異文化というと、異なる点に着目して論が進められる事が多いですが、今回の記事ではあえて日本とメキシコが似ている点について取り上げます。
地球の反対側に位置する国にも関わらず、こんなにもお互いの国に対して親近感が湧くのは何か理由があるはず!そんな理由を紐解いていきたいと思います。
なんと歴史は400年以上!意外と長い日本とメキシコの関係
日本とメキシコの関係はなんと400年以上前に始まりました。
スペインのフィリピン臨時総督のロドリゴ・デ・ビベロがマニラからヌエバ・エスパーニャ(現在のメキシコ)へ向かう途中、嵐の影響で現在の千葉県に漂着。これがきっかけで支倉常長がヌエバ・エスパーニャのアカプルコへ向かう事になりました。この派遣は「遣欧使節」と呼ばれ、ご存知の方も多いと思います。その後鎖国を経て、榎本武揚による榎本植民。戦争後の国交回復を経て現在に至ります。
簡単に両国の歴史を振り返ったところで、日本とメキシコの共通点や似通っている点について紹介していきたいと思います!
1. お盆×死者の日
始めに取り上げたいのがお盆と死者の日。後述する様に、性質の違いこそあれ、亡くなった人を忘れずに一種のイベントとして偲ぶという意味で、両者とも共通の部分があります。メキシコの死者の日は、しみじみとしたものではなく、「死」とは恐れるものでは無いという点を強調し、カタリーナ(女性の骸骨)の仮面や化粧をして歩き、音楽や劇などのイベントを行い、賑やかに行われます。
2. 醤油×サルサ
日本の料理に欠かせないのが醤油。お寿司や豆腐だけではなく、カレーやチーズ、アボカドなど、人によっては様々なものに醤油をかけます。メキシコにおいて、日本の醤油と同じくらい重要なポジションを占めるのがサルサです。国民料理のタコスはもちろん、ポテトチップスにかけるサルサも売っているんですよ!
3. メロンパン×コンチャ
続いてメロンパンです。
メキシコで初めてパン屋さんに行ったとき「メロンパン」を見つけて驚いた経験がある方も多いのでは無いでしょうか。このパンはコンチャと呼ばれ、色や形が日本のメロンパンにそっくりです。白のものとココア色の2種類が一般的です。
4. けん玉×バレロ(balero)
お次がけん玉です。
日本の文化を紹介する機会があった際、けん玉を紹介したところ「メキシコにも似たものがあるよ!」と参加者に言われ、バレロについて知りました。写真の様に日本のけん玉の「けん」の部分だけがついており、遊び方もけん玉とそっくりなおもちゃです。お土産屋さんなどで購入できますよ♪
5. イナゴ×チャプリネス
日本では伝統的にイナゴの佃煮を食べる地域がありますが、メキシコでもコオロギに似た「チャプリネス」という昆虫を食べる文化があるんです。見た目に抵抗がある方は、すりつぶしてトルティージャに挟んだアステカ料理などありますので、試してみてください。
メキシコでお餅?いいえ、町の名前です。
いかがでしたでしょうか。今回の記事では日本とメキシコの意外な共通点についてまとめました。
最後にロス・モチスと呼ばれるメキシコのお餅、ではなく町の名前を紹介します。シナロア州に位置するこの町は日本人の私たちにはあまりなじみのない町かもしれません。しかしながら、海に近いこと、冬でも温暖な気候であることから、観光スポットとして有名な町なんです。その中でもお勧めは植物園。温暖な地域ということもあり、熱帯地域の植物などを中心に楽しむことができます。単純に町の名前が日本語の響きに似ているという理由だけでこの町を取り上げましたが、日本語とスペイン語の発音が似ているという点も私たちがメキシコに親近感を覚える理由の一つかもしれません。
今回の記事をきっかけに、皆さんにとってメキシコがもっと身近に感じてもらえたならば幸いです。