中央アメリカのグアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラスにおける貧困問題は大変深刻であり、国民の3分の2が貧困状態だとされています。また治安状態も悪く、まさに良い生活環境を求めて、10月13日、数千人がアメリカ・カナダへの移民を目指し、ホンジュラスのグアテマラ国境沿いにある街サン・ペドロ・スーラに向かって歩き始めたのです。
移民たちは様々な支援者たちのおかげで、まずはグアテマラへの入国を果たし、メキシコへとの国境沿いにあるテクンまで到着しました。しかし、ここで10月19日、移民たちは秩序が乱れ、冷静さを失い、移民当局のフェンスを壊し、カギを破壊したのです。
移民のプロセスは、国家移住庁、国家人権員会の監視のもと、行われました。その後、メキシコ入国が秩序ある中で行われ、現在まで移民の中のうち40人 (10月中旬次点で)が入国を許されました。子供や女性、高齢者などは当局が健康状態をチェックするため別の場所へ移動させられています。
在グアテマラ・メキシコ大使のルイス・マヌエル・ロペス氏によると、メキシコ入国を許可されたものには、移民サービスが与えられ、その後移民シェルターへと搬送する見込みだということです。
内務省と外務省の声明によると、ルイス・ビデガライ外相は、ホンジュラス政府、グアテマラ政府、エルサルバドル政府とともに、そして国家移住庁、メキシコ難民支援委員会とともに、この問題に関して公式に介入することを決定しており、法律に則り、人道的な解決策を与えるとしています。
ペニャニエト大統領は「どの国であっても、メキシコに違法な方法で入ることは、特に暴力をもって入ることは、許さない」と警告しています。
一方でアメリカのトランプ大統領は、メキシコが移民を足止めしない場合、国境沿いに軍を配置して、入国への道を閉ざすとしています。また、貧困や麻薬組織などの暴力事件を解決するための治安対策として既に1年財政支援をしていますが、この問題の影響でホンジュラスにはこれ以上財政支援をしないと述べています。
ホンジュラスなどからの移民集団 第2派が出発
貧困や暴力にあえぐホンジュラスなどの移民集団がアメリカなどへの移民を目指しメキシコを通過している問題で、これとは別の集団およそ2500人が、23日にグアテマラ南部を出発し、現在メキシコを通過中のCaravanaMigranteに合流することを目指しています。
メキシコ当局は、現在のところ違法でメキシコへ入国することを拒否していますが、女性や子供、健康に問題が人々を難民として受けいれています。ただ多くの移民がグアテマラからメキシコへ、川を渡って入国しようとしています。
新しい移民集団は、トランプ大統領が軍隊を置き国境沿いを封鎖すると発言したことから、最初の移民集団が通ったグアテマラ南部からメキシコへ入国するのではなく、ペテンという北部の街からメキシコへの入国を試みるということです。