2021/11/05

【対面授業再開】 ケレタロ補習校の1日に密着!学校づくりにかける先生の思いと輝く子供たち

メキシコ・ケレタロ州に位置するケレタロ補習校。1年以上にわたるオンライン授業を経て今年秋学期から晴れて対面授業を再開した学校の様子をレポートすべく取材にお邪魔しました。amiga編集部も昼休みや授業に参加し、子供たちの元気いっぱいな姿に一日密着しました!

補習校の学校づくりに取り組む先生にインタビュー!

学年やオンラインと対面を超えた仲の良さが際立つ学校づくりに取り組む、

安田哲雄先生と安田綾子先生のお二人に今回はケレタロ補習校への思いについてお聞きしました。

安田哲雄先生ー中学部の生徒を教える学年主任

安田綾子先生ー小学部担当

【amiga】

本日は宜しくお願い致します。

現在、オンラインと対面で参加する児童生徒さんの割合はどうなっているのでしょうか。

【安田哲雄先生】

現在、総勢49名の児童生徒が所属していますが、本日ですと8名がオンラインで参加しています。ただ、毎回オンライン、対面どちらかに固定する必要は本校ではありません。

先日ですと、家族で旅行に出かけたことから新型コロナウイルス感染対策

で念のためその翌週の1日だけオンラインで授業に参加した生徒さんもいました。

所属する児童生徒さんにはオンラインと対面をフレキシブルに使い分けながら授業に参加して頂ければと思います。

元々オンラインでサンルイスポトシから授業に参加していたある児童は、対面で授業に参加したところ楽しくてそのまま毎回時間を掛けて通い続けてくれています。やはり対面の方が楽しいのでしょうね(笑)

【amiga】

柔軟に授業の受講方法を変えられるのは参加しやすいですね!

オンラインと対面のハイブリッドで授業をする上で、工夫している点や苦労している点はござますか?

【安田綾子先生】

実際に対面の授業を再開する前に、私達教師で実際にハイブリッドで授業をするシミュレーションを重ねました。同じ教室内で同時にGooglemeetに入室するとマイクがハウリングするなどの問題があり、教師のパソコン意外はミュートにするというような対策を取っています。そういう点も事前にしっかりと確認し、一つ一つ問題を改善した上で授業を実施するようにしています。オンラインでの参加だと、対面で参加している児童がミュートにしていることもあり、児童の呟きから生まれる学びを得ることが難しいなどの課題はありますが、オンラインの児童もしっかりと授業に巻き込める環境づくりを心掛け、オンラインと対面のどちらの児童も積極的に参加できるように、バランスを大事にしています。

【amiga編集部】

色々な試行錯誤を重ねたからこそ、ハイブリッド授業が実現できているのですね。

先程校庭で何人かの保護者の方とお会いしたのですが、何の準備をしているのでしょうか。

【安田哲雄先生】

今は11月中旬に予定している運動会の準備をしているのですが、その準備を保護者の方にもお手伝い頂いています。

このケレタロ補習校には職員が現在、数名しかいないため私たちだけではどうしても行事の運営に手が足りない部分があります。そこで、運動会の用具の準備のため、数名のボランティアを募ったところ予想以上の人数の保護者の方からご協力を頂いております。常日頃から保護者の方には学校づくりにご協力を頂いておりますが、保護者の方のご理解とご支援があってこそ成り立っている補習校だと痛感しますね。

【amiga】

運動会の準備だったのですね!対面授業再開に続き、行事の再開は児童生徒さんだけでなく、子供たちの成長をみれる保護者の方にとっても嬉しいですね!

【安田哲雄先生】

そうですね!ご家族ごとで観戦して頂くなど運動会に対して最善のコロナ対策を考慮し現在準備を進めています。。運動会では、子供たちだけでなく保護者の方も出場可能です。

運動会最後の種目である全校生徒リレーでは、保護者の方の参加も募っています。

既に運動好きの親御さんの参加表明があり、当日をとても楽しみにしています。

【amiga】

やっと対面の行事ができることに児童生徒さんもさぞ楽しみにしていらっしゃいますよね!

【安田哲雄先生】

はい、はじめは思春期でやりたがっていなかった中学生も練習で掛けっこのリハーサルをしたらなんだかんだ楽しみながらやっている様子が微笑ましかったですね。

今年の運動会はいつもとは違う制限がある中での運動会なので特別な意味を持っています。

子供たちもやはりコロナ禍で行事はできないと諦めている子も多いかと思います。

しかしだからこそ、制限がある中でも工夫をすればできることを証明したいですね。

補習校は児童生徒の入れ替わりが激しいので同じメンバーでできる運動会はこれ一回切りです。子供達に「あのコロナ禍で色んな制限があって無理だと思われた中でも工夫すればできたじゃないか」と将来思い出してもらえるような運動会にしたいです。

子供たちの意思を重視して後押しする先生方

【amiga】

学年を超えた交流が盛んのように見受けられますが、普段から交流はあるのでしょうか。

【安田綾子先生】

新型コロナウイルス感染拡大前の補習校では、昼休みに3つ4つのグループが別々の遊びをしているのが当たり前の光景でした。しかし対面授業を再開後、小学5年生の授業内で、「どんな学校だったら楽しいか」を話し合う時間がありました。そこで「学校皆で一緒に遊びたい」という提案があったそうです。それを翌週の全校集会で小学5年生が皆に発信し、先週くらいから全校生徒全員で鬼ごっこをし始めたようです。

もちろん、我々教師は児童に後押しやアドバイスはしましたが、皆で遊ぶようになったのは子供たちの発信による行動の結果です。

その後も校庭で40人くらいで「だるまさんが転んだ」をするなど大賑わいの様子を見かけます。

【amiga】

あれは児童さんによる発信だったんですね!なんとも微笑ましいですね。

最後に先生が学校に掛ける思いについて教えて頂けますでしょうか。

【安田哲雄先生】

我々教師は何かを決めるとき、それが子供たちのためになるかを基準に方針を決めています。また「今日これが楽しかった!」、「これができるようになった!」と

子供たちが通うたびに思えるような学校でありたいと常日頃考えていますね。

対面授業を行いながらも皆Googlemeetに入室し授業を受けるスタイルがその一例です。

どんなに離れたところから受けていても常に児童生徒が疎外感を感じぬよう、同じ温度感を持ったクラスになるように取り組んでいます。

今後も随時オンライン生を受け付けております。

既存の概念を取り払い、新しい学校の在り方を作り上げ続けるケレタロ補習校に是非お越しください!

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