写真: 左)森さん 中央)近藤さん 右)山城さん
TMMGT×大塚製薬 メキシコ共同プロジェクトを始動
【amiga】
Toyota Motor Manufacturing de Guanajuato(以下TMMGT)の山城さん、森さん、そしてOtsuka Nutraceutical Mexico SA de CV(以下大塚製薬)社長の近藤さん、本日は宜しくお願い致します。現在大塚製薬はTMMGTと共に「Hydration プロジェクト」を行われているとお伺いしました。今回のこのプロジェクトを始動するに至った経緯を教えて頂けますか。
【大塚製薬 近藤】
弊社は2019年8月にメキシコに現地法人を設立したのですが、半年後に新型コロナウィルスによるパンデミックが起こってしまった為、事業の進め方に悩んでいました。そこで企業さんに健康面のセミナーを行うことで社会貢献できないかと考え、共通の知り合いの方から山城さんをご紹介頂き、健康セミナーに関して山城さんに提案をさせて頂いたのが最初の経緯です。
【TMMGT 山城】
そうですね、実は弊社ではこの「Hydration プロジェクト」は以前から行われていました。その背景には『従業員が気持ちよく働ける工場を目指す』というTMMGTの大原則があります。Tacoma(TMMGTが製造・販売する車)を作ってくれているのは約1,900名のメキシコ人ですので、彼らを取り巻く環境の改善はTMMGTにとって当たり前のことなんです。ここバヒオ地区は比較的気候が穏やかなので工場に空調は導入せず、コストを削減することで他地域に対する競争力を高めています。しかしもちろん暑い日はありますし、そうすると従業員の体に負担が掛かりますよね。
なので水分補給を非常に大切なテーマとしていまして、以前まではメキシコの電解質飲料を導入し、従業員に配給していました。ですが、その他社製品は医療用ですので非常にミネラル分が高く、あまり日常的な水分補給には向いていないのですよね。そこで、近藤さんからもありました通りご紹介を受けて、メキシコに進出されている大塚製薬さんと打ち合わせをするに至りました。打ち合わせの際に、近藤さんより水分補給の重要性やポカリスエットの特徴に関しても伺いました。その上で、弊社の人事担当マネージャーに導入に関して相談しました。そうしたら、そのマネージャーも実はポカリのファンだということが明らかになり、スムーズに試飲用にポカリスエットを30本ほど弊社内で配給することになりました。従業員に試飲してもらうことでポカリがメキシコ人に非常に好評だということが発覚しました。プロジェクトの始動はそこからですね。
メキシコで消費者育成を志す大塚製薬
【amiga】
現在、大塚製薬さんはメキシコで企業向けの水分補給セミナーを行われていますが、
メキシコのみならず、日本でも水分補給に対する知識の普及や取り組みはされているのですか?
【大塚製薬 近藤】
はい、弊社は医療関連事業とニュートラシューティカルズ事業の二つの事業で構成されており、「人々の健康に貢献すること」を理念に予防から治療までをサポートしております。
発売当初からセミナーという形で消費者の方々に試飲して頂き、水分補給の大切さと商品の特徴を理解して頂くという地道な消費者育成の活動を行っております。
現在世界20以上の国と地域でポカリスエットを販売していますが、消費者育成は重要な取り組みとしてどの国でも継続的に行っています。
日本では発売から現在まで、合計で2,000万人以上の方に消費者育成活動を実施させて頂いております。
またメキシコでは今年既に20回以上のオンラインセミナーを企業だけでなく政府機関や自治体にも向けて行っています。例に警察署員の方々に向けてセミナーを行うプロジェクトを始動しました。
【amiga】
バヒオ地区は特に日系企業が集中しているエリアですが、バヒオ地区の気候の特徴や水分補給をする上での注意点に関して、水分補給のプロフェッショナルである近藤さんから読者に向けてアドバイスを頂けますか。
【大塚製薬 近藤】
バヒオ地区は年間を通して非常に穏やかな気温を推移しますが、湿度が低いので知らぬ間に汗をかき、脱水症状を起こしている、なんてことがよくあります。意図的に水分を補給をしないと無意識のうちに脱水症状を起こしてしまうので、こまめに水分補給をすることが大切ですね。
脱水症状は集中力の低下などをもたらすため、生産作業に取り組まれる方々の水分補給は非常に重要なテーマであると理解しています。
【amiga】
山城さんや森さんをはじめ、オフィスワーカーの方々も、ポカリスエットをオフィスで飲んでいるとお聞きしました。
【TMMGT 山城】
はい、元々はライン従業者の為にポカリスエットを導入していたのですが、いまやオフィスのメンバーも同様に昼休憩や昼食時にポカリスエットを飲んでいますね。
【amiga】
社内でも人気なのですね。近藤さんから見てメキシコにおける水分補給に関する知識や理解はどの程度のものなのでしょうか?
