医療従事者の方にお弁当でおもてなし
左:能登谷公邸料理人 右:Hospital Ángeles Metropolitano 医療従事者の方
9月20日現在メキシコでは、1日あたり8,256人の新型コロナウイルス新規感染者が確認されています。またメキシコ全体では累計3,569,677人の感染者数を記録し、271,503人の死者が報告されています。
参照
世界的に見ても感染者数が多く、病院も逼迫している中、現場の最前線で奮闘されている医療従事者に向けて日本流のおもてなしの心で、感謝の気持ちを伝えているのが、今回の「ありがとうプロジェクト」です。
日本貿易振興機構JETRO主催の今回のプロジェクトは、感染拡大を抑えるため医療の最前線で奮闘されている医療従事者の方々に感謝の意を伝えることを目的にしています。
当プロジェクトでは、メキシコと親睦の深い日本国民として日本風のおもてなしでおにぎりとおかずがふんだんに詰まったお弁当をメキシコ全土の各病院にお届しています。
今回のプロジェクトは、メキシコシティ、グアダラハラ、モンテレイ、ケレタロ、レオンのメキシコ5都市で実施され、日系企業12社、日本食レストラン13店舗、在メキシコ日本大使館と在レオン日本国総領事館の協力のもと進められています。
先日行われたグアナフォト州レオン市での病院では、レオン市内にある日本食レストランGOENのスタッフの方々が作ったお弁当の受け渡しが行われました!
*グアナファト州レオン市内病院での様子
今回は、9月から10月にかけて現在行われているプロジェクトの詳細を探るべくamiga編集部もメキシコシティ内の病院で行われた「ありがとうプロジェクト」の現場にお邪魔しました。
心温まる病院現場でのお弁当の受け渡し
今回はメキシコシティのHospital Ángeles Metropolitanoで9月17日(金)に行われたお弁当の受け渡し現場にお邪魔させて頂きました。
この日は、在メキシコ日本大使館、能登谷千治公邸料理人によって一つ一つ丁寧に作られたお弁当が医療従事者の方々に贈呈されました。前述の在メキシコ日系企業の協力のもと、集められた資金で作られたお弁当の中身は、座る暇もなくお仕事をされている医療従事者の方々が簡単に摘まめるようにとおにぎりとおかずのセットとなっています。
*実際のお弁当の写真
お弁当にはその他にも能登谷料理人の様々な想いが詰まっています。プロジェクト全体で4,800個のお弁当が作られることを考慮して極力ごみが出ないような工夫がされています。例えば、揚げ物が刺さった串を爪楊枝代わりにしてきゅうりや卵焼きなどのおかずを食べる際にも使用できるように配慮されているなど、日本風の思いやりが一つのお弁当からも滲みでていました。
更に、忙しい医療従事者を気遣っておにぎりをすぐ食べられるようにとラップの切り目には「ありがとう」と書かれたマスキングテープを貼り開封がしやすいように、工夫がされていました。お弁当の中身は日本食を中心としたメニューにも関わらず、からあげにはメキシコのチレを混ぜ、卵焼きは赤や緑の食材を取り入れることでメキシコ国旗柄を表現するなど事細かな工夫がなされており、日墨の親密な関係を彷彿させていました。
日本風のおもてなしはお弁当の中身だけでなく、お弁当が入った袋に「Buen Provecho」と書かれたシールが貼ってあったり、おしぼりが添えられているなど細部に拘りが宿っていました。
パンデミックを通してつながる日墨の関係
今回のプロジェクトは、日系企業12社、日本食レストラン13店舗の協力のもと行われ、お弁当が入った袋には今回のプロジェクトの後援企業名と一緒に感謝状が添えられていました。
実際にお弁当を受け取った医療従事者の方々は、
「普段日本食を食べる機会は中々ないので嬉しい。パンデミックが落ち着いたら是非レストランに足を運びたい」
とコメントを残しました。
またグアナファト州レオン市内でこのプロジェクトが行われた際は、医療従事者の方がお弁当に入っていたからあげやおにぎりの具に関心を持ち、後日
「とても美味しかったわ!あのおかずはなんていう名前なの?」
と嬉しいコメントも届いたそうです。
今回の「ありがとうプロジェクト」をきっかけに、日墨の関係がますます結びつきが強いものになったことを現場での取材を通じて感じることが出来ました。
まとめ
今回は、JETRO主催の「ありがとうプロジェクト」にお邪魔しました!新型コロナウイルスによるパンデミックのため、まだまだ息苦しい日々が続きますが、そんな中でも日墨の親睦が深まった素敵な企画でした!今後も他州で引き続き当プロジェクトは続きますのでご注目あれ!