廣澤忠(ひろさわただし)先生プロフィール
大学生時代に来墨し今年で在墨35年目を迎える。グアダラハラ自治大学医学部を卒業後、病院等での勤務を経てメキシコにて開業。現在は、開業医としてメキシコ人、日本人を診察しながらプレステージ・インターナショナルの専属医師としても活躍中。
久保卓也 (くぼたくや)さん プロフィール
2021年に来墨後、海外の日系企業向けに医療サービスを提供する株式会社プレステージ・インターナショナルにて活躍中。欧州、豪州、東南アジア、北米など世界18拠点を持つプレステージのメキシコオフィスにて日々奮闘している。
メキシコで活躍する日本人医師
【amiga】
本日は宜しくお願い致します。
廣澤先生はどういった経緯でメキシコで医師をされているのでしょうか。
【廣澤先生】
医師を志した経緯は、叔母が小児科の開業医をしていたことに由来しています。近しい存在であった叔母が医者をしていたため幼少期からその存在を身近に感じ、医者になりたいという思いが常にありました。そうして過ごしていた矢先、大学に入る前の私に転機が訪れます。と言いますのも海外の大学で医学を学んでみてはどうかというお誘いをいただきました。それでアメリカやメキシコからお誘いをいただいた中で一番返事の早かったグアダラハラ自治大学に進学を決めました。当時私の周りで海外の大学で学ぶことが一種のブームのようになっていたこともあり、迷いなくメキシコへ行くことができましたね。
高校卒業後、日本でスペイン語の集中コースを半年間受講してから、同大学へ進学しました。在学中はスペイン語で学ぶ解剖学や薬学が本当に難しかったことを覚えています。医学部の6年間の一般過程を卒業後、大学病院で一般外科と消化器科の専門課程を修了し、開業医となりました。
【amiga】
廣澤先生は元々、グアダラハラで医師をされていたとお伺いしました。
【廣澤先生】
はい。開業したての頃は、グアダラハラでオフィスをレンタルし、主にメキシコ人を中心に診ていました。
【amiga】
廣澤先生は現在、グアナファト州イラプアトを中心に診察を行われているそうですが、日本人の患者さんを診る機会もかなり多いのでしょうか。
【廣澤先生】
そうですね。医師を始めた最初の頃はグアダラハラで診察をしていました。しかし、始めて間もない頃メキシコ全土が不況になってしまったんです(テキーラ危機 ; 1990年代に発生したメキシコペソの暴落による不況)。
私のいたグアダラハラも例外でなく医師ですら仕事の保証がなかったのですが、その時にメキシコシティの方からお声がけいただきました。メキシコシティは雇用が比較的安定していたので、同市でも診察を始めたのですが、段々とメキシコシティ内の日墨学院の方や日系企業の方を診察する機会が多くなったように感じます。
その流れが今でも続いて、イラプアトに住んでいる現在も多くの日本人の方を診察しているという経緯です。
企業の皆様の負担を軽減!メディカルサポートプログラム
【amiga】
先生の元へ来られる日本人の患者さんはどのような方が多いのでしょうか。
【廣澤先生】
現在私のもとに来られる日本人の患者さんは企業単位で来られるが方大半です。
具体的には定期的な健康診断などを行っています。そのような日系企業の方々はスペイン語での診察に不安を持っているため、日本語ができる私のもとに診察に来られる方が殆どです。
あとはメキシコの病院ですとやはりお国柄もあり、診察で長時間待たされたり、薬の処方に時間がかかったりなどの問題が発生しますよね。しかし私は極力そういった問題をなくし、これまで「正確に・スピーディーに」という仕事を心がけてきましたので、その点を信頼いただき企業の健康診断や駐在員の方々の診察をさせてもらっています。
【amiga】
やはり言語面や保険の面などでも海外の医療は不安要素が多く、先生のような日本語が喋れてきめ細やかに診断してくれるお医者様がいると安心ですよね。先生の診察を日系企業の駐在員の方が受けるにはどうすれば良いのでしょうか。
【廣澤先生】
現在色々なご縁で企業の方々の診察をしていますが、そのうちの一つが「プレステージ 」という会社のメディカルサポートプログラムというサービスを介した診察です。