2018年はメキシコ経済にとって波乱の年となりそうです。というのも、経済に影響を与えそうなイべントが様々想定されています。例えば、夏に行われる大統領選挙をはじめ、NAFTA再交渉の行方も気になるところです。
メキシコ大統領選挙・連邦 議会選挙(上下院)
なんといっても今年の大統領選挙はメキシコの政治・経済・社会に大きな影響を与えるのは確実です。また、選挙運動や選挙制度の変化にも注目が集まっています。例えば、政党に属さない独立候補の参戦が認められたことや、メキシコ国外の在外投票システムによる有権者登録の増加、また、SNSなどを含めネット上での選挙活動など今までにはなかった選挙戦が繰り広げられることが予想されています。このような点についても注目です。
アメリカの動向による各種影響
当然ながら、メキシコはアメリカの動向に強く影響を受けています。たとえば、アメリカの金融政策やFRB(連邦準備制度理事会)の利上げはメキシコに大きな影響を与えます。このような動きに連動してメキシコの金利の利上げへとつながり、メキシコにおける対ドル政策や、輸出事業、不動産売買、またドル建てでの売買などに、影響を与えていくでしょう。
また、現トランプ政権下で、2017年の法人税や所得税の最高税率を引き下げる減税法案が可決されました。この法案により、メキシコに向けられた投資がアメリカへと逆流する可能性があります。確かに企業の投資は単純に税率だけで決められるものでなく、対外貿易や法律・制度、技術開発やインフラ状況などによって決定されるので、減税政策が開始されたからと言って、すぐに投資の流れが変わるかどうかは不透明ですが、注目すべき動向といえます。
NAFTA再交渉の行方
今年5月に何らかの締結が出されると期待されています。再交渉のなかで、メキシコ、カナダ、アメリカの3各国間で一部では合意形成できたものもありますが、再交渉の成功を歌えるような大きな成果は未だに出ておらず、3か国の距離はむしろ遠くなったようにみえます。現段階でも3か国共に譲歩する姿勢を示しておらず、その行く先は不透明です。