2019/05/12

【密着】現役留学生に聞いた!スペイン語上達のいろは

「スペイン語ってどうやったら上達するの?」「メキシコに留学するってどんな感じ?」「語学学校と学部留学、どっちにしよう…」そんな疑問や悩みをもったみなさま、必読です!日本人留学生2人の生の声を、ここグアナファトからお届けします!

スペイン語を学習中のみなさま、お待たせいたしました!

今回の記事はこれからメキシコへの留学を考えている方はもちろん、スペイン語上達の方法を模索中の方にも是非読んでいただきたいものです。

言語習得において自分に合ったスタイルがあるのはもちろんですが、他人の勉強法も参考にしてみたいというのが本音ですよね。そこで今回は、大学の留学制度を使ってメキシコ・グアナファトでスペイン語を学び、着実に実力を伸ばしている男子大学生2人に密着しました!

今回登場するのは…こちらのおふたり!

●東京外国語大学4年 原くん(テニス部)

●東京外国語大学4年 ミトベ(卓球部)

大学の「派遣留学制度」と日本学術振興会「大学の世界展開力強化事業」を併用して留学中の彼ら。グアナファトに来て8ヶ月が経過し、どのようにスペイン語を習得してきたのでしょうか?

ステップ1:具体的な目標を定めよう

Q.2人は留学が始まる時はどのような目標を立てましたか

原くん:僕は2018年の8月にグアナファトに来て、2019年5月のDELEでB2を取ることを目標にしました。伸びしろを測るために2018年の7月に日本でDELEのB1を取ってからこちらに来ました。

ミトベ:僕も最終的にはDELEのB2、あわよくばC1を取ることを目標に定めました。あとは人としゃべるのが好きなので、メキシコ人とコミュニケーションをたくさん取ろうと意気込んできました。

※DELEとは…

Diploma de Español como Lengua Extranjera<br>DELEスペイン語検定はスペイン教育・職業訓練省の下に、スペイン国外ではインスティトゥト・セルバンテスが実施する、高い信頼性をもったスペイン語の検定試験です。1988年にスペイン語を母国語としない人々のスペイン語能力を測るテストとしてはじまり、現在DELEは世界100カ国以上で実施されています。スペイン語圏への留学、就職などの際に語学のレベルを保証するものとして国際的に認められています。
出典 https://tokio.cervantes.es/jp/dele_diplomas/information_diplomas_spanish.htm

このように資格の取得を目標とするのは結果が合否として目に見えるため、有効な手段といえるでしょう。お金と時間をかけているというプレッシャーの中で勉強することから、中だるみ防止にも繋がりそうですね。

ステップ2:まずは語学学校で基礎を固めよう

日本の大学で約2年半スペイン語を勉強していた彼らですが、やはりメキシコに来ていきなり大学の学部の授業を受けることには不安があったそうです。そこで最初の1セメスター(4ヶ月)は大学附属の語学学校にも並行して通いました。

Q.語学学校にはどのような生徒がいましたか

原くん:僕たちのように日本である程度勉強してきた人もいれば、「Hola」しか言えない状態でメキシコにやってきた人もいました。スペイン語のレベルは様々だけど、最初のプレイスメントテストでレベル別で6つのクラスに分けられ、自分の実力にあった授業が受けられるので安心でした。

ミトベ:国籍は様々ですが、やっぱり中国人、韓国人、日本人と東アジア地域から来ている留学生が多かったです。

Q.他の留学生や先生とはすぐに打ち解けられましたか

原くん:最初の授業でアイスブレクのようなアクティビティがあり、そこから徐々に打ち解けました。留学生同士でランチに行ったり、放課後一緒に勉強したりするようになりました。

ミトベ:先生もとてもフレンドリーで、すぐに打ち解けることができました。外国人の立場をわかってくれる優しい人ばかりで、理解できない部分は分かりやすく説明してくれ、とても親しみやすかったです。中にはグアナファト大学のスペイン語教育学部で教授を務める、スペイン語教育のスペシャリストもいます。

Q.「これだけは伝えたい」語学学校の良さはありますか

ミトベ:ほとんど毎日授業があるので、必然的にスペイン語に触れている時間が長くなることです。また語学学校ではただ勉強するだけでなく、メキシコの文化や歴史、文学について学ぶ授業も開講されていることも良さだと思います。

言語のみならず文化や伝統に関する授業も開講されていることからスペイン語だけではなく、メキシコそのものについて学ぶ良い機会になりそうですね。環境に慣れるという意味でも、語学学校へも通うことは有効な手段だと言えそうです。

スッテプ3:グアナファト大学の学部の授業に挑戦してみよう

語学学校の1番ハイレベルなクラスを履修し終えた彼らは、いよいよグアナファト大学の学部の授業1本に絞って勉強に励むこととなります。現地の大学生にまじって、ネイティブレベルのスペイン語のなかで授業を受けた感想はいかに…

Q.やっぱり最初は難しかったですか

原くん:最初のオリエンテーションで教授が何を言っているのか全然わからなくて、正直ビビりました。語彙力がなくて理解できないというよりは、話すスピードにリスニング力が追いつかないという感じでした。

ミトベ:僕は教授が言っていることは理解できたけど、自分に発言を求められた時には言葉が出てこなかったです。日本では読解が中心で、「しゃべる練習」があまりできていなかったからだと思います。単純に語彙力が足りていなかったし、慣れない環境で緊張もしていたのもあるとも思います。

Q.どのようなプロセスを経て慣れていきましたか

原くん:自分が取っている授業やその分野での頻出単語、僕の場合は経済学の専門用語を調べて覚えました。あとは、わからないなりに一生懸命教授の話を聞いていました。この頃「語彙力はすべての基礎」だと痛感しました。

ミトベ:学部の授業はわからないところを現地のメキシコ人学生に質問していました。授業以外でもとにかくスペイン語を使おうと努め、語彙力を増やしていきました。授業での発言やプレゼンを経て、段々と自信を持って話せるようになってきました。

並大抵の努力では学部の授業に食らいついていくことはできませんよね…彼らの生活スケジュールを聞いていると、大学受験を控えた高校3年生を彷彿とさせるものがありました。そこまで必死に学びたいと思えるほどのスペイン語、その魅力は計り知れませんね!

