メキシコシティのメトロ
メキシコシティのメトロは、ソカロなどの歴史地区を通る1番線、世界的なメキシコ人画家、フリーダ・カーロの美術館にもアクセスできる3番線、メキシコシティの空の玄関口、ベニート・フアレス空港を通る5番線を含めた全12路線。北はシウダ・アステカ、南は世界遺産の壁画で有名なメキシコ国立自治大学まで、市の主要エリアの大部分を網羅しています。このメトロと市の中心部を走るメトロブスや、カミオンと呼ばれる路線バスを利用してメキシコシティの市民、チランゴ(chilango)たちは日々生活しています。
メトロの乗り方
メキシコシティのメトロはどこまで行っても1回5ペソです。地下にのびている入り口の階段を下ると改札の前に窓口(taquilla)があるので、そこで切符かメキシコ版ICカードを買って改札を通ります。時間帯によって窓口はかなり混雑するので、先にカードにある程度デポジットしておくのが一般的です。窓口は英語が通じない場合がほとんどなので、カードを購入する場合は窓口にカード(tarjeta)と伝えて、デポジットする金額を支払いましょう。切符を購入する場合は購入する枚数を窓口に伝えれば問題なく購入できます。あとは日本と同じようにホームに降りて乗るだけですが、当然、日本のように到着時刻が決まっているわけでもなく、なかなか電車が来ないこともあります。時間帯や路線によっても異なりますが、メキシコシティのメトロは非常に混雑します。2千万人以上の人口が一斉に移動する通勤時間帯はメトロの本数も多いですが、どの車両も乗車率200%で乗れないこともしばしば。車内の空調もほとんで効いておらず、メトロなのに窓が開いていたりしますが、混んでいる時にはちょっとしたサウナのようになることも。通勤時間帯にはホームの片側に女性専用車両もあるので、女性も安心して乗ることができます。最も最近できた12番線以外は基本的に停車駅のアナウンスはないので、慣れない内は路線図等で降りる駅を事前に確認しておく必要があります。
メトロの風物詩、車内販売
メキシコシティのメトロではガム、玩具、筆記用具、CD、お土産などの売り子が入れ替わり立ち替わり入ってきては、大声で叫びながら車内でそれらを販売しています。中には座っている膝の上に勝手にお菓子を置いていって、後で戻ってきて回収する売り子もいます。よくわからずに食べてしまうともちろんお金を取られますが、大抵のものは5ペソから10ペソ程度なので、興味半分で買ってみても良いかもしれません。日本では体験できない、メキシコシティの醍醐味のひとつと言って良いでしょう。
治安について
エンタメ溢れるメキシコシティのメトロですが、犯罪の温床となっている事も事実です。スリなどは当たり前、人が少ないところでは強盗なども発生しています。ですが、自分の荷物や周囲に十分注意して乗ればそれほど恐れる必要はありませんし、楽しいメキシコシティライフのひとつになるでしょう。