2023/03/28

レオンの人気レストラン Satoのフェリペ氏、日本食普及の親善大使に就任!記念式典の様子を徹底取材。

日本の農林水産省が海外で日本食の分野で活躍する人を任命する、日本食普及の親善大使。昨年12月にグアナファト州を中心にレストランを運営するfynsoグループのフェリペ氏がメキシコで4人目の親善大使に任命されました。また同グループのレストランは日本産食材サポーター店にも認定されました。今回はこのことを記念して行われたイベントの様子を、関係者へのインタビューを交えてお届けします。

fynsoグループのフェリペ氏、日本食普及の親善大使に就任

グアナファト州レオン市で人気の日本食料理店、 Restaurante Sato。同レストランを運営するfynso グループのゼネラル・ディレクターであるフェリペ・イトゥアルテ・ヌニェス氏が昨年12月、日本食普及の親善大使に任命されました。またフェリペ氏の任命に伴い、同グループがグアナファト州を中心に運営するRestaurante Sato、Sushi Tai、Sake Bar などのレストランが日本産食材サポーター店に認定されました。今回の記事では2023年3月23日グアナファト州レオン市にて行われた親善大使への就任とサポーター店認定の記念イベントの様子をお伝えします。

■日本食普及の親善大使とは?

【メキシコから新たに2名の日本食普及の親善大使が誕生】任命式典を取材!

日本産食材サポーター店認定制度とは?

日本産食材サポーター店認定制度とは、海外にある日本産食材や酒類を使用、販売しているレストランや小売り店を農林水産省とJETROが「日本産食材サポーター店」として認定する制度です。2023年2月時点では、全世界で約8,102店、メキシコ国内では220店舗以上がサポーター店として認定されています。

この日本産食材サポーター店の認定を受けることで、本物の日本産食材を使用しているということをPRできることに加えて、加盟店同士での合同プロモーションを実施するといった、レストラン同士の横のつながりを構築できることが特徴です。メキシコ国内のサポート店の数はここ3年で7倍以上に増加しており、メキシコ国内で日本食への注目が高まっていることがうかがえます。

JETRO: 海外における日本産食材サポーター店認定制度

祝福ムード溢れるイベントの様子をレポート

フェリペ氏の親善大使任命とfynsoグループが運営するレストランのサポーター店認定を記念して開催された今回のイベント。Restaurante Satoがお店を構えるレオン市内の高級レストランが集まるCasa de Piedra地区にて盛大に開催されました。

fynsoグループが運営する各レストランのマネージャーも集結し、サポーター店の認定証がJETROメキシコ事務所の中畑所長より授与されました。

イベントには在レオン日本国総領事館から板垣総領事、グアナファト州知事のディエゴ・シヌエ・ロドリゲス氏、グアナファト州観光局長のフアン・ホセ・アルバレス・ブルネル氏が出席し、フェリペ氏やfynsoグループの関係者に祝福の言葉を贈りました。

ロドリゲス・グアナファト州知事は、「メキシコ全国でたった4名しかいない親善大使のうちの一人に、グアナファト州で活躍するフェリペ氏が任命されたことは大変名誉なことです。」と述べました。

会場ではfynsoグループのシェフ達による渾身の食事が振舞われ、参加者は寿司や焼き鳥などの日本食を楽しみました。

日本食普及の親善大使までの道のり

今回、日本食普及の親善大使に任命されたフェリペ氏は、実はグアナファト州ではなく、チアパス州タパチュラという小さな町の出身。メキシコシティの日本食レストランにて料理人としての修行を積んだのちに、1993年にレオン市内でSushi Taiを開業しました。当初は6人で始めたレストラン。その後各都市での店舗の展開を進め、現在では400名以上の従業員を抱えるグループへと成長しました。

またグアナファト州への多数の日系企業の進出に伴い、より本格的な日本食を提供することを目指し、本場の日本料理を学ぶためシェフを連れて何度も日本を訪れました。

フェリペ氏はイベント内で「こうして私たちが30年以上取り組んできたことを認めていただき、私の名前とグループの名前で名誉ある任命を受けることは、大変光栄です。これまでの道のりを共にしてきた家族やグループの従業員に心より感謝します。」と受賞の喜びを述べました。

グアナファト州の日本人に愛されるフェリペ氏とRestaurante Sato

グアナファト州における日本食文化の発展に大きく貢献してきたフェリペ氏。フェリペ氏やRestaurante Satoをはじめとするfynsoグループのレストランはグアナファト州に住む日本人にとって、なくてはならない存在です。

多くの日系企業が会食の場としてRestaurante Satoを選択するだけでなく、グアナファト州で行われる日墨間の交流イベントにおいてもフェリペ氏は多大なる貢献をしてきました。姉妹都市であるグアナファト州と広島県の交流の一環としてこれまで6回開催されてきた「グアナファト広島フードフェスティバル」では、毎回フェリペ氏の率いるfynsoグループが会場やシェフ、スタッフなどを提供し、イベントの開催を支えてきました。またフェリペ氏自身もシェフを連れて広島に訪れるなど、積極的に交流を行っています。

今回のフェリペ氏の日本食普及の親善大使への就任は、在レオン日本国総領事館の推薦があり実現しました。今回のイベントに出席した板垣総領事は、これまでフェリペ氏が行ってきたメキシコ、特にグアナファト州における日本の食文化における貢献を考えると、今回の就任は当然のことであると述べました。

「日本食に関するお願いをすると、損得勘定抜きで快く協力してくれる人情深いフェリペ氏にグアナファト州の日系企業は多く助けられてきたのではないでしょうか。」

イベントの終盤では、今回イベントへの参加が叶わなかったフェリペ氏と関わりのある多くの日本人の方々からのビデオレターが上映され、これまでのフェリペ氏の貢献に感謝やお祝いの言葉を贈りました。

板垣総領事は「今後もこのような繋がりを大切にしていければ、グアナファト州と広島、ひいてはメキシコと日本はさらに深い関係を築いていけると思っています。今後も親善大使となったフェリペ氏と一緒に両国間の交流を行っていきたいです。」とコメントし、フェリペ氏の更なる活躍に期待を込めました。

JETROが目指すメキシコにおける今後の日本食市場の発展

フェリペ氏の日本食普及の親善大使への任命からもうかがえるように、近年更なる日本食の需要の高まりを見せるメキシコ。今後のメキシコにおける日本食市場の拡大にも期待が高まります。

今回のイベントを主催したJETROの志賀氏によると、現在メキシコでは日本食レストラン以外でも寿司や日本のお酒を提供するレストランが増えているそうです。

「従来の『日本食』 という形に囚われない日本産食材の利用の選択肢が増えていると感じます。3月17日から日本産の精米のメキシコへの輸出が解禁されたことも、メキシコでの日本食市場拡大の追い風になると思います。」とお話頂きました。

志賀氏は今後JETROが取り組むこととして、「メキシコ国内で日本食を普及させることに留まらず、日本食を通じたメキシコからの訪日旅行客の増加に取り組み、地方創生に繋げていきたいと思っています。『食』はその産地に興味を持つ良いきっかけになると思うので、日本政府観光局(JNTO)メキシコ事務所とも協力し、酒や米といった日本食を通じて日本国内の地方の魅力発信を行っていくべきだと考えています。」と述べました。

まとめ

グアナファト州にて日本食を通じて日本とメキシコの親善に貢献してきたフェリペ氏とRestaurante Sato。日本食普及の親善大使の就任、おめでとうございます。今後更なるメキシコでの日本食を通じた、日墨間の交流や経済発展に注目が高まります。

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