何処で買えるの?
新車は各メーカーのディーラーや自動車販売店で買うのが一般的です。
中古車はディーラーや中古車販売店はもちろん個人間での売買もメキシコではよく見られます。中古車の売買ができるサイトやFacebookのグループ、Mercado Libreなどがあります。また売りに出している車に”Se vende”、”$”、電話番号などを記している場合もあります。
中古車は店舗で購入しても保障は付けてくれないので購入前に整備工でエンジンなどをチェックしてもらうことが大切です。特にメキシコには車検はなく定期的に車のメンテナンスを行っている人は少ないです。年式が新しく、走行距離が少ない場合でも日本の中古車とはクオリティーが劣ります。タイヤやワイパーなどもチェックしましょう。
また盗難車や事故車の可能性があることも考慮しなくてはなりません。
人気のメーカー
メキシコでは日本製の自動車が人気があり街でもよく見かけます。メキシコ自動車販売ディーラー協会(AMDA)の発表によると2022年に最も売れた自動車メーカーは日産でした。4位TOYOYA、7位マツダ、8位ホンダとトップ10の内4社は日本の会社です。
車種別で見ても1・2・5・7位が日産車と圧倒的な人気です。9位のトヨタ、10位のマツダもランキングに入っています。
納車までの期間
新車はだいたい契約後9日から20日で納車されます。
名義・車両登録
新車の場合、ディーラーで車両登録を行ってくれます。その際、オーナーの名義を決めます。
中古車の場合、車両登録は済んでいるので30日以内に名義変更を行わなければなりません。
ナンバー取得
新車の場合、購入したディーラーがナンバープレートを付けて納車してくれることろも増えてきました。少し前までは納車時にはナンバープレートは付いておらず自分で交通局に行きナンバープレートをもらう必要がありました。ナンバープレートが付いていない間の証明書をディーラーが発行してくれるので車に携帯し警察などに停められた際に提示します。
日本のようにナンバーの希望を出すことはできません。
中古車の場合ナンバープレートを変えずに乗ることも可能ですが、前オーナーが交通違反などの罰金を払済みであるか確認する必要があります。同様に排ガス検査を行っていたか、罰金などは残っていないかはチェックしましょう。
路上駐車 どんなルール?
メキシコでは日本よりも路上駐車を見かけます。基本的にはその道に駐車禁止の看板がなければ停めることができます。または歩道と車道の段差や境界線が白・黄色は駐車可能、赤色は禁止など場所により異なります。
しかし都市部など曜日や時間によって路上駐車ができなくなる場所もあるので注意が必要です。
メキシコシティーや都市部では路上駐車の場合、パーキングメーターで支払いが必要な場所も多々あります。最近では支払い方法もパーキングメーターではなく、近くのお店、SMS、専用アプリなど地域により様々です。
駐車違反をすると警察によってタイヤにストッパーを付けられたり、ナンバープレートを取り外されます。期日内に罰金を支払い、連絡するとストッパーを外されたり、ナンバープレートを返却されます。罰金は地域によりますが警察署だけでなく、銀行やコンビニなどでも支払いが可能です。
メキシコには悪質な警察官が多く、交通違反をでっち上げられたりすることもあります。また違反を指摘された際に賄賂を渡すと見逃される場合もあります。
新車、中古車はどちらが一般的?
メキシコでは中古車を買うことが一般的です。昨年(2021年)の1ヶ月の間に新車が5万台売れたのに対し、中古車は10万台売れました。
新車・中古車の価格相場はこちらのサイトでチェックできます。このサイトによるとメキシコで一番人気の車である日産Versa2022年製の新車相場は302,900ペソ〜385,900ペソです。同じ車種の中古車で2021年製になると251,056ペソからとなっています。
メキシコ人の車所有率
2019年の統計ではメキシコ人の32.4%が車を保有しています。この数字は社会的階級によりかなり異なります。裕福な層は家族が1人1台車を所有していることも珍しくありません。反対に家族に1台、または車は所有してない家庭も多くあります。
メキシコでは15歳から運転が可能なため、高校生で自分の車を持っている裕福な子供もいます。日本では考えられないですが、アメリカのように高校生が自分で運転して学校に行くこともできます。
参照-https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2022al.pdf#page=151
免許
メキシコの運転免許は日本と違い州ごとに発行されます。従って、取得するために必要な書類や料金、筆記・実技試験の有無、更新年数などは州により大きく異なるので注意が必要です。各州の交通課(Transito)のHPなどで必要な書類や取得方法などを見ることができます。
しかし日本のように教習所に通う必要はありません。
免許証の更新料は年数により変わります。また州によっては更新の必要がない終身免許もあります。
国際免許証はメキシコがジュネーブ条約に加盟していないため、基本的には無効です。しかし警察に免許の提示を求められた場合、地域や警察官によっては日本の免許証でも認められる場合もあります。
自動車保険
メキシコにも自動車保険はありますが、加入率は約50%と日本と比べると低いです。そのため無保険車にぶつけられても、相手に支払い能力がない場合などは泣き寝入りを強いられる場合もあります。
フルカバー保険と車両盗難・レッカーサービスが含まれない制限付き保険に分けられます。
メキシコの自動車保険は日本と違い、自動車そのものに保険を掛けます。そのため運転手の年齢、運転歴、事故・違反の履歴などは保険料に関係ありません。
保険料は自動車の車種、年式、走行地域などにより算出されます。事故率や盗難率の高い地域では保険料は高くなります。他にもSUV車やタクシーでよく使われる日産TSURUなど盗難率の高い車種も保険料が高くなります。
また路上駐車などをするとタイヤやサイドミラーなど部分盗難や、車上荒らしなどにあうこともあります。また運転中でも強盗に車や貴重品を奪われることもあります。しかしメキシコの自動車保険ではこれらはカバーされないので注意が必要です。
日本に帰国するときに売れる?
日本に帰国する際に自動車を売りたい場合、中古車販売店や車買取サイト、または個人で買い手を見つけることができます。
車を転売する場合
ディーラーが発行した購入時のインボイス(Factura)
排気ガス検査表(Talon de Verificacion)
自動車保有税の支払い領収書(Tenencia)
通行証(Tarjeta de Circulacion)
などが必要になるので購入するときや支払いの度にこれらの書類を保管しておくことが大切です。
事故やトラブルに巻き込まれない為にも名義の変更は速やかに行います。
まとめ
今回はメキシコでの車の購入についてお伝えしました。販売からメキシコの自動車免許について、自動車保険の基本情報がわかったのではないでしょうか?特に自動車保険のシステムが日本とは違うのが驚きです。
これから新車や中古車の購入をお考えの方は是非参考にしてみてください!
参考文献 メキシコ便利帳