【大塚製薬 近藤】
水分補給の重要性や喉が渇いた際に何を飲むべきなのか、まだまだ知らない方が多い印象です。やはりコーラなどの炭酸飲料が好まれ、電解質を含んだ飲料の重要性をまだまだ知らない方が多いんです。なのでセミナーを開催したり、水分補給の重要性を伝え実際にポカリスエットを飲んでもらい実感して頂いております。例えば、先にも申し上げた通り、職場で労働災害を防ぐために電解質を含んだ飲料を飲むなど、健康維持を行うための水分補給の啓蒙活動をしていきたいと考えております。
フリーセミナーに関する日本人お問い合わせ先
→ Kondo.Tatsunobu@otsuka.jp
フリーセミナーに関するメキシコ人お問い合わせ先
→ Dulce.Macias@mx.otsuka.com
「ポカリホームページ」「一日一本」ポカリスエット
【amiga】
TMMGTさんでは現在、自動販売機の設置を通じて、全ての従業員の方へ一日一本ポカリスエットを無料で支給していると伺いました。実際にポカリスエットを導入したことで、従業員の方々の健康や水分補給に対する意識に変化はありましたか?
【TMMGT 森】
休憩時間になると従業員が自販機の前に並んでいる様子を見ることが多くなり、日常的な意識に変化が起きているのでは、と思います。
【amiga】
TMMGTさんではセミナーの実施や工場内のポカリスウェット自動販売機設置にとどまらず、従業員全員に一日一本無料で支給する背景には何か理由があるのでしょうか。
【TMMGT 山城】
先ほども申し上げました通り、TMMGTは従業員のことを第一に考え、『働いているメンバーが誇りに思える会社にしよう』というコンセプトのもと様々な取り組みを行っております。また弊社従業員の平均年齢は27歳と、まだまだ若いメンバーが多いので会社がサポートしてあげないとどうしても健康より目の前のことを優先してしまうのです。ポカリスエット1本でも20ペソするのでメキシコ人の感覚からするとタコス2〜3個分の出費ですよね。それを自らのお金で買ってもらうのは難しい部分があります。ですが、従業員には健康をしっかり意識してもらいたい。ならTMMGTがそれをサポートすべきだという考えに至り導入しました。
【TMMGT 森】
TMMGTは従業員だけでなく、従業員の家族もケアしていければと考えています。
以前も、従業員とその家族に向けて「コロナから家族を守るセミナー」を行っていました。非常に参加率がよく積極的に参加してくれるご家庭が多かったのが印象的でした。これは家族を大切にするメキシコの特徴かもしれませんね。その文化を生かして水分補給に関してもこれから従業員とその家族にも機会の提供を広げていきたいですね。
工場で1日約1,800本消費されるポカリスエット
実際に生産作業に従事されているチームメンバーの方と「Hydration プロジェクト」の担当者の方にお話を伺いました。
【amiga】
一番初めにポカリスエットを飲んだ時の感想を教えて頂けませんか?
【TMMGT メキシコ人生産従業員】
ポカリスエットはメキシコの電解質飲料とはかなり異なりますね。まず味が違います。以前まで暑い日は他社飲料水が配給されていたのですが、甘味要素が強く、砂糖が多く含まれていたのですぐ喉が乾いてしまっていました。その点でポカリスエットは甘すぎず、すっきりした味わいが印象的です。飲みやすいですね。
【amiga】
どんな時にポカリスエットを飲みたくなりますか?
【TMMGT メキシコ人生産従業員】
午後、暑くなり作業がきつくなってきた時ですね。あとは、食事をする際にもポカリスエットは最適です。
【amiga】
なるほど、食事の際にも飲まれるのですね。ポカリスエットを他の従業員の方にもお勧めしたいとお考えですか?
【TMMGT メキシコ人生産従業員】
もちろんです!ほとんどの作業員が毎日1本ポカリスエットを消費しています。たまに私は家族にもポカリスエットを持ち帰っていますね。子供にとても好評で。ポカリスエットは外では中々手に入らないので嬉しいですね。
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【amiga】
今回の「hydrationプロジェクト」においてポカリスエットが工場内に導入されましたが、工場全体の反応はいかがですか?
