地域密着情報①～世界遺産グアナファトにある急成長を遂げている町～（イラプアト編）

　現在自動車産業を中心に日系企業の進出が活発なメキシコ。その中でも特にミニデトロイトとして自動車関連の企業が集まっているのがグアナファト州です。グアナファトという名前は街全体が世界遺産に登録されている州都グアナファトでもよく知られているかと思います。かつてのスペイン植民地時代は銀の産出地として開発され、1810年にはメキシコ独立の産声を上げた場所として、今でもコロニアル文化が残された町並みは人気の観光地となっています。

今回はそんなグアナファト州内で急成長しているイラプアト市についてご紹介いたします。

農業の町イラプアトの特徴を知ろう！

　イラプアト市は人口約55万人の町で、グアナファトではレオンに次ぐ町として位置づけられています。グアナファト州は農業、観光、そして工業を主な産業としていますが、イラプアトはその中の農業部門、特にイチゴの産地として有名です。工業部門では隣町サラマンカにある石油公社（PEMEX）に関連する産業や食品加工の工場などが多くありましたが、今では自動車関連が市の産業を代表するところとなりました。

　そのため町は工場主、荘園主といった中産階級や地主などの富裕層と工場で働く労働者層が入り混じって生活しています。住宅エリアも町の西側に位置するビジャス・デ・イラプアトやシベレスの近辺は明確に富裕層のエリアと位置づけられているものの、それでもエリアの裏手にはまだまだ大衆エリア（Colonia Popular）が存在し、そのほかのエリアも警備員のいるゲートコミュニティの裏にレンガを積み上げたままの大衆住宅が隣接していることは珍しくありません。

急成長をしているせいか流入している人口を賄うだけの住宅が足りず、土地があれば集合住宅を建設するということを繰り返しているため、こうした現象が起きているのだと考えられます。

　そうなると、いざ日本人が住宅を選ぶに当たり、どこが比較的安全なエリアなのかが気になるところでしょう。このように雑多な町づくりのため、安全と言われるエリアでも用心するに越したことはありません。

住宅の選び方については、次回以降の記事で簡単なポイントをご紹介しますので、楽しみにお待ちください。

それではイラプアトで生活するうえで、住以外にも衣と食の情報が必要になるかと思いますので、日本人がよく利用するものから、地元スタッフのおすすめも紹介させていただきます。

●　総合ショッピングモール

Plaza Cibeles（プラサ・シベレス）

メキシコで有名なデパート、Liverpoolを中心にC&A、LOBなどのカジュアル衣料やメキシコのADOLFO DOMINGUEZなど高級ブランドがあります。フードコートの他、ファミレス、パン屋さんなどもあり、銀行や家具屋さん、デジタル家電のショップ、映画館もあるので、ここに来ればなにかある、というイラプアト最大の暇つぶしスポットです。分館にはスーパーマーケットのSORIANA、オフィス用品のOffice Depotもあります。最近拡大工事が行われており、もっと多くのショップが入るのではないかと期待されます。

Walmart Paseo de Irapuato店（ウォルマート・イラプアト通り店）

鉄道に面した大きな敷地にあるWalmartですが、Walmartだけでなく、Sam’sクラブ（Walmartがやっている会員制スーパー）などの卸売スーパー、家具家さん、ファミレス、オフィス用品店（Office Max）が同じ敷地にあります。

●　スーパーマーケット

Superama（スペラマ）

割りと鮮度の良い野菜やお惣菜などを売っているメキシコ内で高級スーパーに位置づけられる存在のチェーン店。メキシコは水道水も怪しいため生野菜が不足しがちですが、ここのサラダバーはそんな野菜不足を補える強い味方です。アジア系食材（袋入りラーメン、焼きそば、卓上醤油、巻きずし用海苔など）も見かけます。

MEGA Comercial Mexicana （メガ・コメルシアル・メヒカーナ）

ペリカンマークのスーパーマーケット。北部に暮らす人には一番近い大型スーパーかもしれません。Walmartと同じ、至って普通の大型スーパーですが、MEGAと入っているだけに家電や衣料品、本棚やPCデスクといった小さい家具も売っています。品質についてはまさにメキシコクオリティなところもありますが、良い商品に当たることも。エコノミー価格です。