2019/05/14

太陽の国メキシコ、気になる水事情に迫る!

メキシコといえば一年中暖かくて、晴れていることが多い。そんなイメージは正しい?メキシコで生活するにあたり知っておくべき「水」に関わる話題について取り上げます。

1年中晴れているイメージ??

メキシコと言えば、サボテンにソンブレロが浮かぶ人も多いはず。実際にメキシコの乾季はそうしたイメージの通り、降水量は少なくカラっとした気候になります。しかし1年中そのようなイメージの通りというわけではなく…。実際のところ日本人が多く住んでいる中央高原地域(バヒオ地区)をはじめ、メキシコ全土で5月から10月頃までは雨季とされ、この期間中は毎日のように雨が降ることもあります。

実際に昨年2018年にも、雨季に伴った集中豪雨の影響でグアナファトの街が洪水の被害に遭うなど、水に関する被害が出ています。そこで今回はメキシコにおける水に関する話題について取り上げたいと思います。

メキシコの植物は緑じゃない!?

メキシコは1年中晴れている、そんなイメージはどこから来るのでしょうか。実際にメキシコで暮らしたことがない人の中でのメキシコのイメージは荒野にサボテンが生えているものでは。メキシコでは大きな街から街への移動では山や峠を越えなければならないことも多く、移動していると実際にイメージ通りの「荒野」と呼べる場所がすぐに見つかります。

メキシコで生物学を専攻していた友人に枯れた色の植物が多い理由について聞いてみましたが、やはり乾季に雨が降らないことが関係しているようで、雨季になると綺麗な緑色に戻る植物も多いようです。もちろん街中の公園など、人の手で管理されている植物は乾季でも綺麗な緑色をしています。

上記でも紹介したようにメキシコでは、雨季よりも乾季の方が長く日照時間が長く感じるため、「太陽の国」というイメージが生まれたのではないでしょうか。

水道水は飲んだらいけない??

続いて私たちの生活に最も関係する「水道水」を取り上げます。メキシコの水道水は基本的に、衛生面で問題があるため飲んではいけないとされます。通常メキシコで飲料水として使われるのは、ガラフォンと言われる20リットルのボトルです。このボトルは再使用可能ですが、あまりに大きく重いため使い勝手の良さを考慮したり、ガラフォン業者の洗浄方法に疑問を持ったりして、再利用のできないペットボトルタイプの水(10リットルや6リットルのもの)を購入される方も少なくありません。

水道水にフィルターを別途取り付け使用したり、都市部から離れた比較的に水が綺麗とされる郊外の地域などでは、雨水にフィルターをかけて飲料用にしたり(この方法に関しては拒否反応を起こすメキシコ人もいると聞いた事があります)と、市販のガラフォンやボトルの水に頼らない生活をしている家庭もあります。またスーパーマーケットでは、空になったガラフォンと交換で業者によって洗浄、封をし直された新しいものを購入することが一般的ですが、個人で飲料水を販売しているお店(無人のことが多い)では各家庭で洗浄したガラフォンをセットし、お金をいれることで規定量が給水されるタイプのものもあります。一般的に後者のタイプは通常のガラフォンの水を購入するよりも値段を安く抑えることはできますが、その水の質や殺菌方法などは保証できません。

そのほかに、水道水が飲めない状況に関しては、水道局の腐敗や飲めないようにするために水に何かを混ぜている、政府とガラフォン会社の癒着など、現地では様々な噂が流れています。実際のところの理由は不明ですが、一つだけ確かなことは、現状でも大学や公園などで飲料用の水道を見かけることもあるということです。すなわち意図的に水道水を飲めなくしているというよりは、飲料に適した水を供給するためのインフラが整っていないというのが現状なのではないでしょうか。もちろんここにも、腐敗や意図的な介入があるという可能性は否定できませんが。

こちらが公園などで見かける水道の一例です。こちらのタイプの水道には「飲めます」という表示がついていることが多いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。私たちの生活に密接に関わる水について、メキシコの気候と合わせて紹介しました。メキシコではもうすぐ雨季に入ります。日中は晴れていても夕方から急に天気が変わることもありますので、お出かけの際には折り畳み傘などの雨具を携帯しておくことをお勧めします。

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著者情報

紹介文: メキシコ在住。メキシコという国を日本の皆さんにとって、より身近な国にすることが目標。

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