【プエブラの基本情報】
①都市概要
プエブラはメキシコ中央高原に位置し、メキシコシティから120km東にあるプエブラ州の州都です。面積は546㎢で人口169万人とメキシコではレオンに次ぐ5番目に人口の多い都市です。
プエブラ州の州都として、メキシコシティとメキシコ湾沿いのべラクルスを結ぶ交通の要所として発展しました。大都市ながら中心のプエブラ歴史地区は世界遺産に登録されていて、まるでヨーロッパのようなコロニアルな街並みとモレ料理などの伝統的なメキシコ料理を堪能できます。「天使の街」と呼ばれるほど教会もたくさんあります。
またタラベラ焼きという陶器の生産地でもあり教会や歩道、建物の外壁にもそのカラフルで美しいタイルを見ることができます。
気候はメキシコシティと同じ、または標高が高い分少し寒くなります。12月1月と寒くなる時期もありますが、日中は基本的に20℃を超え、夏でも30℃を超えることはないので年中を通して過ごしやすい気候です。
②交通 / アクセス
メキシコシティからバスで約2時間、様々なバス会社が毎時数本運行しています。また、メキシコシティ国際空港へはプエブラのバスターミナルから直通便が運行しています。
プエブラ国際空港はプエブラの中心地から22㎞西に位置し車で約40分かかります。プエブラ国際空港からは、カンクン、グアダラハラ、モンテレイ、ティファナへの国内線とヒューストンへの国際線の運航をしています。
③治安
外務省の治安情報でプエブラは危険度レベル0とあるようにプエブラはメキシコの中では比較的治安が良い場所とされています。過去1年間日本人が巻き込まれた事件・事故の発生はありませんでした。
【お買い物情報】
プエブラでお土産を買うならソカロから歩いて5分の場所にあるパリアン市場(mercado El Parían)がおすすめです。メキシコの民芸品やお土産ばかりを扱う店がたくさんあります。
タラベラ焼きの花瓶、お皿、植木鉢、カップ、タイルなど様々な商品があります。こちらでは比較的安価にタラベラ焼きを買うことができます。
タラベラ焼き以外にもブリキの壁飾りや刺繍のブラウス、テキーラやメスカルのミニボトルなどメキシコの代表的なお土産が揃っています。
メキシコの伝統的なお菓子もプエブラで有名なお土産です。有名なCamotesはサツマイモと砂糖を練って作った芋羊羹のようなお菓子です。他にもTortitas de Santa Clara(クッキー)、Borrrachitos(グミのようなアルコールの味がするお菓子)などがあります。
パリアン市場の他にも、6 Oriente通りには伝統的なお菓子店が多く、死者の日が近づくと頭蓋骨の形をした砂糖菓子やチョコレートが並びます。
プエブラにはショッピングモールも大小たくさんありますが、一番人気なのはアンへロポリス(Angelpolis)です。Liverpool、Palacio de Hierroなどのデパート、映画館、レストラン、人気のブランドが揃った大型ショッピングモールです。土日は買い物好きなプエブラの地元民でとても賑わいます。
【美食の街プエブラの食べ物】
プエブラには日本人在住者が少ないためあまり本格的な日本食レストランがありません。
Takeshi、SUNTORY、HOTARUなどは日本人にも親しみやすい日本食レストランです。
プエブラは「メキシコ郷土料理発祥の地」「美食の街」と呼ばれ有名な料理が沢山あります。ここではプエブラの有名な料理をご紹介します。
①モレ・ポブラーノ(Mole poblano)
鶏肉に唐辛子やナッツ、香辛料、チョコで作った他の同様のソースより甘いソースを使用した料理
②チレス・エン・ノガダ(Chiles en nogada)
大きな唐辛子の中に豚のひき肉、フルーツ、ナッツを詰めて、クルミで作ったソースとザクロをかけたメキシコの国旗と同じ色使いをした料理。季節限定のメニューですがプエブラでは7月8月あたりからレストランで食べられます。
③チャルーパス(Chalupas)
小さなトルティージャをラードで軽く揚げてサルサと鶏肉を乗せた前菜。
④セミータ(Cemita)
プエブラ風ハンバーガー。セミータという胡麻がついたパンにオアハカチーズ、アボカド、パパロという香草、ハラペーニョと豚のミラネサ(メキシコ風カツ)などを挟んで食べる。
⑤タコス・アラベ(Tacos arabes)
プエブラに多いレバノン系移民から影響を受けたタコス。小麦粉で作った通常よりも大きくて厚いトルティージャに香辛料で味付けされた肉を巻いて食べる。
