世界標準レベルのメキシコの金融サービス
昔のメキシコの都市伝説のひとつに「銀行に口座を開設することは、頭痛を引き起こすくらい煩わしいものだ」というものがありました。
現在ではグローバル化の波が押し寄せ、外資の銀行がメキシコでビジネスをするようになった結果、口座開設の手続きは標準化と簡素化が促されて、とても早く、そして簡単になりました。メキシコの銀行は法人や個人に係わらず顧客の多様なニーズに応じるため、そして将来的に期待できるニーズを視野に入れながら、様々なユーザーに幅広いサービスを提供しています。メキシコには様々な銀行が存在します。メキシコ資本100%で運営されているのが「Banorte」、「Banco del Bajío」、「BanRe-gio」です。外資系ではCitiグループの「Citibanamex」、カナダ資本の「Scotiabank」、スペイン資本の「Bancomer」や「Santander」などがあり、その他に両替所として始まり現在では様々な金融サービスを展開する「Cibanco」や「Ban-coBASE」といったものまであります。
これらの銀行はどれもComisión Nacional Bancaria y de Valores(国家銀行証券委員会)によって管理されているため、提供されるサービスや商品にはほとんど違いがありません。違いを見つけるのであれば、直接的にお客様に係わる細かなサービスの部分になります。例えば、どの金融サービスに特化しているのか、または国内にどれだけの支店やATMがあるのかといった点です。ただ、ここ最近どの銀行も電子取引、いわゆるネットバンキングに力を注いでおりあまり差が見当たりません。「Citibanamex」や「Bancomer」はそのカラフルで新しく取り揃えた電子取引のスタイルが評判になり、他の銀行より一歩先を走っているように思えます。このようなネットサービスを提供する銀行では、単にお金を引き出すだけでなく、小切手や現金の預け入れ、公共サービスなどへの支払い、携帯電話のチャージまで行えるような多機能対応のATMが増加しています。店内のお客様窓口を減らし、ネットバンキングや多機能ATMの導入などのオートマチック化による利便性の向上を重視するのが、現在の銀行サービスの主流です。そしてマネージャーやエクゼクティブクラスの高級スタッフが、口座開設や金融商品とサービスの契約に専念できるように業務の再編と改善に取り組んでいます。
メキシコの銀行が提供する金融商品やサービス
全てではありませんが、メキシコの銀行が提供する金融商品やサービスは以下の通りです。
・普通預金口座の開設
・当座預金口座の開設
・クレジットカードの提供
・長期的および短期的な投資 / プライベートバンキング
・商業銀行業
銀行開設に必要なもの
・パスポート
・FMM / FM2 / FM3 / FMVL / FMTF / FMN / FMVCなどのメキシコ外務省が発行したメキシコ滞在を法的に許可したことを示す書類
・電気 / 水道 / 電話代金の請求書など、3か月以内に発行された住所が確認できる書類(名前が書かれていなくても可)
また、開設の際には預り金が必要になります。預り金の金額は銀行によって違いますが、概ねどこも1,000~1,500ペソぐらいです。金額は開設の際に銀行側から具体的な額が提示されます。ほとんどの場合、口座開設は即日で終り、デビットカードの機能がついた銀行カードを受け取れば完了です。どこの銀行でもお金を引き出せるほか、預金、管理、投資といった銀行の基本的なサービス、クレジットカードの作成、住宅ローンや個人ローンなどの金融商品の申請をすることができます。ただ、外国人の場合、クレジットカードの作成などでA銀行では可能だがB銀行ではできないなど、銀行によって提供されるサービスが限られる場合がありますので、あらかじめお問い合わせください。
最後に
もし、あなたがメキシコで口座を開設したいのであれば、ぜひお近くの銀行に先に述べた必要書類を持って行きましょう。すぐに様々なサービスが受けられるでしょう。契約によっては電子口座や小切手帳がサービスに含まれたり、資金運用の相談や投資用口座として使えるものも見つかるでしょう。口座残高や投資金額によって、銀行に支払う月々の手数料をゼロにすることもできます。メキシコの銀行は世界的に見てもレべルが高いので、お気軽にご利用ください。
(記事引用 : mexicoshimbun社)
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