2016/05/27

楽しいコヨアカン散策〜メキシコでKIOTOを再発見?!〜

メキシコシティー南部のCoyoacán(コヨアカン)地区は、カフェ・レストラン・雑貨屋・美術館に市場と、のんびりした週末を楽しむのには絶好のポイントです。とある週末のコヨアカン散策をレポート!

photo by Fido

メキシコシティーの南部のコロニアル地区、コヨアカン。ここの散策が毎週の楽しみだ。

16世紀、メキシコを征服しに来た将軍エルナン・コルテスが住まい、愛した場所でもある。それから500年が経った今でも老若男女が集まる魅力的な街に、毎週末散策に訪れる。今日はどんな出会いがあるだろうか。

朝から、絶品抹茶ケーキに仰け反る!これがメキシコのKIOTOだ

まずは腹ごしらえだ。コヨアカンの朝は、8時頃から始まる。おしゃれなカフェ・レストランがあちこちに軒を連ね、オムレツや目玉焼き、スープのセットなどの朝食メニューを50〜100ペソ程度で提供している。どのお店からもいい匂いがして、どこに入るか迷ってしまう。今週は、中心部から少し離れたお店、Café Ruta de la Seda(カフェ・ルータ・デラ・セダ)にしよう。テラス席の木陰は風が通ってとても気持ちがいい。

いつものベーコンエッグトーストセットと、抹茶ケーキを頼む。ここの苺のソースがかかった抹茶ケーキ「KIOTO」は、日本人の私が唸るほどの美味しさ。抹茶の濃厚な風味につられて、日本を懐かしく思い出してしまう。メキシコにいながら、京都負けの抹茶スイーツを楽しみたい方には、ぜひ試してほしい。

Café Ruta de la Sede(スペイン語)

メキシコの歴史・文化を感じる街コヨアカンに潜む、狼の正体とは?

コヨアカンの中心地に戻るまでの道のりは、カラフルで大きなお家や、おしゃれな雑貨屋さんが並んでいる。あ、こんなところに革雑貨屋さんが…素敵なお財布を見つけた。お値段も500ペソとお手頃。

道草しながら、セントロ(中心部)に向かうと、教会の鐘が鳴っている。この大きな教会は、サント・ドミンゴ教会。ミサを終えたひとたちがイダルゴ公園の広場に向かう。賑わう広場では、お姉さんが手作りのピアスを、おばあちゃんがチャプリネス(蟋蟀を揚げたもの)を売っていたりする。先週は、オフレンダというアステカ文明の捧げ物の儀式をするために、先住民の衣装を着た人たちが集まって踊っていた。メキシコの歴史や文化を垣間見られるのも、コヨアカンの良いところだ。

ちなみに、コヨアカンという名前は、コヨーテ(狼)が住んでいたという伝説から名付けられた。そのため、ベンチやバスなどにはコヨーテのモチーフが使われている。ディズニーランドの隠れミッキーのように、コヨーテを探すのも楽しみの一つだ。ここのそばにある広場の噴水にもコヨーテの銅像がある。

メキシコ人の女流画家、フリーダ・カーロの情熱的な人生を辿る「カサ・アスル」

photo by Rod Waddington

今日はカサ・アスル(青い家)の愛称で知られる、フリーダ・カーロ美術館に足を運ぶ予定だ。フリーダ・カーロはメキシコを代表する女流画家。メキシコの大壁画画家であるディエゴリベラの妻だ。彼らが住んでいた青い壁の大きな家はコヨアカンにあり、週末はいつも列ができるほどの人気の美術館だ。今日もかなり並んでいる。セントロのそばの人気カフェ「エルハローチョ(El Jarocho)」のコーヒー片手に、本を読みながら1時間ほど待つと、ようやく中に入れた。

フリーダカーロの作品は、その情熱的で波乱に満ちた人生を写すかの如き、かなりドラマチックな画風が特長だ。ディエゴとの激情的な恋と夫婦生活や、彼女を一生苦しめ続けた病の痛みなど、生命力と強い感情で溢れている。ひとまわりして外に出ると、映画を一本見終わったような気持ちになる。色とりどりの花々が咲く、広い中庭のベンチでひとやすみ。今のでなんだかお腹が減ったな…

フリーダカーロ美術館HP(スペイン語)

最後は市場で遅い昼食。なんでも売っていてみんな優しいメルカードの虜に

この近所に住んでいる友人を誘って、メルカード(市場)で遅い昼食をとることにした。所狭しと大衆食堂が並んでいる。メニューの種類が豊富なタコスもいいが、今日は35ペソのcerdo con salsa verde(豚肉のグリーンサルサ煮)の定食にしよう。値段が安いのも、サルサが辛いのも、量が多いのにも驚きだ…。

食後の運動に、周りの店を見て回る。メキシコのメルカードでは、とにかくなんでも売っている。フルーツ、肉、野菜、花、おもちゃ、布、衣装、カバン…季節ごとのイベント用の飾り付けや、それを作るための道具も。市場の人たちはみんな人懐っこくて優しい。「お姉ちゃん、どこから来たの?」誘い文句に乗せられて、ついアイスクリームを買ってしまう。家路に向かうころには、すっかり夕方になっていた。毎週いろんな顔を見せてくれるコヨアカン、あなたもきっと好きになる。

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