メキシコ移住者にとってメキシコで出産することのメリット・デメリット

【メリット】

・二重国籍を取得できる。

後ほど説明しますが、メキシコで日本人が出産した場合、メキシコと日本の２つの国籍を取得することができます。

・妊婦、子連れに優しい。

メキシコは妊婦や子連れにとても優しい国です。子連れでレストランに入っても店員さんやお客さんは優しく接してくれ、肩身が狭い思いをすることは少ないです。

・シッターさんやお手伝いさんにお願いしやすい。

日本に比べシッターさんやお手伝いさんに家事や育児をお願いしている人が多く、費用も日本に比べると比較的安いので、気軽にお願いしやすいです。

・医者と連絡が取りやすい。

担当医と直接WhatsApp（LINEのようなもの）でやり取りすることが多く、何かあったらすぐ担当医に連絡することができるので助かります。

【デメリット】

・言葉の壁がある。

スペイン語だけでなく英語を話せる医者も多いですが、やはり母国語の安心感に勝るものはないですよね。

・入院期間が短い。

日本の場合入院期間は平均して５〜６日ですが、メキシコの場合、入院期間は短く翌日退院という事も。病院によっては延泊することも可能ですが、もう少し病院で身体を休めたいですよね。

・見解の違い

日本とメキシコでは使用する薬の分量や見解が異なる場合があります。

・出産後の手続きが面倒。

メキシコと日本の国籍を取得する場合は、メキシコと日本で手続きをしなければいけないので、少し手間がかかります。

出産後の手続き

ではここからは出産後の手続きについてご紹介していきます。

メキシコで出産した場合、生まれた子供はメキシコ国籍を取得することが可能です。

メキシコは「生地主義」といって、親の国籍に関係なく生まれた国の戸籍を取得することができます。

逆に日本は「血統主義」といって親のどちらかが日本国籍を持っていれば、生まれた子供も日本国籍を取得することができます。（日本国籍を持っていない方が日本で出産しても子供は日本国籍を取得することができません。）

【メキシコへの手続き】

メキシコでは出生後3か月以内の届け出が必要になります。

◎必要書類

・病院発行の出生証明書

・両親2人の婚姻が証明できるもの。戸籍謄本や婚姻証明書。（*アポスティーユと公式通訳のスペイン語訳が必要）

・両親のパスポート

・両親のID

・現在の住所が分かるもの

※それぞれ原本とコピーが必要です。

*アポスティーユ：日本の公文書を外国の官公庁に提出する際に必要とされる、”その書類が確かに日本の公的機関から認証されて発行された公文書である”ことを証明する付箋による証明。（出典：https://www.digima-japan.com/knowhow/world/16525.php）

【日本への手続き】

日本の国籍を取得する場合は、出生後3か月以内に戸籍がある区役所・市役所に出生届と日本の国籍を留保する意思を表示した書類などの届け出が必要になります。

◎必要書類

・出生届書 2通（大使館領事班備え付けまたは外務省HPより取得。）2通

・メキシコ官公署発行の出生登録証明書原本 (Acta de Nacimiento) 2通

・ 同和訳文（大使館領事部窓口　下記PDFよりダウンロード。）2通

届け出の方法はその国にある日本大使館を通じてでも構いませんし、直接区役所・市役所に提出することも可能です。戸籍の記載が完了するまでに1か月ほど掛かる場合もあるので、出産前に戸籍がある区役所・市役所のHPで必要書類などを確認しておいた方が良いでしょう。

戸籍の記載後に日本国籍のパスポートを発行することができます。

出生後戸籍の記載前に日本に帰国する必要がある場合は、大使館に出生届を提出済みの方限定で日本に帰国するためだけに有効な「帰国のための渡航書」の発行が可能です。

メキシコで出産することにおいての注意事項、又はメキシコのみならず海外で出産するときの注意事項

では、最後にメキシコや海外で出産する場合の注意点をご紹介します。

・両親の戸籍謄本や婚姻関係を証明する書類は出産前に取得しておきましょう。なお、アポスティーユや翻訳は申請代行会社に依頼するととっても楽です。

・日本の国籍を取得する場合は、3か月以内に届け出がない場合や日本国籍を留保する意思を表示しなければ出生日に遡って日本国籍を失ってしまいます。

・戸籍に記載されるまでに1か月程度かかる場合もあるので、出生後のパスポートの取得を急いでいる方は前もって市役所・区役所に相談しておきましょう。

・駐在の方や日本に住民票がある方は給付金の申請方法について確認しておきましょう。

・海外では無痛分娩や帝王切開が一般的な国が多いです。自然分娩を希望する場合は前もって医師に相談してみてください。

まとめ

今回は出産についてご紹介しましたがいかがでしたか？

メキシコで出産を考えている方やメキシコと日本のどちらの国で出産しようか考えている方の参考になれば幸いです。

身の回りの状態や状況を考慮して、なるべく安心して出産できる方法を選ぶことをおすすめします！