現地法人社長が感じる、メキシコの可能性と問題点とは【後編】

メキシコで住友商事の現地法人社長を務める橋本さんに、ビジネスにおけるメキシコの可能性、現状の問題点を伺いました。

変化が激しい昨今、求められる人材とは

―御社は商社として、メキシコでどのような事業をお持ちなのですか。

いろんなことを手掛けていますが、メインは自動車関連です。自動車事業に関連している部署は3つあります。自動車製造・販売を専門とする部隊、金属部隊、化学材料を買って在庫を持ち、バンパーやプラスチック関係の工場に納入していくというのが化学部隊です。これに加え、タイヤ販売も行っています。

あとは、サンルイスポトシ、フアレスでの下水処理事業、農薬のメキシコ国内での販売、亜鉛鉱山事業を持っています。さらに、運輸、財務、税務関係の人材が充実してきているので、アドミニストレーションサービスをグループ会社や事業会社に提供するため、専門部隊を派遣したりしています。

―かなり幅広く手掛けておられるのですね。御社では、どのような人材が今後必要になりますか。

このところ、世の中の流れが非常に早い。デトロイトにいた自動車業界が、シリコンバレーに進出して開発センターを持つようになるなんて、3年前には想像できませんでした。正直、今までと同じやり方で10年かけて人材育成をしていたら、間に合わないんですね。かといって、これは即戦力を雇えば解決できる問題でもない。この時代、知識をどんどん吸収しながら、新しい仕事にも臆せず挑戦できる、変化に対応できる人が求められていくと思います。

さらに言えば、たとえばシリコンバレーに行くと、最先端のめぼしそうな事業を持っているベンチャーは星の数ほどあって、どれを事業にするのかを見極めるのは至難の業ですから、その目利きできる人をネットワークに持っている人、もしくは自分でそれをできる人は強いと思います。

さらに商社の場合は投資家とは違うので、シナジーをとりながら事業を拡大していかないといいけない。その場合に、事業主にきちんと事業をまわしてもらい、さらに良い部分は高め、問題点があれば指摘し、適切にマネジメントできる、そうなれば、一流の商社マンでしょう。ただし、これには才能と経験が必要ですよね。笑

―新卒には、要求レベルが非常に高いですね…

でも、こういう先取り能力がある人って学生の時から起業したり、海外に行ったりしている場合が多いんですよね。笑 商社に来るような方は、一定安定志向の方が多いのかも。

あとは、最近の大学は、留学生受け入れや留学制度が増えているところが、たくさんありますよね。そうすると、学生さんたちも外向き志向になるのは当然ですよね。

先ほど言ったように、有能なメキシコ人が中間管理職にいると、組織がうまく回るということが実際に起こっていますから、これは世界中どこであってもそうでしょう。商社のような仕事は特に、現地の人たちといかにうまくやっていけるかにかかっていると思うんです。現地人を現地で採用して育てていく、という方法ばかりでなく、国籍はどこであっても優秀なグローバル人材を採ることも、成功のためには必要なことと考えます。

―最後に、橋本さんの今後の目標などを教えてください。

プライベートはシンプルで、スペイン語をきちんと話せるようになりたい。せっかくメキシコに駐在させてもらっているので、歴史や文化を理解したいですね。

あとは、目の前のあるあらゆる問題を解決していき、さらに経験として積み上げて、企業全体のノウハウにできるしくみを作っていかなければと思っています。今後同じことが起きたときに、問題が起きる前に解決できるようになると、あらゆる可能性を取り込めるようになるわけです。メキシコは将来いろんなことが成長してどんどん良くなっていくだろうと思うので、非常に楽しみですね。

現地法人社長が感じる、メキシコの可能性と問題点とは [前編]

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