2022年4月2日更新
日本とメキシコの時差
メキシコシティとカンクンの間に1時間の時差があることはご存知の方も多いと思いますが、実はメキシコには4つのタイムゾーンがあります。日本は北海道から沖縄まで47都道府県が同一のタイムゾーンを採用しているため、国内に時差があることに違和感を覚える人もいるかもしれません。日本の国土は南北に広がっているため統一が可能ですが、メキシコは東西にも広いため統一が難しいのです。
メキシコのタイムゾーン別の時差は以下の通りです。
メキシコシティを含めたメキシコの主要な都市は中部時間を採用しています。国内に4つのタイムゾーンがあるだけでも、日本人にはとっては難しく感じそうですが、これをもっと複雑にするのがサマータイム…。
サマータイム
2020年の東京オリンピックに向けて、日本でも一時期サマータイムの導入の声が挙がってはいましたが、日本国民にはあまり馴染みがありませんよね。サマータイムが一体どういったものなのか、なぜ実施されているのかよく知らない人も多いのではないでしょうか。
サマータイムとは、日照時間を有効利用し、エネルギーの削減や人々の消費活動を促進する目的で導入されるものです。開始される時期や早める時間は国により異なりますが、太陽の動きに合わせて1日の時間を1時間から2時間ほど前倒しする制度です。
随分昔の話ですが、実は日本でも一時期サマータイムが導入されていました。導入されていたのは第二次世界大戦後のGHQ支配下の時代でしたが、たった4年で廃止されてしました。その理由は、サマータイムによって始業時間は早まったにも関わらず、終業時間はサマータイム導入以前と変わらない時間に設定されていたためです。これにより労働時間が伸びた企業が非常に多く、反対の声があがり、廃止されました。如何にも日本らしい理由で、これから先にサマータイムが導入されても同じことが起きそうな気がしますね(笑)
メキシコのサマータイム
メキシコのサマータイムは1996年に開始されました。適用期間は基本的には
4月の第1日曜日から、10月の最終日曜日まで、
2022年は4月2日から10月30日までです。
この「基本的には」というのがまた厄介で、実はアメリカとメキシコの国境付近の33の自治体ではこの期間ではなく、隣国のアメリカのサマータイム期間を適用しているのです。アメリカの適用期間は3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までです。これを適用している地域は以下の通りです。
*バハ・カリフォルニア州:エンセナーダ、メヒカリ、ロサリオ、ティファナ
*チワワ州:アセンシオン、シウダ・フアレス、コヤメ・デル・ソトル、グアダルーペ、ハノス、マヌエル・ベナビデス、オヒナガ、プラクセディス G. ゲレロ
*コアウイラ州:シウダ・アクニャ、ゲレロ、 イダルゴ、ヒメネス、ナバ、オカンポ、ピエドラス・ネグラス、サラゴサ
*ヌエボ・レオン州:アナワク、ロス・アルダマス
また、フォード社の現地工場があったり、太陽の街とも言われたりするエルモシージョもあるソノラ州と、リゾート地として有名なカンクンを含むキンタナ・ロー州はサマータイムを導入していません。
まとめ
4つのタイムゾーンと2種類のサマータイム、さらにはサマータイムを導入している地域としていない地域があるという、とっても複雑なメキシコの時間を解説しました。
最近はスマホやパソコンの優秀なGPS機能により、表示される時間は自動的に変更されますが、それでも悩まされることは多いのではないでしょうか。是非、参考にしてください♪
最後にサマータイム導入の有無も含めたタイムゾーンをまとめておきます。