メキシコの独立記念日とは?
メキシコ人にとって独立記念日は最も重要なイベントの1つです。愛国心の高いメキシコ人は独立記念日をとても盛大に祝います。
9月に入ったあたりからセントロ(中央広場)の建物やソカロなどは独立記念日の装飾が施されお祭りムードが漂います。また学校や民家などでもメキシコのカラーの装飾品や国旗を飾ったりします。
スーパーではメキシコ料理を作るための材料、テキーラ、メキシコカラーの紙ナプキンなどパーティーで使うものが大量に陳列されます。国旗がデザインされたテキーラのショットグラス、マリアッチ風Tシャツなど、メキシコらしい商品がたくさん売られるのでこの時期に日本へのお土産になるようなものを買っておくのもおススメです!
メキシコの国旗など独立記念日グッズを売る移動式屋台もよく見かけます。
9月16日がメキシコの独立記念日ですが、実はこの日はメキシコが独立した日ではありません。1810年に独立戦争が“始まった日”です。グアナファト州にあるドローレス・イダルゴで神父ミゲル・イダルゴが独立戦争を始めるための大演説「グリート・デ・ドローレス」を行いました。実際に独立戦争が終結しメキシコが独立したのは11年後の1821年9月27日です。
実際には前日の15日にイベントやパーティーをするので「15 de septiembre(9月15日)」の方が盛り上がります。
ソカロには多くの人が集まりFiestas Patriasといわれるイベントが行われます。夕方からコンサートや民族舞踊の発表、マリアッチなどが始まり11時になると各自治体の首長がイダルゴのグリートを再現するセレモニーが行われます。「¡Viva México! (メキシコ万歳)¡Viva la independencia!(独立万歳)」という叫びに続いて集まった市民は「¡Viva!」と叫び返します。グリートの後にはメキシコの国歌斉唱、そして花火が上がりお祭りが深夜まで続きます。
また親戚や友達と集まってホームパーティーをする家族もたくさんいます。伝統的な民族衣装を着て、メキシコ料理を食べ、テキーラを飲んで盛り上がります。テレビで中継されるメキシコシティの大統領のグリートやアーティストのコンサートを見ながら深夜まで盛り上がります。
独立戦争など歴史についてはこちらの記事もご覧ください。
【メキシコ独立200周年】2021年最新版の独立記念日情報をお届けイベント
学校では15日はメキシコの民族衣装で学校に行くことが多いです。また、メキシコ独立についての話を聞いたり発表をしたりします。学校によってはメキシコやその地方の伝統的な踊りやイダルゴの仮装などグリートの再現を家族の前で披露して通常の授業ではなく発表会をしたりします。
独立記念日当日、16日の午前中には大きな軍事パレードがあります。メキシコの軍事力を誇示するものでメキシコシティでは主要道路封鎖を行い、軍隊で活躍する馬や犬もパレードに参加します。死者のパレードなどとは違いあまり華やかさはなく、厳格で政治色の強いものです。
また2023年はメキシコシティ国際空港でも空軍のパレードが開催されるとアナウンスされていて一時的に民間機の離発着も停止するなど大きな混雑が予想されます。
メキシコシティだけでなく、他の都市でも独立記念日の軍事パレードは行われます。
食べもの
独立記念日の食べものといえばポソレです。ポソレは豚や鶏から取ったスープに肉やポソレ用の大粒のトウモロコシを入れたスープです。自分で千切りのレタス、玉ねぎやラディッシュを加えて食べます。お好みで粉末のオレガノや唐辛子を加えて風味を変えます。緑・白・赤のメキシコカラーを使った料理です。
チレス・エン・ノガダも有名な食べ物です。この料理は元々プエブラの修道女が皇帝とメキシコの独立をお祝いするために作った料理だという言い伝えがあります。
チレ・ポブラーノに肉とドライフルーツ、木の実を詰めたものにノガダというクルミなどで作った甘いクリームソースを掛け、ザクロとパセリをトッピングします。こちらも緑・白・赤のメキシコカラーです。
チレス・エン・ノガダはクルミ、ザクロ、チレポブラーノが収穫できる7月から9月の期間限定メニューです。
独立記念日でなくてもいいので食べれる時期にぜひ本場のプエブラで食べてほしい一品です。プエブラで有名なお店はFonda de Santa Clara(フォンダ・デ・サンタ・クララ)というセントロにある店です。お店によって味が違うので自分のお気に入りのチレス・エン・ノガーダを見つけるためにこの時期はさまざまな店でチレス・エン・ノガーダを食べ比べしてみてもいいでしょう。
オススメの過ごし方
独立記念日と言えばグリートなのでメキシコでまだ体験したことない方にはぜひ一度ソカロでグリートを体験してみてほしいです。
自治体の規模が大きいほどグリートの規模も大きくなるので、メキシコシティのグリートは数十万人が集まります。グリートは大統領が行い、テレビ中継もされ最後は大きな花火が何発も上がります。グリートの前から有名なアーティストのコンサートなどが行われるとても大きなイベントです。2023年は「Yahritza y Su Esencia」という兄弟グループがコンサートするとアナウンスされてます。
しかしメキシコシティでなくても最寄りの自治体のソカロで地元民で賑わったグリートに参加することでメキシコ人の愛国心や熱気、歓声を実際に体験することができます。
街やソカロも独立記念日用に電飾で飾られるので夜になるとイルミネーションが綺麗でインスタ映え間違いなしです。
非常に多くの人が集まるのでスリやひったくりなどの被害に気をつけて参加しましょう。
ホームステイ先や友達で集まってホームパーティーをする場合はそちらに参加するものよいでしょう。メキシコ人の一般的な独立記念日の過ごし方を経験できます。家の中の装飾やテーブルコーディネートもメキシコカラーで飾られ、メキシコ料理を食べながらアットホームな雰囲気で独立記念日をお祝いできるでしょう。
9月15日と独立記念日はレストランのウエイターやスーパーのレジ打ちの店員などもメキシコの民族衣装やメキシコカラーのネクタイなど独立記念日らしいものを身に着けていることが多いです。日本人の方でも女性なら刺繡のブラウス、男性ならメキシコカラーのネクタイやリボンタイ、付け髭、ソンブレロなどを1つ持っていると普段着と合わせるだけでメキシカンな雰囲気を出し、毎年使うことができます。国旗を売っている移動式屋台やスーパーなどで売っています。
まとめ
今回は独立記念日についてお伝えしました。今年はじめてメキシコで独立記念日を過ごす方に少しでも参考になったでしょうか?独立記念日はメキシコ人にとって重要で楽しみにしている日です。日本では経験できないこの日をぜひ楽しんでください!
Amigaではこれからもメキシコ生活に役立つ情報を発信していきます。
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