現在自動車産業を中心に日系企業の進出が活発なメキシコ。その中でも特にミニデトロイトとして自動車関連の企業が集まっているのがグアナファト州を中心とする中央高原地区(バヒオ)です。
今回はグアナファト州に隣接するケレタロ州の州都、ケレタロ市について簡単にご紹介いたします。
今、大注目のケレタロ市とは?
ケレタロ市はメキシコシティから車で約2時間30分ほどの人口約80万人の都市で、一見するとレオン市よりも小さな印象です。しかし航空産業を中心とするテクノロジー産業が活発で、いろいろな大学がキャンパスを構える学研都市としても栄えており、いまではメキシコで2、3位を争っているモンテレイ、グアダラハラ大都市圏に匹敵する生活環境を備えています。加えて、内陸部にあることから国境や港といった麻薬カルテルの覇権争いが活発なエリアでもないため、他の場所に比べて治安も落ち着いている印象です。
近年ではラテンアメリカで最も大きい売り場面積を謳い文句に開発されたショッピングモールAntea Life Centerや高層タワー型マンションJuriquilla Towerなど近代的な設備も開発されています。現在もアパートを中心とした住宅の開発が活発で、不動産市場を見ても住宅や土地の販売価格は上昇の一途。家賃相場はまだ高騰とまでは行きませんが、今後急激に上がってくる可能性は否めません。
観光地としてコロニアルの魅力も感じられる!
近代化の一方で光るのは、植民地時代の面影を残すダウンタウンです。町並みや修道院などの建物もコロニアルな雰囲気を色濃く残しており、有名な水道橋は世界遺産にも登録されています。祝休日は様々なイベントが開催され、歩行者天国になっていることも。観光地としての側面もあるため、メキシコ料理のレストランが多く、特に広場に面した場所はテラス席で食事ができるので、日本人にも人気です。
住環境では人気の3エリアを抑えるべし!
住環境で人気のエリアは市内南東部のセントロスール、ミレニオIII、北西部のフリキージャです。セントロスールは高層のオフィスビルと並んで高級マンションがあります。オフィスビルへは歩いてでも行けるため、多くの駐在員が入居していますが、家賃は上昇の一途で現在ケレタロで最も高い水準の住宅となっています。ミレニオIIIはちょうど水道橋の東端から更に丘を上った場所にあります。一見不便そうですが、エリア内にSuperamaやクリーニング店、カフェ、薬局、コンビニや商店などが揃っているため、静けさを好む方にはおすすめです。アパートの他、戸建ての物件も多くあります。
フリキージャは前述のエリアとは少し離れ、市の北端に位置します。北部の工業団地からは近く、またAntea Life Centerなど大型のショッピングモールとも近いため、やはりエリア内で解決してしまえることは大きなメリットです。オフィスビルも建設されているので、今後更に伸びていくエリアになると考えられます。住宅は集合住宅内の戸建てもあり、タワー型のアパート住宅もありとなっていますが、アパートの方が需要は高いので家賃は高めとなっています。一方の戸建てなどはもう少しリーズナブルです。
また同エリアにはインターナショナルスクールがあるため、家族連れの方にも人気です。
ケレタロは日系企業のほか、韓国のサムスン電子が市の北部に工場を作ったため、韓国人駐在員も多く、韓国レストランもあります。生活はフリキージャが中心なのか、韓国系グロッサリーやレストランもフリキージャに固まりがち。