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【インタビュー】グレーなこの業界をクリアにするために  齋藤一樹

まだまだ不透明で、公正なビジネスが行われているとは言えないメキシコの不動産業界。そんな世界に外資企業として立ち向かうのが日本の大手不動産会社STARTS(スターツ)。同社メキシコ法人の齋藤一樹社長はここメキシコの市場に大きな可能性を感じていながらも、まだまだ多くの問題に直面しているという。今回は、メキシコの不動産業界に一石を投じる齋藤社長に迫ります。

幼少期を振り返る

私は現在36歳、千葉県野田市に3人兄弟の長男として生まれました。私の幼少期は、親が自営業をしている家庭で、自宅から最寄り駅までバスで30分から40分くらいかかるような自然豊かな田舎の環境で育ちました。学校が終わったら、家でテレビゲームしたり、近所の友達と八百長自転車レース(詳細は要問合せ)で遊んだりする子供でした。体を動かすことも大好きで、サッカー、野球、陸上、レスリングなんかもしていて、小学5年生の時に始めたサッカーは、中学、高校、大学、そして現在まで続けています。本格的に部活動でサッカーをしていた時は、ほぼ毎日練習していたことを覚えています。今も会社のサッカー部に入ってやっていますし、メキシコでも毎週日曜日に仲間と集まって楽しんでいます。

海外への興味はほぼ皆無だった学生時代

私が学生だったときは、今私がメキシコで働いていることが想像できないくらい海外に興味は無かったです。親が海外で働いていたり、何かしらで海外に縁がある訳ではなかったので、高校生の時なんか全く考えていませんでした。携帯電話を初めて所持し、ワクワクしていた事は覚えています。

父が自営業をしていたということもあってか、「独立して働くのだろう。」という想いが高校生の頃からあり、それであれば経営を学びたいという事で大学は経営学部を選考しました。初めて海外に行ったのはこの頃です。といっても旅行でではありますが、アジアの国々を中心に、アメリカ、オーストラリアなんかに行きました。でも正直言って今も私は「海外、海外」って感じのタイプではないんです。まぁ、天気のいいところで生きていきたいなくらいですね(笑)

刺激を求めて選んだ来墨という選択肢

私がメキシコに来たのは2015年11月でしたので、現在3年目です。来墨当初は、スペイン語も全くしゃべれませんでしたので、学校に行ったり、家庭教師に来てもらったり、自分で勉強したりしました。まだまだ言いたいことが言えないシーンもありますが、問題なく生活や仕事ができる程度までにはなったと思います。

もともとメキシコに来る前、最初は日本で資産運用のコンサルティング営業をしていました。当時は個人・法人問わず飛び込み営業をメインにしていたのですが、話すら聞いてくれない人も多かったのを覚えています。「話す事はない」、「スターツってなんですか」みたいな感じでしたね。とりあえず話を聞いてもらうために、草刈りをしたり、ハンマーとロープを持ってお客様の更地に区画を作って駐車場にさせてもらって仕事を取ってきたりなんかもしていました。そんなこんなで小さな縁から少しずつお客様に信用してもらい、建築や保険、不動産の大きな仕事に繋げていくのです。これら経験で根性が身に付き、信用を勝ち取るとは何なのかという事を理解したと思います。そのあと人事や国際事業部なんかも経験して10年程は日本にいたのですが、正直刺激が足りなくて飽きちゃったんです(笑)社員のそういう状況を敏感にキャッチする弊社の特性があり、「齋藤、メキシコ行ってこい!」と上司が背中ポンポンと。そんな文化があるのもこの会社の好きなところではありますが、兎にも角にもそのような流れで私はメキシコに来ました。現在メキシコでは不動産仲介の仕事をメインにしています。

今メキシコシティを中心とした外資企業が注目しているエリアに限って言えば、年々地価が上がっています。為替の影響も考える必要はありますが約10年前と比べても数倍になっているのではないでしょうか。日本では1990年代前半にバブル崩壊し不動産価格も暴落しましたが、そういう観点で見ると今のメキシコも大分膨れ上がっていると思いますし、近い将来ではないですがその可能性を常に睨みながら不動産は考えないといけないと思います。

メキシコで働くということ

メキシコで働くことは簡単ではありません。メキシコを経験している方からすると周知の事実といいますか、一般的な事象ですが、メキシコ人の時間の考え方や、責任回避の考え方がそうさせていると思います。色々と管理をする立場からするとヤキモキする事も多々あります。でも、彼らはよく笑いますし、陽気なので、友達とか同僚という関係では本当に楽しくプラスの面が多いとは思います。仕事という面においてのみ、悩まされる感じでしょうか。

お気に入りの場所は、トラントンゴ温泉。ここは本当におすすめスポットで、洞窟からすごい勢いで温泉が流れていている、アドベンチャー要素もあるスポットです。その洞窟の中は少し危険なポイントもありますが、そこがまたメキシコっぽくて良いかと。また川沿いではBBQも出来るので、大人数で楽しめます。家族と行くのもいいし、恋人と行っても楽しめるスポットだと思います。まだメキシコのことを知らない人を連れていけば、メキシコの壮大な自然を体験してもらえると思います。

必ず解決策は存在する

(いままでの人生でぶち当たった困難について教えて下さい。という質問に対して)正直言って、私自身があまり困難を困難と感じるタイプじゃないんです。まあ仕事でもプライベートでも難しいと思う問題はありますけど、どんなことにも必ず何かしらの解決策やアプローチがあると思っていて、それらを思いついたらまずはやってみて、それがダメなら、次はどうしようかなって。それをトライし続けたら何かしらの答えが見つかる事がほとんどかと思っています。そのアプローチの中に「諦める」というアプローチも入っているので、そう考えると解決しない問題はない。要は考え方次第という事でしょうか。

文化を変える挑戦

まずはここメキシコシティだけではなくメキシコ全土に事業を広げていきたいと考えています。昔の日本でも不動産業界は「千三つ屋」とも呼ばれ、読んで字のごとく千個のうち三つしか本当のことがないと言われていたほどグレーな業界。現在日本の不動産店舗には気軽に入れるようになりましたし、かなり業界自体にも透明性が出てきましたが、メキシコの不動産業界はまだまだグレーです。公式なルールも無ければ、情報もクローズド。加えて、ここメキシコの不動産ブローカーはそういった状態を望んでいます。プロフェッショナルが介入しクリアで簡単な不動産取引が実現されると、ある意味ラフに仕事をする彼らは仕事が確保出来なくなります。個人的には誰もが簡単に、安全に不動産取引が出来る文化を創造していく為のきっかけを生み出し、それで収益を上げる事が出来る仕組みを作っていきたいと思っています。ブローカーからは反発も受けるだろうし、一筋縄ではいかないと思っていますが、とにかくやってみます。

メキシコに興味を持つ日本人へ一言

メキシコはチャンスが多い国です。初めて来墨された方は口を揃えて言う言葉でもあります。不便なことが多いメキシコですが、逆を返すとそれだけビジネスチャンスがあるということですし、アイデアを持っている人や新しいことにチャレンジしたい人は、まずは一度この国に来てみてほしいです。富裕層も多いメキシコでは判断が早く思い切りの良い彼らにアプローチするビジネスなんかも面白いとも思います。

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著者情報

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