メキシコ人のクリスマス、年末年始の過ごし方
カトリック教徒が大半のメキシコではクリスマスはとても大切なイベントです。
メキシコでは12月が始まる前からセントロ(街の中心地)やショッピングモール、一般家庭でもクリスマスツリーやイルミネーションの飾り付けが始まります。12月前からすでに街はクリスマス一色です。
12月12日に聖母グアダルーペの日があります。この日は聖母グアダルーペが出現した日といわれ、グアダルーペ寺院には多くの信者が礼拝に訪れます。そしてこの日の後からメキシコのクリスマスシーズンが始まり、1月6日の三賢者の日までの期間を「Maratón Guadalupe- Reyes(グアダルーペレジェスマラソン)」と言います。
聖母グアダルーペの日についてクリスマスが近づくとポサダというメキシコ版クリスマスパーティーが行われます。友達や親戚、同僚などで集まる日本の忘年会のようなものです。
ポサダについてメキシコ人にとってクリスマスイブは大切な家族と過ごす日です。日本ではクリスマスイブは恋人や友達と過ごすイメージが強いですが、メキシコでは普段離れた所に住んでいても実家や親戚の家に集まり、クリスマスディナーを食べます。子供にはクリスマスプレゼントをあげたり、大人はプレゼント交換したりして楽しみます。
そして大晦日も多くの人は家族と一緒にディナーを楽しみます。もちろん家でお母さんが作るディナーを食べることが多いですが、レストランやパーティー会場でも大晦日限定のコース料理やイベントが開催されることもあります。
そして日付が変わる午前0時のカウントダウンにあわせて12個のブドウを食べます。
1月1日はメキシコでは特にやることはなく、祝日なので遅くまで寝て、昨晩のディナーの残りを温めて食べることが多いです。
ホリデーシーズンの最後に、1月6日の三賢者の日があります。この日に子供たちはクリスマスのように三賢者からプレゼントをもらうことができます。そして家族や友達、会社の同僚などでロスカ・デ・レジェスという大きなパンを切り分けて食べます。自分が切り分けたパンにプラスチックでできた子供の人形が入っていたら2月2日に一緒にパンを食べた人たちにタマル(トウモロコシ粉でできた蒸しパン)を奢らなければなりません。
三賢者の日についてクリスマスシーズンは12月12日から1月6日までと長いですが、実際に学校や会社が休みになるわけではありません。
2023年の多くの学校の冬休みは12月18日から1月8日までです。
また祝日が少ないメキシコでは、会社や公共施設などは法定祝日である12月25日のクリスマスと1月1日の元日、慣習休日である12月12日の聖母グアダルーペの日のみが休みになることが多いです。よってお正月休みは30日、31日、1日のみで2日から仕事始めの会社が多いようです。
この時期に食べたいメキシコ料理・スイーツ
ポサダやクリスマスシーズンになるとよく飲まれるのがポンチェという果物やサトウキビを煮込んで作った温かい飲み物です。またホットチョコレートもよく飲まれます。三賢者の日のロスカデレジェスはホットチョコレートと食べるのが定番です。
スイーツでは小麦粉で作った生地を油で揚げ砂糖をまぶしたブニュエロスや、ピーナッツやクルミなどを粉にして固めたクッキーのようなポルボロンなどがクリスマスシーズンの定番お菓子です。
メキシコでよく食べられるクリスマスディナーは日本でもお馴染みの七面鳥だけでなく、バカラオ(塩タラとチレ、オリーブのトマト煮込み)、豚モモ肉のグリル、ロメリート(モレソースにロメリートというローズマリーに似た植物、じゃがいも、食用サボテンなどを煮込んだ料理)がよく食べられます。
日本のおせちのように自宅で作る家庭もありますが、とても時間がかかる料理なので、レストランや料理上手な知り合いなどからキロ単位で買い、家でみんなで食べることもあります。
そしてクリスマスイブに食べて残った料理は、次の日以降もまた温め直して食べます。
このようなメキシコのクリスマスの定番の料理は大手ファミレスチェーンvipsでも食べることができます。
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セントロやソカロのイルミネーション
メキシコではほとんどのセントロやソカロがイルミネーションできれいに街が飾られます。
日本に比べてどこでもクリスマスのイルミネーションや装飾を見ることができます。
メキシコシティのソカロでは12月16日から30日までクリスマスヴィレッジ (サンタクロースの街をイメージしたフォトスポット)、ゲーム、コンサートなどが開催されます。
コカ・コーラキャラバンパレード
メキシコ18か所の都市で行なわれるコカ・コーラのイルミネーショントラックパレード。すでにパレードが終わった地域もありますが、メキシコシティでは12月18日に行なわれます。
コカ・コーラパレードについてサンタラン
12月17日(日)にメキシコシティ、モンテレイで行われるサンタの仮装でマラソンをするイベントです。参加するには登録が必要ですが、側道で応援するだけでも楽しそうですね!
ホテルステイ
マスにはサンタクロースがホテルに来てホテル内をパレードしたり子供におもちゃを配ってくれたりと特別なイベントが開催されることもあります。
また12月31日にはホテルでカウントダウンや花火が打ち上げられることもあります。
ケレタロにある、日系のホテルFujitayaのファミリークリスマスプランではチョコレートケーキの引換券やサンタクロースが部屋までプレゼントを持ってきてくれるサービスがあります。
ホテルFujitayaのクリスマスサービスオアハカの大根の夜
毎年12月23日に行われるLa Noche de rábanos(大根の夜)はラディッシュ(二十日大根)に彫刻をした作品が展示される民族祭りです。クリスマスやキリスト教、メキシコやオアハカの文化と関係のある作品などが展示されます。
ミチョアカン州トラルプハウアとプエブラ州チグナワパン
クリスマスオーナメントボールの名産地であるこれらの町には多くの工房があります。クリスマスオーナメントを買うならもってこいです。
メキシコ州アコルマン Acolman
ポサダとピニャータの発祥の地と言われています。ここにあるサン・アグスティン修道院で最初のピニャータが作られ、後にポサダに代わるミサが開催されました。
参考サイト参考サイトまとめ
今回はメキシコでのクリスマスシーズンについてお伝えしました。メキシコのクリスマスシーズンはお正月に特にイベントがない分、1月6日の三賢者の日までと長く感じます。
メキシコにいる方はこの時期限定の飲み物や食べ物をぜひ試してみてください。また観光地以外でもクリスマスイルミネーションを見れる場所はたくさんあるのでぜひセントロなどにおでかけしてメキシコのクリスマスを感じてみてください。
Amigaではこれからもメキシコの情報を発信していきます!