メキシコの週末といえば
メキシコの週末といえば、まだ薄明るい早い時間帯から友人や家族とお酒を楽しみ始め、夜が更けるとクラブに移動してテキーラやメスカルをサルサの音楽とともに堪能し、明け方にはシメのタコスを頬張る…そんな過ごし方が定番のひとつではないでしょうか。
その時はテンションが高く元気だけど、夜が明けると食べ過ぎと二日酔いでげっそり…そんなこともしばしば。今回は、二日酔いに最適、飲み会の翌朝に必ず飲むべきメキシコの伝統的なスープ「メヌード(Menudo)」をご紹介します!
魔法のスープ「メヌード」とは
日本の味噌汁、アメリカのクラムチャウダー、タイのトムヤムクン…各国には、その土地で愛される自慢のスープがあります。かくいうメキシコでも、みなさんおなじみ「ポソレ(Pozole)」と同様に国民に愛される伝統的なスープがあります。それが「メヌード(Menudo)」なのです!
材料は玉ねぎ、にんにく、パンサ(牛の胃袋でトリッパを用いることもある)、チレ、オレガノといたってシンプル。最近ではチレ、オレガノと他のスパイスが調合された「メヌードミックス」なるものもスーパーマーケットなどで販売されており、ますます簡単に作れるようになっています。
前述のように牛の内臓を使っているため、少しだけ臭みがあるのも特徴の一つ。コレステロールが少々気になる一品ではありますが、タンパク質や鉄分、食物繊維も豊富に含まれているそうです。二日酔いを防ぎ、食欲の回復を助ける効能を持つことから、週末の朝には「メヌード」だけを販売する屋台やレストランが出現するほど。まさに二日酔いの味方と言えます!
「メヌード」のレシピ
●「メヌード」のレシピ
【材料】(12杯分)
・水 7リットル
・パンサもしくはトリッパ(牛の胃袋)1.3kg
・玉ねぎ(みじん切り)1個
・にんにく 10かけ
・ローリエの葉 1枚
・オレガノ ティースプーン半分
・白トウモロコシ(トウモロコシがお好きな方は是非♪)400g
・塩コショウ(お好み)
・チレ(赤、乾燥してあるもの)15個
・サルサロホ
(やはりメキシコのレシピは、一度に作る量が尋常じゃないですね…笑)
①大きな鍋に中火で湯を沸かし、パンサ、タマネギ、にんにく4かけ、ローリエの葉を加えて2時間煮込む。パンサにしっかりと火が通り、柔らかくなったのを確認する。
②ソースの準備
チレを綺麗に洗い、熱いお湯に浸す。チレに水気が戻るまで浸し、柔らかくなったらチレを取り出してペースト状にすり潰す。
③パンサを煮ていた大きな鍋に、先ほどチレの水戻しに使った水、にんにく6かけ、オレガノを加える。ここでクミンなど、お好みのスパイスを加えて自分好みの味に調整するのもGOOD!あとは塩コショウで味を整える。
④トウモロコシと先ほど②でつくったチレソースを加え、具材に味が馴染むまで10分間ほど煮込む。
⑤みじん切りのタマネギ、オレガノをトッピングし、ライムを絞って召し上がれ!
フィリピンの「メヌード」とはどう違うの?
フィリピンに馴染みのある読者の方は「あれ、フィリピンにも同じ名前の料理があったような…」とお気づきになったはず。そうなんです、フィリピンにも同じ「メヌード(Menudo)」という伝統料理が存在します。ここでは、メキシコとフィリピン両者の「メヌード」の違いを徹底解説します!
フィリピンでのフィエスタには欠かせない伝統料理「メヌード」…こちらはメキシコのものとは異なり、トマト系の煮物を指します。豚肉と豚レバーを用いるのが一般的で、他にはジャガイモやパプリカなどたっぷりの野菜をトマトベースのスープで煮込みます。
フィリピンではおかずをご飯と混ぜながら食すので、「メヌード」はご飯がすすむおかずとして老若男女に大人気。隠し味として「バナナケチャップ」を使うと、なんとも「フィリピンっぽい」味に仕上がるんだとか。バナナケチャップとはその名の通りバナナを原料に作られたケチャップで、実際にバナナの味がするわけではありませんが、その甘ったるさが子どもに大人気だそうです!こちらも是非お試しください♪
まとめ
今回は二日酔いに効果抜群の魔法のスープ「メヌード」の魅力をお届けしました。同じ「メヌード」という名前の料理でも、お国が違えばそのお味も違う…新たな発見でした!家族や友人とお酒を楽しんだ翌朝は、このスープで疲れた胃を癒してみてください♪「メヌード」の他にも、みなさん独自のメキシコでの二日酔い解消法があれば、ぜひご意見をお聞かせください!