ステップ4:活字にも慣れるべし!スペイン語の本を読んでみよう

手っ取り早くスペイン語に触れる方法として思いつくのはやっぱり「読書」。でも、どんな本を読めばいいのかわからない!そんなあなたも安心。レベル別にオススメの本を聞いてみました!

【簡単で面白い】byミトベ

作品名:「Las batallas en el desierto」

著者名:José Emilio Pacheco

ページ数が少なくて読みやすいので、初心者にもオススメだそうです♪

出典 - https://www.amazon.com/Las-batallas-en-el-desierto-ebook/dp/B006FWTJ18

【ちょっぴり複雑だけど有名なので読んでおきたい】byミトベ

作品名:「Pedro Páramo」

著者名:Juan Rulfo

メキシコで一番有名と言っても過言ではない文学作品。語り手が複雑に変わっていくので読みにくさはあるけれど、内容はかなり面白いそうです!

出典 - https://www.amazon.com/Pedro-Paramo-Juan-Rulfo/dp/0802133908

【オススメの本屋さん】by原くん

書店名:Porrúa

セントロからは少し離れた場所にあるこちらの本屋。セントロ付近にも本屋はありますが、彼ら曰く「古本な気がする…」とのこと。本の状態があまり良くないそうです。そんな中こちらの本屋では、広い店内に種類豊富な新書が取り揃えられています。お気に入りの本を探しに行ってみては?

マップはこちら

ステップ5:あとは実践あるのみ!メキシコ人とのおしゃべりで会話力UP

ある程度文法が固まり語彙力がついてくれば、あとは実践あるのみ!仲の良いメキシコ人大学生たちと放課後におしゃべりをするのが彼らの日課だそうです。

Q.普段メキシコ人の学生とはどのようにコミュニケーションをとっていますか

ミトベ:放課後にカフェやご飯に誘っておしゃべりをするようにしています。

Q.メキシコ人と放課後にお茶をしたり、ご飯を食べたりするのにオススメの場所はありますか

ミトベ:僕は「カフェタル」というカフェがオススメです。魅力はとにかくその安さ!あとは深夜の12時まで営業しているので、おしゃべりを楽しんだ後にそのまま閉店まで残って勉強することもあります。

原くん:僕は日本食レストランのエンカウンターへよく食べに行きます。周りには日本に興味を持ってくれている子が多いので、エンカウンターに連れて行くと話のネタにもなります。

やはり生きたスペイン語を学ぶ一番の近道は、現地の人々との会話!自分が学んでいる学問の話から、他愛もない話まで、いろんなトピックで会話をすれば、より実用的なスペイン語を習得することができそうですね!これも現地のコミュニティに入り込んで生活をする留学生の特権ですね。

ステップ6:振り返り&目標の再設定でさらなる高みを目指そう!

Q.自分のスペイン語の成長を実感したのはどんな時ですか

ミトベ:メキシコ人の友人が、自分が気付かないうちに喋るスピードを上げてくれていたことです。あとでネタバラシをされ、スピードが速くても理解出来るようになっていると実感して嬉しかったです。あとは授業中に発言を求められた際、ストレスを感じることなく堂々と発言出来るようになった時です。

原くん:僕はまだまだ発展途上だけど、4技能(スピーキング・リスニング・ライティング・リーディング)それぞれに少しずつ成長を感じています。僕が受けている経済学部の授業では文献を読む課題が多いので、必然的にリーディングスキルは上がり、語彙力も増えました。

Q.メキシコでの生活もの残り4ヶ月ですが、完遂したい目標はありますか

原くん:自分はリスニングが一番苦手なので、ポッドキャストを聞いて勉強しています。帰る頃までにはもう少し成長したいです。

ミトベ:最近は言語学に関心があるので、関連知識を身につけつつ、最後までたくさんのメキシコ人たちとおしゃべりすることを心がけたいです。

目標達成への過程では定期的な振り返りが重要ですね。そこで新たな目標が生まれるかもしれません。彼らのスペイン語に対する貪欲な姿勢に、筆者もかなりの刺激を受けました!

まとめ

以上、【密着】現役留学生に聞いた!スペイン語上達のいろはでした。ご協力いただいたおふたり、ありがとうございました。みなさんもこの2人の様子を参考に、自分にあった学習スタイルや留学方法を模索してみてください!この記事がみなさんのスペイン語学習に少しでも役立てば幸いです。それでは!

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著者情報

紹介文: 大学3年生を終えたところで休学し、現在エンカウンターでインターン中です!半年間は世界遺産の街・グアナファトで暮らし、現在はメキシコシティ在住。季節によって、日によって、時間によってくるくると表情を変えるメキシコの魅力を、余すことなくお伝えしていきたいです!

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