プエブラのセントロにあるFonda de Santa Clara(フォンダ・デ・サンタ・クララ)はプエブラに数箇所、メキシコシティにも店舗を持つ有名なレストランです。またパリアン市場近くにある6 Norte通りにはメキシコ料理レストランがたくさん並んでいます。
【プエブラで訪れたいお勧めスポット】
プエブラ歴史地区
世界遺産に登録されているこの地区はソカロを中心に歩いていける距離に沢山の観光名所があります。ソカロの隣にあるカテドラルは重厚華麗な内装美で知られるメキシコの代表的な教会です。サントドミンゴ教会はマリア像が飾られたロサリオ礼拝堂が有名です。壁面から柱、祭壇まで精巧な浮き彫りで装飾され金箔で覆われています。
お土産が買えるパリアン市場や伝統的なお菓子店が並ぶ6 Oriente通りもこの地区の中にあります。
Los Sapos(ロス・サポス)という一画にあるLa Pasita(ラ・パシタ)という1916年創業の老舗バーも有名な観光スポットです。店名の由来にもなっているレーズンのリキュールなど22種類のお酒をショットで提供してくれる小さな立ち飲み屋です。日曜日にはこのLos Saposで骨董市が開かれアンティーク品を売る屋台がたくさん出店します。
アフリカン・サファリ(Africam Safari)
プエブラの中心から車で約40分のところにアフリカン・サファリ(Africam Safari)というサファリパークがあります。自家用車やツアーバスでパーク内を周遊し間近で動物をみることができます。パークの最後のエリアは車を降り、歩いて動物を見ることができます。レストランやお土産店もあるので、食事やお買い物も楽しむことができます。
予約して別途料金を払えば本来車で通り過ぎるエリアをガイドとトレッキングしたり、動物に餌付けできるなどの様々なパッケージがありプエブラでは子連れ家族に大人気のスポットです。
タラベラ焼き工房ワークショップ
タラベラ焼き工房では型取り、色塗り、焼き上げなど一連の工程をガイド付きで見学し、商品を購入することができます。チョルーラにあるTalavera de la Reyna(タラベラ・デ・ラ・レイナ)など、工房によっては自分で絵付けや色付けを体験できるところも。政府認定窯元や、工房のタラベラ焼きは普通の土産店よりも値段が高いですが、洗礼されたデザインや細かい絵柄の商品に出会うことができます。
チョルーラ(Cholula)
プエブラから10km西にあるチョルーラは底辺の長さが世界最大のピラミッドがある街です。現在は木や草に覆われ外からは丘の上にに教会が建っているようにみえますが、これはキリスト教が先住民を征服した象徴でもあります。
入場料を払えばピラミッドが発掘された箇所や復元したピラミッドの一部に登ることができます。
見学用の地下道がありますが、コロナ禍の現在(2022年3月現在)は中に入ることはできません。
ピラミッド横には広場があり土産店や屋台、休日はメキシコの伝統儀式のボラドーレス(30mのポールからロープにぶら下がり地上まで降りてくる)を見ることもできます。カラフルな町並みがチョルーラのセントロまで続き、土産店、おしゃれなカフェが並んでいます。
アトリスコ(Atlixco)
プエブラから車で30分のところにあるアトリスコは常春の気候で一年中暖かく花や観葉植物の生産で有名な街です。ソカロはもちろんセントロの建物は季節の花が飾られ、カラフルな建物も合わせてとてもインスタ映えするかわいい街です。
Cabrera(カブレラ)という地域にはVivero(ビベロ)という大型園芸販売店が数箇所あり、様々な花、観葉植物を売っています。死者の日近くにはマリーゴールド、クリスマス近くにはポインセチアと季節の花はもちろん、ラベンダーや多肉植物など一年中売られている植物もあります。質の良い植物が安く買えるのでプエブラ州外からも植物を買うために多くの人が訪れます。
まとめ
今回はプエブラの基本情報とその周辺の観光スポットを紹介しました。メキシコシティから約2時間で行けるので歴史地区をまわり、メキシコ料理を食べ、お土産を買って日帰りできます。もちろん1泊してチョルーラやアトリスコなど周辺の都市へ観光するのもいいですね。
特にタラベラ焼きはデザインがかわいく、商品が豊富で小さな小物入れや写真立てなど日本へのメキシコ土産にオススメです。次回の街紹介もお楽しみください。