”郷に入っては郷に従え”
これは、よく海外や異文化で働く上で大切だと言われていることですよね。
異文化の中に飛び込んで生活をする、ましてや仕事をするということは、先ずその国の文化を理解し身を預けることが大切だということは決して間違いではありません。
ですが、ここはメキシコ!”郷に従って”いてはプロジェクトが全く進まない、秩序が保てない!そもそも仕事にならない! なんて経験はありませんか?
amiga ではこれまで、”日本とメキシコとの架け橋になる”という理念のもとで培ってきた経験をもとに読者の方にきっと役に立つ大切な5つのポイントをまとめてみました。
1.笑顔で接する
「えっ??そんな単純なコト?」と思われる読者の方もいらっしゃるかと思いますが、実はこれが一番大切な秘訣です。
日本人はよく「無表情」「いつも真剣な顔」と言われることがあります。そして、メキシコ人は私達日本人が思うよりも実は意外とシャイなんです。ですから、こちらが真剣な表情や、時にはムスッとした顔で接すると身構えてしまいます。そして、相手が身構えてしまうと、こちらも「なんか素直に聞いてくれないな?」なんていう思い込みからついつい距離をおいたコミュニケーションを取ってしまい悪循環に陥ります。
多くの場合、日本人は上司の立場になりますし、シャイなメキシコ人は自分達から歩み寄ることはしません。また、顧客がメキシコ人や外国人のケースも少なくありませんから、この悪循環は商談やサービスに影響をもたらします。
メキシコ人と働く、仕事をするうえで大切なことの1つ目は、どんな場面でも出来るだけこちらから笑顔で接してみることです。
こちらが笑顔で接すると、緊張がほぐれ今までぎこちなかった関係も一気に和らいで仕事が円滑に進んだり、思わぬチャンスが舞い込むかもしれませんね!
2.伝えたいことは明確に具体的に伝える
メキシコ人と働く上でのよく受ける相談は「メキシコ人は阿吽の呼吸がわからず空気が読めない」や「一を聞いて十を知ることがないので面倒」ということです。日本人同士、また、同じ仕事を遂行する同僚の間であれば言わなくてもわかりあえるポイントや曖昧なニュアンスが、全くメキシコ人には伝わらないという場面はよくあることです。
ですが、「言わなくてもわかって!」というのはメキシコにはなかなか通用しません。
メキシコ人達からすると「言われてないから知らない」という感覚です。
そもそもメキシコ人には、責任を避けたい気持ちから言われることだけを素直に遂行する習慣があるので、言われていないことをやらないのは無責任ではなく、当たり前のことなのです。
ですので、メキシコ人と仕事をする際には、伝えたい事や指示、連絡はしっかりとそして具体的に伝えることがとても大切です。また、伝えた指示や仕事のフォローアップも忘れずに!
3.お互いの仕事文化を理解する
「日系企業で働くのだから日本の企業文化、就業文化のもとで仕事をして欲しい」。なかには、「メキシコ人の働き方がまったく理解できない。」という方もいらっしゃるかと思います。
日本人であれば駐在の場合は特に、会社のメキシコ進出成功を成し遂げるという使命感や義務感が先行し、仕事に人生を懸けるということはありますが、メキシコ人は「人生をは楽しむもの」という考えを持っており、あくまで仕事は人生の一部であると割り切っています。
例えば、メキシコ人にとって、家族や友人と一緒に時間を過ごすことは非常に大切なことであり、逆に言えば家族や友人との時間をつぶしてまで仕事をするというのは、あまり彼らにとってなじみのない考え方であると言えるでしょう。
この点でいえば、メキシコ人からすれば日本人の気質が異様に見えますし、日本人からすればメキシコ人は仕事に無責任だと感じてしまいます。
しかしそれらは大部分の場合、双方の思い込みや勘違いです。
それぞれの人生観や仕事観は納得し合えないかもしれませんが、それでも考え方や価値観を共有する時間を持つことは大切です。
4.ミスは”事”にフォーカスする
こちらは少し上級編ですが大事なポイントです。
例えば、「コップが割れる」ということについて日本人とメキシコ人の間には異なる見方があります。日本人は「コップを割った」と言いますが、メキシコ人は「コップが割れた」と言います。
これには、宗教的見解や言語的見解が関わってきますのでここでは詳しく述べませんが、メキシコ人には失敗やミスに対して私達とは違う捉え方を持っていると理解しましょう。ですので、「コップが割れた」ことに対してムキになって「お前が割ったんだろ!なんで割ったんだー!」と怒ってもメキシコ人が反省することはありません。もちろん謝罪は素直にするのがメキシコ人。謝ったら追求しないで受け入れてください。
メキシコ人は仕事を手段として捉える傾向があるからこそ、仕事上のミスを、自分がコントロールできる部分とコントロールできない部分に分けて、客観的に捉えます。反面、日本人であればミスしたことを非常に重く受け止め、自分事と捉え反省します。ですので、メキシコ人のミスに対する対応や態度にイライラを募らせ、責めてしまうことがあります。
しかし、メキシコ人に対し自省を促しても徒労に終わることが少なくありません。
それよりも、ミスや失敗の原因を”人”にフォーカスするのではなく”事”に焦点を当てましょう。
そして、客観的な解決策や課題を提示し再発を防いだり、改善案を提案すると、イライラも軽減され、仕事も改善されます。
例に挙げたコップのケースだと、「割れないコップにする」とか「扱い方の指導を徹底する」などですね。
5.やっぱりコミュニケーションが大事
メキシコでメキシコ人と仕事をするうえで、大切なこと。それはやはりコミュニケーションです。
自分がどの立場でメキシコ人と接するとしても、出来るだけコミュニケーションをとるように心がけてみてはいかがでしょうか? そして、メキシコにいる限りある程度のスペイン語能力の向上が必要です。専門的なことや大切なことは通訳に頼るべきですが、挨拶や日常会話での自身のスペイン語の向上を心がけてみてください。メキシコ人でも役職や業務レベルが上がれば英語、または日本語を話す人もいるかもしれませんが、とはいえ母国語であるスペイン語でコミュニケーションが取れるか取れないかは一緒に働いていく上でとても大切になってきます。
自分の伝えたいこと、相手の伝えたいことの理解度が上がればあがるほど仕事をする上で大切な信頼関係が深まり、パフォーマンスも向上されます。
【おまけ】音楽をかける
もしも、貴方の職場が仕事中に少しでも音楽をかけることが許されるのであれば是非BGMで陽気な音楽をかけ、時には一緒に口ずさんでみてはいかがでしょうか? 今まで感じていたメキシコ人と働く上での難しさや違和感がなくなり一緒に仕事をすることが楽になりますよ。試してみてください!
まとめ
いかがでしたか?今回はメキシコ人と仕事をする上で大切な5つの事を紹介しました。メキシコでメキシコ人と一緒に仕事をするといっても職種や業務、立場などで色々なケースがありますし、ご紹介した5つのポイントだけではなく大切な要素は他にも沢山あります。その中で今回は基本的な事を紹介しました。amiga trabajoでは、メキシコで働く、働きたい人を応援します!メキシコでの就労や就職をご検討の方は、お問合せください。
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