【TMMGT プロジェクト担当者】
弊社の工場では各部署に一台、工場全体で13台のポカリスエット専用自販機が設置されています。ポカリスエットは汗をかいた暑い日に最適で、工場内で毎日約1,600本から1,800本が消費されるほど人気です。弊社では、仕事のパフォーマンスを上げるために健康に気を遣った労働環境を整えています。そういった意味でも我々安全衛生グループが導入したポカリスエットの配給は非常に良い選択だったと思ってます。
【amiga】
水分補給セミナーについてはどういった反応がありましたか?
【TMMGT プロジェクト担当者】
社内の調査により現在TMMGTで働く35%の従業員は元々生活習慣のどこかに問題があるという結果が出ています。ですので水分補給に関する知識に加え、食事や睡眠に関しても情報を提供して下さる大塚製薬さんのセミナーは非常にいい機会です。セミナーでは「どうしたらより良い生活が手に入れられるのか」という事に対し具体的なアドバイスを提示して下さるので総合的な生活面での問題解決が可能だと感じています。
セミナーを受講した従業員からは、「無意識に炭酸飲料ばかり飲んでいた」とコメントする人や「あの飲料にはあんなに砂糖が入っていたのか」などといったコメントが寄せられています。従業員、そして従業員の家族までもを大切にしている我々にとって、セミナーは貴重な機会ですね。
将来メキシコでビジネスをする方々へ
【amiga】
amigaの読者の方々の中には、メキシコで新たにビジネスを検討されている方や、今後 駐在の可能性のある方々にも日本よりご覧頂いております。最後に皆様がメキシコで現地のメキシコ人の方々と共にビジネスを展開していく上で、最も大切にされている点を教えて下さい。
【TMMGT 山城】
拘りを持ってやり続けることが大切だと考えています。例えば今回大塚製薬さんとのプロジェクトが生まれましたのも、「人を大切にする」という弊社の基本原則があってのことです。私は従業員に、「トヨタで働いていることに誇りを持ってもらえる工場にしよう」と常々言ってきました。そして今、TMMGTは「人を大切にする」という基本原則のもと自走し始めています。コンセプトを打ち出して拘ってやり続ける、時間はかかりますがそれが一番大切だと私は思っています。
【TMMGT 森】
TMMGTは日本の会社ではなくメキシコにあるメキシコ人の会社です。私は日々、メキシコ人が中心となって彼らが主人公になれるモノづくりをしていきたいと考えています。そのためには多様性を理解する努力が大事だと考えます。メキシコは日本の5倍の面積があり、メキシコ国内だけでも様々なタイプの人がいますよね。個性が違う彼らの考え方や提案の背景を理解することが大切ではないかと思います。なので従業員に対して「なぜこういった提案が生まれたのか」を常に聞くようにしていますね。たまに聞きすぎて嫌がられますが。(笑)それを続けていくと段々背景が分かってきて、更により良いプロジェクトが出来上がるのではないかと思っています。車一台を作るためにはとてつもないチームワークが必要です。相手の考えを理解することが異国でビジネスをする上で大切だと思っています。
【amiga】
競合ひしめく中、大塚製薬さんはメキシコで健康面に貢献するために何を一番大切にされていますか?
【大塚製薬 近藤】
そうですね、やはり今は社内の人材育成を強化しています。
メキシコで現在弊社が販売しているのはポカリスエットのみとなっていますが、「私たちはポカリスエットを売ってる」のではなくて、プロダクトやサービスを通じて「人々の健康に貢献している」ということをまずは従業員全員に理解してもらわなくてはと思っております。
商品を売るだけだと競合他社に勝つのはやはり難しいので、皆様の健康に貢献することが私たち大塚製薬の使命だと自負して、まだまだ立ち上がったばかりのotsuka pharmaceutical mexicoが一丸となることが大切だと考えております。
そのために、栄養士を数名雇用し、水分補給以外でも健康全般的な知識の習得とお客様への提供を心掛け、社内でも月に一回の全社員向けの研修を行っております。
セミナーなどをはじめとする私達のサービス含めてお客様が大塚製薬・ポカリスエットを選んで下さるということを時間はかかりますが地道にチーム全体に浸透させて、本当の意味で「人々の健康に貢献する」会社になるということが直近で私達が大切にしていることです。
まとめ
今回はメキシコで共同プロジェクトを進められている、TMMGT 山城さん、森さんとOtsuka Nutraceutical Mexicoの近藤さんの対談を行い、メキシコ本場で活躍される方々の真髄に迫りました!今回、対談にご対応頂きましたOtsuka Nutraceutical Mexico SA de CVから、amiga読者だけにお得な10%OFF通販サイトクーポンを配布しております!
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フリーセミナーに関する日本人お問い合わせ先
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【日本対応電話番号】33-1863-3000
フリーセミナー関するメキシコ人お問い合わせ先
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