メキシコ全土35都市に就航、しかしメキシコシティ便がない…!?
TAR Aerolíneas(以下タル航空)は、2012年に創設、2014年に就航が開始されたばかりのメキシコの航空会社です。メキシコ国内35都市※1に就航しています。ですが、メキシコシティに住んでいる人にはあまり馴染みがないのでは?
それもそのはず、この地図を見てください。実はタル航空、なんとメキシコシティに便がないのです。
利用客が最も多い首都の空港を避けているのは、なぜなのでしょうか。
国土の広いメキシコで、地方都市間の移動に一役買っている
2014年のインタビューで、タル航空代表のルイス・ゴンザレス氏はその理由を述べています。
「メキシコシティのベニートフアレス国際空港は空の渋滞が深刻だ。興味がないと言えば嘘になるが、これからもしばらくの間就航予定はない。」
「たとえば、今まではメキシコシティを経由してしか渡航できなかったビジャエルモサ−カンクン間(約864km)や、オアハカ−トゥクストラグティエレス間(約539km、2016年8月現在未就航)などの直通便を就航することを目指している。」
つまり、地方都市同士の便の充実を図ることに力を入れているのです。
確かに、ビジャエルモサ空港があるチアパス州からカンクン、地図上では近いように見えますが、実際は長距離バスで24時間ほどかかってしまいます。
とはいえ、飛行機で乗り換えのためにメキシコシティまで行くとなると、高くつくだけでなく非常に面倒です。
メキシコは国土が広く鉄道もないため、長距離移動はバスか飛行機の二択。その結果「地図上では近い場所ほど時間がかかる」というやっかいな問題が、しばしば起こります。
これが直行便によって解消されれば、都市間の移動が楽になりますね。
7月、レオンで増便も!都市間の出張や旅行がさらに便利に。
便数はあまり多くないですが、旅行や出張などで地方都市間の移動をするときには、ぜひチェックしてみましょう。
ちなみに値段は、たとえばビジャエルモサ−カンクン間で往復約2,000ペソ(約10,800円※2)と、格安航空会社並みの価格帯という印象です。
また7月に、レオン−マンサニヨ間とレオン−トレオン間の新航路が発表され、日系企業が集中するバヒオへのアクセスがさらに便利になりました。機会がある方は使ってみてください。
※ アカプルコ、アグアスカリエンテス、カンペチェ、カンクン、チワワ、シウダデカルメン、シウダードフアレス、コリマ、クエルナバカ、クリアカン、ドゥランゴ、グアダラハラ、エルモシージョ、ウアトルコ、イスタパ・シワタネホ、ラパス、レオン、モチス、マンサニヨ、マサトラン、メリダ、モンテレイ、オアハカ、プエルト・ペニャスコ、プエルト・バジャルタ、ケレタロ、サン・ルイス・ポトシ、タンピコ、テピク、ティファナ、トルーカ、テレオン、トゥクストラグティエレス、ベラクルス、ビジャエルモサ
※ 1ペソ=5.4円で換算
TAR Aerolínea就航都市地図TAR Aerolíneas levanta el vuelo