【ストーリー】留学・インターン生活で見つけた、メキシコのスタイリッシュな一面

東京外国語大学スペイン語学科在学中の山本勇貴さん。2014年の「日墨戦略的グローバルパートナーシップ研修」で、1年間メキシコに留学。日系銀行の現地法人でインターンをしていた山本さんが見たメキシコは、意外なほど洗練された場所だった。

——改めてご経歴を伺いたいのですが、静岡出身でしたよね。

静岡県静岡市出身です。両親共働きの家庭で、小中高はずっと公立の学校でした。

——東京外国語大学の学生さんとしてお会いしたのですが、それまで海外に関心を持つきっかけはありましたか?

小学6年生の時に夏に、カナダにホームステイをしたのですが、その時から漠然と「海外いいな」ということを思っていました。なので高校では英語の勉強を頑張って、東京外国語大学のスペイン語学科に入学しました。

——日本に住んでいると、ラテンアメリカに目が向くことってあんまりないと思います。スペイン語学科に入ったということは大学入学時点でラテンアメリカに関心があったんですか?

いえ、はじめはイベリア半島について勉強しようと思ってスペイン語を勉強していたんですが、受田先生のラテンアメリカ経済入門の授業がとても面白かったんです。一次産品経済の話で、「チリワイン」についてかなり詳しく調べたりするうち、関心が開発経済やラテンアメリカに向くようになりました。

——その頃から「メキシコ」にも関心が湧いたのでしょうか?

大学2年生の春頃から夏にかけて、メキシコ大使館の経済連携協定オフィスでインターンをすることになったんです。その時に、日系企業、特に自動車産業にとって、メキシコがホットな場所であることを知りました。大学の授業でも開発経済学を学んでいたこともあり、日系企業の進出の急増でメキシコ人は豊かになっているのか、研究をしたいと思うようになりました。

南米留学はお金がかかる…日墨の国費留学はありがたかった

——では大使館でのインターンが、メキシコ留学の動機になったのですね。

それが、直接そうではないんです。正直、留学はしたいけどラテンアメリカならどこでもいい!と思っていたので、初めからメキシコに絞っていたわけではなくて。なにより、1年間の留学には大金が必要じゃないですか。しかも南米だと、渡航費だけでもかなりかかってしまいます。お金の問題がかなりネックでした。

——留学は行ってからもお金がかかるので、安いに越したことはないですね。1年留学しようとするとゆうに200万くらいかかりますから。

そんな時に、学科の仲のいい友人から「日墨戦略的グローバルパートナーシップ研修」のことを聞きました。日本とメキシコの間で40年続いている政府交換留学制度で、毎年学生や社会人、官庁の方が、メキシコの文化・スペイン語を学ぶために渡航しています。しかも、生活費・渡航費がメキシコ政府から支給される。これが決め手でした。苦学生というほどではないですが、安く留学できる制度はありがたかったです。

——メキシコに留学するとなって、ご両親には何か言われませんでしたか?

「いいんじゃない?」って言われました。両親はもともとドメスティック志向で保守的で、1年生の時にバックパックを持って東南アジア7カ国を陸路で旅行すると言った時は反対されましたが、結局押し通しました。その後も北米やヨーロッパ、中東にまで旅行していたので、メキシコに行くと言ったときにはもう耐性ができていたのかも。笑 本性がばれたのかもしれません。

——いきなり「メキシコに行く」という前に、段階をつけて言ったのが良かったんですね。

そういうことです、説得に困っている人は使ってみてください。笑

温かい人々と素敵な街並みに、メキシコのイメージが変わった

——晴れてメキシコへの政府交換留学生が決まったあとは、スペイン語の勉強はどうしていましたか?

志願書には、かねてから興味のあった「自動車産業の開発経済学」への関心について書きました。派遣が決まってからは、スペイン語と開発経済の勉強をしていましたね。CNN México(現地の大手メディア)の記事を1日1本ずつ読んだり、スペイン人の留学生とご飯を食べにいったりしていたので、正直スペイン語にはそこそこ自信があったんです。でも実際に行ってみると「話せるけど聞き取れない」ことに苦労しました。現地ではとにかく、メキシコ人とたくさん話をして耳を慣らすことが、スペイン語上達の一番の道だと思います。

——留学に行くと、異国語のシャワーに放り出されて少なからずパニックになるので、それを行く前からやるのはすごくいいですね。メキシコでの生活が始まってからは、イメージの変化とかはありましたか?

メキシコに行く前は、みなさんと同じように「危険、麻薬、汚職」というイメージがあって、でも留学していた先輩の話も聞いていたので、なんとかなると思っていました。いざメキシコに着くと、まず高山病にかかって辛かったです。笑 でもそのあとはご飯は美味しいし、人は本当に愛想が良くて、生活にもすぐ馴染めました。

——メキシコシティーは標高が2000mと高いので、高山病になる人結構いますね。メキシコは行ってみると好印象を受ける人が多いですよね。驚いたことはありますか?

驚いたというか、一番意外だったことは、街が現代的だったこと。高級住宅街のポランコ地区は、世界の大都市と遜色がないほど綺麗な町並みだし、なんといっても僕の住んでいたローマ・コンデサ地区は本当に洗練されていました。

ローマ・コンデサ地区の魅力を語る

——ローマ・コンデサ地区はメキシコシティーの北東にあり、オシャレなバーや公園が並ぶ、メキシコの代官山とも言われるところです。最初にこの辺を散歩した時は、ヨーロッパみたいだなと思いました。

代官山どころか、メキシコシティーのパリと言われるくらい洗練されている地区なんです。洋風の建築が並んでいるんですが、佇まいだけ残して内装はモダンに変えて、カフェ、バーやアート関係のギャラリーにしているところがたくさんありました。あまりに気に入ったので、古いアパートにメキシコ人3人とシェアハウスして住んでいました。

——ローマ地区のおすすめの楽しみ方はありますか。

交通量が少ないので、サイクリングを楽しむのには最高でした。「エコビシ」というレンタル自転車システムを年400ペソで登録して、土日の朝に、誰もいない場所をサイクリングしていたのが懐かしいです。あとは友人が開催するギャラリーの開催パーティーに行ったり、90年代の音楽を流しているクラブに毎週通ったり、ドリップコーヒーのセット一式買ってコーヒーに嵌ったり…一般的なメキシコのイメージとは一風違った暮らしを楽しんでいました。笑

——本当にメキシコとは思えないほどスタイリッシュな留学生活ですが、こんな楽しみ方もできるんだなぁと、新鮮です。

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紹介文: amiga編集部です。メキシコに関心のある皆さまに「安心」と「ワクワク」を届けるメディアとして、毎日メキシコ情報を発信していきます。

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