情報が載っていますので、など信頼できるページを参考にしてみてください。
一方、どうにもならないこと(「入れたい学校がない」「メキシコの治安が悪い」など)もあります。これらは諦めること、受け入れることで、気持ちが楽になります。海外生活では、これに限らず困ったことがたくさん起きますが、明るく前向きに捉えることが、家族円満の秘訣にもなりますよ。
JOBA夏期講習会案内サイト